『2001年宇宙の旅』などの特撮の神様、ダグラス・トランブル、『ゴーストバスターズ』などコメディ映画のヒットメイカー、アイヴァン・ライトマンが相次いで死去した。

『2001年宇宙の旅』(68)『未知との遭遇』(77)などの特撮で知られるダグラス・トランブルは、2月7日死去。享年79。60年代にNASAなどで撮った作品がスタンリー・キューブリック監督の目に留まって『2001年』に参加。スリット・スキャンなど革命的な撮影技術を使用している。

71年には監督作『サイレント・ランニング』を発表するが、ファンには高評価を受けたものの、ヒットしなかった。『アンドロメダ…』(71)の特撮に参加後、『スター・ウォーズ』の誘いも受けるが辞退。代わって『未知との遭遇』(77)には参加した。その後『スタートレック』(79)の劇場版第1作にさそわれ一度は断ったものの、やはり参加。さらに『ブレードランナー』(82)の特撮監督も引き受けるなど、ハリウッドSF特撮の礎を作った。83年監督作『ブレインストーム』を撮影するが、主演女優ナタリー・ウッドが亡くなったためか、その後映画製作にはあまり参加していない。代わりに以前から興味のあった『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ライドなどテーマパーク向けの作品に力を注ぐようになった。

画像: 息子ジェイソンとアイヴァン・ライトマン Getty Images

息子ジェイソンとアイヴァン・ライトマン Getty Images

一方アイヴァン・ライトマンは2月12日ロサンゼルスの自宅で家族に見守られて死去。享年75だった。

チェコスロバキア出身でカナダ育ち。ハリウッドに渡って『アニマルハウス』(78)などを製作し、大ヒット。自分でも『パラダイス・アーミー』(81)などコメディ映画を監督してヒットし、84年の『ゴーストバスターズ』で記録的ヒットを生んだ。ほかにもアーノルド・シュワルツェネッガーと組んだ『ツインズ』(88)や『キンダガートン・コップ』(91)『ジュニア』(94)などをヒットさせ、制作では『ベートーベン』(92)などを担当。ハリウッドでの地位を確立。

また息子のジェイソン・ベイトマンも監督になり『JUNO/ジュノ』(07)や『マイレージ、マイライフ』(09)でオスカー候補になるなど成功。新作『ゴーストバスターズ アフター・ライフ』(21)では息子ジェイソンが監督し、父アイヴァンが製作するというコンビで話題を呼んだ。

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