劇場での作品コメント動画上映も決定
2010年、『ブンミおじさんの森』でカンヌ国際映画祭パルムドール(最⾼賞)を受賞したタイの天才、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督。南⽶コロンビアで撮影し、昨年のカンヌ国際映画祭で審査員賞に輝いた新作『MEMORIA メモリア』が現在⽇本でも⼤ヒット公開中。
そんなアピチャッポン監督のタイ時代の傑作が『アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ2022』として、4⽉9⽇(⼟)~4⽉22 ⽇(⾦)シアター・イメージフォーラムにて2週間限定上映される(全国順次上映)。本特集は、カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した不朽の名作『ブンミおじさんの森』(2010)、監督の現在につながる創造性が存分に発揮されているデビュー作『真昼の不思議な物体』(2000)、「記憶」というテーマが最新作にも重なる傑作『光りの墓』(2015)のタイ時代の代表作3 本と、特別上映となる『アピチャッポン本⼈が選ぶ短編集』で構成。
このたび特集上映にあわせ、アピチャッポン監督からメッセージ動画が到着。特任教授をつとめる多摩美術⼤学⼤学院でワークショップ講義を⾏うために来⽇した監督。本特集のため特別に動画メッセージを収録した。
動画の中で監督は、タイ時代の作品が⽇本で特集上映されることを喜び、“映画館で映画を観る”という体験について、「僕がタイで撮った映画たち、記憶に関する映画たちが、皆様との共有体験を祝福するでしょう」とコメント。
また特集上映期間中、劇場では『ブンミおじさんの森』はじめ各作品の上映前に監督⾃⾝によるコメント動画の上映が決定(短編集のコメントはなし)。監督があらためてタイ時代の作品について語る貴重な最新映像となる。
<アピチャッポン監督メッセージ全⽂>
こんにちは。アピチャッポン・ウィーラセタクンです。
『MEMORIA メモリア』公開に合わせ、僕のタイ時代の作品の特集上映に皆さんをお招きできて光栄です。
映画館で映画を上映することは、僕にとって⼤事です。
映画がそれを求めているからです。
⼤画⾯で観る体験。
暗闇の中で他の⼈とともに旅をする。
それを実現し、映画そのものを祝福することは、今とても⼤切だと思います。
この特集上映に感謝しています。
僕がタイで撮った映画たち、記憶に関する映画たちが、皆様との共有体験を祝福するでしょう。
ぜひ映画館にお越しください。
<当初上映作品『世紀の光』劇場上映中⽌のお詫びと『アピチャッポン本⼈が選ぶ短編集』特別上映決定のお知らせ>
当初、上映予定だった『世紀の光』は事情により上映中⽌となりました。シアター・イメージフォーラムでは『世紀の光』上映予定枠にて『アピチャッポン本⼈が選ぶ短編集』を特別上映する。前売券も使⽤可能。
「アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ2022」特別企画
『アピチャッポン本⼈が選ぶ短編集』特別上映 上映作品(合計112分)
『国歌(The Anthem)』2006年/5ʼ00 *
『La Punta』2013年/1ʼ 33”
『M Hotel』2011年/11ʼ 50”
『エメラルド(Morakot )』2007年/11ʼ00 *
『Mobile Men』2008年/3ʼ 15” *
『Cactus River』2009年/10ʼ 09”
『Footprints』2014年/5ʼ 50”
『Worldly Desires』2005年/42ʼ 32” *
『燃えている(Ablaze)』 2016年/4ʼ46”
『ブンミおじさんへの⼿紙(A Letter to Uncle Boonmee)』2009年/17ʼ 40”
* タイ語(⼀部台詞なし)・英語/⽇本語字幕付
亡霊、神話、フォークロア、寛容と不寛容など、その作家的モチーフが⼤胆に表現されるフィールド
となっている、創意と刺激に満ちた短編作品を、アピチャッポン監督⾃⾝のセレクションによる構成
で特別上映。