唯一無二の危険な魅力と美しさが収められた予告映像
今や知る者もわずかとなり、映画史から忘れ去られようとしているその女優の名は、ミムジー・ファーマー という 。このたび、半世紀前に 彼女が連続主演した2本の代表作 、時代を超えた青春映画の傑作『MORE/モア』(1969) 、そしてあまりの異様さが観る者の心を揺さぶる異形のミステリー 『渚の果てにこの愛を』(1970)の 日本公開50周年を記念した同時再公開が決定。
この度完成した予告篇は2作品が合体した作りとなっている。
【カウンター・カルチャーが世界を席巻した 1960年代末―麻薬中毒、フリーセックス、近親相姦…インモラルなテーマのヨーロッパ映画に連続主演 世界中にセンセーションを巻き起こしたアメリカ人女優】というミムジー・ファーマーの紹介に続き、『MORE/モア』 のパートでは、 【快楽に溺れ、破滅への道をたどる麻薬中毒者たちの狂おしく儚い青春】というコピーとともに 、大麻吸引、ヘロイン注射、フル・ヌード、 同性愛性交 、 バッドトリップ による幻覚症状が、ピンク・フロイド作曲・演奏のサウンドトラックをバックに描かれている 。
『渚の果てにこの愛を』のパートでは、『MORE/モア』 同様、ミムジーのブロンドのショートカットと美しいヌードのイメージが強調され 、【茫漠と広がる荒野で出会った男と女― 歪んだ愛と狂気がふたりを破滅へと誘う】というコピーとともに「兄」と「妹」の禁断の愛が、『キル・ビル Vol. 2』 (2004) 篇中 で流用された フランスのシンガーソングライター 、クリストフ作曲による サウンドトラックをバックに描かれている。
まばゆい笑顔と伸びやかな肢体、しかし、愛する男と自らをも 否応なく破滅へと誘ってしまう女性像―今回の再公開は、 忘れ去られた女優ミムジー ・ファーマー唯一無二の危険な魅力と美しさを、すでに彼女を知る者だけでなく、初めて知る者の心にも刻み付けるに違いない 。
『MORE/モア』 More
出演:ミムジー・ファーマー、クラウス・グリュンバーグ、ハインツ・エンゲルマン、ミシェル・シャンデルリ
製作・監督・脚本 ・原案・台詞:バーベット・シュローダー
脚本:ポール・ジェゴフ
撮影:ネストール・アルメンドロス
音楽:ピンク・フロイド
【1969年度作品 (日本初公開1971年2月)/西ドイツ・フランス・ルクセンブルグ合作/英語/カラー/ヨーロピアン・ヴィスタサイズ 1:1.66/モノラル/ DCP /上映時間 116 分】
© 1969 FILMS DU LOSANGE
『渚の果てにこの愛を』 La Route de Salina
出演:ミムジー・ファーマー、ロバート・ウォーカー、リタ・ヘイワース、エド・べグリー、マルク・ポレル
監督・ 脚本:ジョルジュ・ロートネル
脚色 ・台詞 :パスカル・ジャルダン、ジャック・ミラー、シャルル・ドラ
原作:モーリス・キュリー
音楽: クリストフ、クリニック
【1970年度作品 (日本初公開:1971 年 6 月)/フランス・イタリア合作 フランス語/ カラー/スコープサイズ 1:2.35 /モノラルDCP/上映時間:95分】
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