記憶と記録、歴史と個人史 戦争 虚構と現実―
永遠に消えることのないテーマで数多くの作品を発表したクリス・マルケル。フィルム、写真、本、ビデオ、ゲームなど多様なメディアを自在に使って完成させる作品は優雅にして詩的であり、 2012 年の没後も世界中のクリエイターに大きな影響を与え続けている。
【上映予定作品 】
『北京の日曜日』1956年/フランス/カラー/DCP/20分
ある日曜日のスケッチとして革命後の北京の人々や風景を鮮やかに描いた初期短編。
『シベリアからの手紙』1958年/フランス/モノクロ/DCP/61分
開発途上のシベリアの街と風景や人々の様子をアニメーションやアーカイブ映像を挿入しつつ書簡形式のナレーションで描く
。
『ある闘いの記述』1960年/イスラエル=フランス/ カラー/DCP/57分 1961年ベルリン国際映画祭ドキュメンタリー部門 金熊賞
1948年の建国以来 12 年を迎えたイスラエルの複雑な現実を描く。第三次中東戦争以降 、 マルケル自身によって上映 禁止に。
『イヴ・モンタン~ある長距離歌手の孤独~』1974年/フランス/カラー/DCP/60分 出演:イヴ・モンタン
チリ難民支援コンサートのためにリハーサル中のイヴ・モンタンを映す。
『サン・ソレイユ』1982 年 /フランス/カラー /DCP/104分
1983年ベルリン国際映画祭 OCIC 特別賞 /1983年英国映画協会賞サザーランド賞/2014年シネマ・アイ・オナーズ他
世界を旅するカメラマンから届いた手紙を朗読する女性。 日本とアフリカ 、 記憶や旅をテーマに 、 フィクションやドキュメンタリー 、 哲学的考察が混在したマルケルの代表作の 1 本 。
『レベル5』1997 年 /フランス/カラー/DCP/110 分 出演: カトリーヌ・ベルコジャ
ローラは亡くなった恋人の仕事を引き継ぎ沖縄戦についてのコンピュータ・ゲームを完成させようとする…仮想空間の中に現実と虚構が交錯するマルケル晩年の問題作 。