「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション ポスター・アートでめぐる世界のオードリー」(DU BOOKS刊)より
ただいまBunkamuraル・シネマほか全国順次公開中の文芸ドキュメンタリー『トルーマン・カポーティ真実のテープ』。待望の日本公開にあわせて、映画史に残る名作『ティファニーで朝食を』の裏側が明かされる本編映像到着!

トルーマン・カポーティは映画のラストに大激怒!

『ティファニーで朝食を』(58)、『冷血』(66)など多くの傑作小説を残した20世紀アメリカ文学界を代表する作家トルーマン・カポーティ。彼の知人や関係者たちの証言をもとに、流行作家であり、戦後アメリカを代表するセレブリティのアイコン的存在でもあった“恐るべき子ども(アンファン・テリブル)”の栄光から転落までを追い、その素顔に迫る文芸ドキュメンタリー『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』。本作の世界最速公開を記念して、カポーティ原作の誰もが知る名作映画『ティファニーで朝食を』(1961)映画化の裏側が明かされる本編映像が解禁となった。

画像: オードリー・ヘプバーン主演の映画『ティファニーで朝食を』に原作者カポーティは大激怒?!/『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』本編映像 youtu.be

オードリー・ヘプバーン主演の映画『ティファニーで朝食を』に原作者カポーティは大激怒?!/『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』本編映像

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映像は、『ティファニーで朝食を』をバックに、カポーティの良きライバルであった作家ノーマン・メイラーがカポーティの印象を語る“テープ”の音声から始まる。彼の特別な才能について、メイラーは「文章だ。最高に素晴らしい。同世代で敵う者はいない。当時のNYをあれほど見事に描いた小説があるか? 時間と場所をとらえるセンス。誰より息の長い作家になる」と絶賛。だが、原作者カポーティが描いたヒロイン、ホリーは小説とはまるで別人のように描かれていることが明らかに。作家で批評家のセイディー・スタインは、映画では主人公のホリーと駆け出しの作家ポールのロマンスが描かれるが、「小説はより現実的でもっと中身がある。もちろんロマンスはない」と評した。さらに、映画のラストシーンの映像と共に、映画の脚本を担当したジョージ・アクセルロッドが、「小説ではここは“行っちまえ!”だし、最後は彼女が1人で去る」と原作との大きな相違点を指摘する。このラストシーンに「トルーマンは激怒してたよ。「ムーンリバー」のハッピーエンド」だと、苦笑いする。オードリー・ヘプバーンが新境地を拓いた映画史に残る傑作だが、実は原作者カポーティはお決に召さなかったというのだ。

画像: © 2019, Hatch House Media Ltd.

© 2019, Hatch House Media Ltd.

毒舌とユーモアで知られるカポーティは黙っていない、映像は「ティファニーから電話が来た。宣伝のために朝食の食器セットを送ってくれると言うんだ。僕は“純銀か純金なら“と答えたよ」と周りを笑わせる貴重な映像で締めくくられている。
『ティファニーで朝食を』、『冷血』の大成功を経て長年出版が待ち望まれた新作『叶えられた祈り』は、ニューヨークの上流階級の実態を描いた最高傑作となるはずだった。しかし第一部が発表されるや否や、そのスキャンダラスな内容によって激しい論争を巻き起こす。社交界から追放され、多くの友人を失ったカポーティは、アルコールと薬物中毒に苦しみ、作品の完成を待たずしてこの世を去ることとなる。栄光から転落へ、死後36年を経て、未完の問題作「叶えられた祈り」執筆の裏側が今明かされる――。

画像: 「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション ポスター・アートでめぐる世界のオードリー」(DU BOOKS刊)より

「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション ポスター・アートでめぐる世界のオードリー」(DU BOOKS刊)より

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