2021年70歳を迎えた現代ロシア映画界を代表する鬼才、アレクサンドル・ソクーロフ監督のエポックメイキングな4作品を上映する『ソクーロフ特集2021』が東京アップリンク吉祥寺で9月10日より、以降全国順次開催となる。
画像: 現代ロシアを代表する鬼才、アレクサンドル・ソクーロフ監督の特集が9月開催

全 5 編、上映分数 328 分の傑作「精神(こころ)の声」を含む全 4 作や、タルコフスキーを撮ったドキュメンタリー『モスクワ・エレジー タルコフスキーに捧ぐ』も。ソ連時代は全監督作が上映禁止となっていました。現在でも世界のファンを魅了し続けるアレクサンドル・ソクーロフ監督の傑
作の数々を上映する。

上映予定作品

◆「モスクワ・エレジー タルコフスキーに捧ぐ」
1986-1987 年製作/ ソ連 / モノクロ=カラー/88 分
ナレーション:アレクサンドル・ソクーロフ
ロシアが世界に誇るアレドレイ・タルコフスキーはソクーロフの初監督作『孤独な声』が上映禁止処分を受けた際、「この作品にも欠点はあるが、それは天才の欠点だ」と擁護。そして、ソクーロフはタルコフスキーに捧げて本作を作製。最後に流れるチェロは、亡命者だったムスティスラフ・ロストロポーヴィチが演奏。

◆「精神(こころ)の声」 【デジタル・リマスター版】
1995 年製作 /日本初公開 1996 年 /露・独・日 (パ ン ド ラ )/カラー /328 分( 5 話構成)
ナレーション:アレクサンドル・ソクーロフ
タジキスタンとの内戦に派兵されたロシア軍の若き兵士たちを撮った、ソクーロフの金字塔ともいえるドキュメンタリー。音楽はモーツァルト、ベートーヴェン、メシアン、武満徹。本作に登場する兵士は一人も生還しなかった。

◆「エルミタージュ幻想」 【デジタル・リマスター版】
製作+日本初公開 2002 年/露・独・日(NHK)/カラー/96 分
特別出演:ワレリー・ゲルギエフ
オリジナル音楽演奏:ロシア国立エルミタージュ交響楽団/音楽演奏:マリーンスキー歌劇場管弦楽団(指揮:ワレリー・ゲルギエフ)
美術 品が 陳列 され たま ま のエ ルミ ター ジュ 美術 館 ( 所 蔵 品 3 0 0 万 点 以 上 は 世 界 最 大 級 ) 内 部を 使い 、ロ シア 近・ 現代300 年史を、 世界 映画 史 上初の 90 分 ワン カッ トの 手法 で描 いた もっ とも 贅 沢な 作品 。世 界的 に大 ヒ ット 。

◆「太 陽」 【デジタル・リマスター版】
2005 年製作/日本初公開 2006 年/露・伊・仏・スイス/カラー/110 分
出演:イッセー尾形 佐野史郎 桃井かおり
20 世紀の権力者を描く 4 部作の第 3 作目。戦争終結を機に日本は大きな変革を迫られていた…

アレクサンドル・ソクーロフ(Aleksandr N. Sokurov)
ソビエト時代には、監督作が当局により、<上映禁止>のレッテルを貼られていた。今やロシアが世界に誇る巨匠となり、今年 6 月 14 日に 70 歳の誕生日を迎える。監督作は優に数百本を超えるほどの多作であるが、いずれも想像力を喚起させる、独創的で創造力溢れる作品揃い。

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