実在したブラック・メタル・バンド‟メイヘム”、狂乱の青春映画
――ブラック・メタル・バンドの‟メイヘム”の存在はご存じでしたか?
存在自体は。でも、どういうバンドなのか詳しくは知らなかったけど。最初の印象は、暗いダークな音楽で、怖いイメージだった。しかし、知れば知るほど怖いだけではないと印象が変わったんだ。彼らのドキュメンタリーを観たり、彼らの音楽や彼らが聴いていたとされる音楽を聴いて過ごしていたよ。監督のジョナスとディスカッションし、ユーロニモスの役作りをしたんだ。――ジョナスとのお仕事はいかがでしたか?だ
――ジョナスとのお仕事はいかがでしたか?
とても素晴らしい仕事だったよ! 彼はブラック・メタルの人たちを直に経験し、よく知っている。ジョナスは、僕たちに色々な知識や情報を与えてくれたよ。
――演じてみて、改めて、本当のユーロニモスはどんな人だと思いますか?
自分が見聞きした情報だと、彼は「非常に礼儀が正しいナイスガイ」だったと聞いています。本当はそういう人だったのでは?と思うね。
――ユーロニモス、デッド、ヴァーヴと独特なキャラクターが登場します。ロリーは自分を誰に近いと思いますか?
自分としてはユーロニモスと近いかな。彼について色々調べたのもありますが、この3人の中では、ユーロニモスの考え方などは理解できるよ。この中で、彼は恐らく、いちばん平均的なティーンエイジャーだと考えている。僕は基本的にはユーロニモスの全部に共感できるけど、彼のブラック・メタル的なキャラクターを生きようとしているところが……そこだけは共感できないね(笑)。それ以外は、両親とも仲良く、本当に普通のティーンエイジャーです。
――同世代の俳優が多く共演していましたね。
ジャック・キルマー(デッド役)は本当のミュージシャンで、演じ方を分かっていたね。エモリー・コーエン(ヴァーヴ役)は同じNY出身なので、元々、知り合いだから非常にやりやすかったよ。
――撮影中、大変なことはありましたか?
まさに大変だったのが、終盤の自分が刺されるシーン。本当にあった事件なので、演じる方もヘビーだった。決して楽しいシーンじゃなかったね。でも、基本的には殺人シーン以外はとても過ごしやすかった。みんなと演じて、楽器も演奏して、非常に楽しかったよ。
――日本のファンに映画の見どころを一言でアピールしてください。
この映画は、自分のやってるアートをプロモートしようとした結果、手に負えない状況になってしまったアーティストの物語。その壮絶な彼らの体験を観て欲しいです。
ロリー自身について、もっと話を伺います!
――個人的なお話を伺います。ロリーの音楽経験を教えてください。
ドラムをプレイしていたことがあります。その経験が今作で役に立ったかは分からないけど、多分、良く作用してるかも……?
――普段は、どんな音楽を聴いているんですか?
ジェファーソン・エアプレインとレッド・ツェッペリンが大好き! 聴いてて非常に穏やかな気分になれますね。メイヘムとは正反対(笑)!
――メイヘムを聴いてるときはどんな気分なんですか?
最初に聴いたときは「ちょっと……」って思いましたが、聴いていくうちに慣れてくると興味深いよ。今では非常にナイスな音楽だなと思ってます。
――作中、レコードショップで、ユーロニモスと仲間たちはホラー映画(『ブレインデッド』)をよく観ていましたね。普段のロリーの好きな映画のジャンルは?
基本的には、なるべく広いジャンルを観るように心がけてるが、いちばん好きなのは『2001年宇宙の旅』だね! あとは、最近でもないけど『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』(スカーレット・ヨハンソン主演)はオススメだよ。
――ところで、ロリーはこれまで日本には?
残念ながらありません。ぜひ行ってみたいし、日本のプロレスを観に行きたいです! 中邑真輔選手と、タイガーマスクは歴代全員好き! そこまで日本の選手に詳しくはないですが、プロレスが大好きなんだ。
――この映画では大変な役だったと思いますが、次に演じてみたい役どころはありますか?
僕はSFが好きだから、宇宙に行く役をやってみたいよ! 宇宙に行けるなら、エイリアン役だって構わないよ(笑)!
ロード・オブ・カオス
3月26日(金)公開
出演/ロリー・カルキン(ユーロニモス)、エモリー・コーエン(ヴァーグ)、ジャック・キルマー(デッド)、スカイ・フェレイラ(アンマリー)、ヴォルター・スカルスガルド(ファウスト)
監督・脚本/ジョナス・アカーランド
配給/AMGエンタテインメント
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