2021年6月30日に韓国で公開されるや否や、「全く新しい韓国スリラーの傑作」と絶賛の声が相次ぎ、8月に開催された第25回ファンタジア国際映画祭では⻑編アジア映画の観客賞(銀賞)を受賞するなど話題を集めている『殺人⻤から逃げる夜』が、日本にていよいよ9月24日(金)より順次公開となる。
本作がデビュー作となるクォン・オスンが監督・脚本を務め、革新的な恐怖の追走劇と、命綱なしで物語に放り込まれるようなノンストップで畳みかける衝撃作品に仕上げた。
主演は、韓国最大の企業・サムスングループのエリート社員を辞めて報道記者となり、俳優へと転身を果たした異色の経歴を持つ『リトル・フォレ スト 春夏秋冬』のチン・ギジュ。「耳の聞こえない」目撃者・ギョンミを演じ、恐怖に追い詰められながら、愛する家族を守るために殺人⻤に立ち向かって命がけの⻤ごっこを繰り広げるパワフルな女性を熱演。
さらに、警察すらも手玉にとるスマートな表の顔と、殺人衝動を抑えきれない狂気をはらんだ裏の顔を巧みに操る異色の連続殺人⻤・ドシク役を演じるのは、ウィ・ハジュン。韓国ホラー歴代2位の大ヒットを記録した『コンジアム』で、第39回⻘龍映画賞新人男優賞を受賞や、人気ドラマ「ロマンスは別冊付録」、「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」に出演の注目俳優。
その他『ゴールデンスランバー』のパク・フン、日本でもスマッシュヒットを記録した『はちどり』のキル・ヘヨンらが出演する。
今回解禁されたのは、有名なクラシック曲「ショパン/ノクターン第2番」にのせて描かれる逃走シーンを切り取った特別映像。
耳の聴こえない目撃者:ギョンミとサイコパスとの逃走劇が映し出されている。
ピアノの美しい旋律が流れる中で、狂気を開放した殺人⻤:ドシクが、どこまでも、どこまでも、執拗にギョンミを追いかけ続ける。坂道で、車道で、街中で、そしてついには家の中にまで迫りくる殺人⻤...聴こえないギョンミは、真後ろにいる殺人⻤に気づく事ができない。名曲の後ろで響き渡る悲痛な悲鳴、命がけで走り続ける必死な息遣い、獲物を追い詰めるのを楽しむかのような殺人⻤の歓声、そして滴り落ちる誰かの血...。衝撃的で、逼迫したシーンが畳みかけるように加速していく映像にあてられた、「ショパン/ノクターン第2番」の、ゆったりとしたワルツ調のメロディは、観る者に違和感を植え付け、“恐怖”を一層浮き彫りにする。
映像内では、スリルを高めるために「聞こえない」を視覚化したクォン・オスン監督の見事な演出もみてとれる。音楽以外の音がほぼ遮断された状況の中、家に設置された音の警告灯が光ることで違和感を察知するギョンミの姿や、車両に付けた騒音測定器が振れた直後、 殺人⻤:ドシクが車の後部座席から現れる様子が描かれており、まるで、聞こえないギョンミの世界を擬似体験しているかのようにも感じられる。劇中にも散りばめられたこの演出手法は、ギョンミの恐怖を観客が共有できるようにと工夫されたもの。「視覚的に危険がどんどん迫っていることを表現し、ギョンミが感じる恐怖や緊張をそのまま観客に伝え、共有しようと思った。ドシクが近づいてくる音は 聞こえない。家にあるすべての警報装置の点滅は、危機のシグナルであると同時に、ギョンミが身を守るための装置として活用しようと思った」とクォン・オスン監督は説明している。
聞こえない無音の世界を描きつつ、危機的状況を視覚化して共有することで恐怖を倍増させ、一夜の逃走劇をかつてない緊張感とともに描ききった本作。ノンストップで畳み掛ける特別な衝撃と恐怖を、ぜひスクリーンでご覧あれ。
特別映像
STORY
街で続く連続殺人。その夜、帰宅途中に事件現場を目撃した持つギョンミは、次のターゲットに。 全力で逃げるギョンミだが、聴覚が不自由な彼女には、犯人が追いかけてくる足音も聞こえなければ、助けを呼ぶ言葉も届かない。 殺人犯はそんな獲物を。まるでゲームを楽しむかのように巧妙なワナを使って、じりじりと追い詰めていく──いつになったら、この夜は明けるのか?
映画『殺人鬼から逃げる夜』
9月24日(金)TOHO シネマズシャンテ他 全国順次公開
監督・脚本:クォン・オスン
出演:
チン・ギジュ『リトル・フォレスト 春夏秋冬』
ウィ・ハジュン『コンジアム』
パク・フン『ゴールデンスランバー』
キル・ヘヨン『はちどり』
キム・ヘユン『殺人者の記憶法』
配給:ギャガ
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原題:MIDNIGHT/韓国/カラー/シネスコ/5.1ch/104 分/字幕翻訳:根本理恵 公式サイト:gaga.ne.jp/satujinki/