これまで上映の機会の限られていた貴重な短編も公開
生涯にわたって女性を描き続けた恋愛喜劇の巨匠エリック・ロメール(1920-2010)。のちに、80 年代の<喜劇と格言劇>シリーズ、90 年代<四季の物語>シリーズへと成熟してゆくロメールが、構想10 年、製作期間10 年をかけ、いちばん最初に作った連作が、この<六つの教訓話>シリーズ。
二人の魅力的な女性と、そのはざまで運命の愛を求め悶々とする男、というフォーマット(閉じられた体系)のもと、パリの街角や湖畔の避暑地、南仏のリゾートなど美しいフランスの風景で織りなされる六つの恋物語。『モンソーのパン屋の女の子』(62)、『シュザンヌの生き方』(63)、『コレクションする女』(66)、『モード家の一夜』(69)、『クレールの膝』(70)、『愛の昼下がり』(72)の6 作品が上映される。
さらに、「カイエ・デュ・シネマ」誌に映画批評を寄稿しはじめた頃の若きロメールが撮ったジャン=リュック・ゴダールが主演する『紹介、またはシャルロットとステーキ』(51)や、日本初公開(未ソフト化)のロメール自身が出演した『ベレニス』(54)など、初期短編を6作品上映する。
■六つの教訓話
『モンソーのパン屋の女の子』(62)
『シュザンヌの生き方』(63)
『コレクションする女』(66)
『モード家の一夜』(69)
*カンヌ映画祭国際カトリック映画事務局賞、マックス・オフュルス賞、
ジョルジュ・メリエス賞
『クレールの膝』(70)
*ルイ・デリュック賞、サン・セバスチャン映画祭グランプリ
『愛の昼下がり』(72)
■短編作品
『紹介、またはシャルロットとステーキ』(51)
『ベレニス』(54) ※日本初公開
『ヴェロニクと怠慢な生徒』(54)
『パリのナジャ』(64)
『ある現代の女子生徒』(66)
『モンフォーコンの農夫』(67)
「エリック・ロメール監督特集上映 六つの教訓話 デジタル・リマスター版」
提供:マーメイドフィルム 配給:コピアポアフィルム 宣伝:VALERIA
後援:在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本