「クィア(Queer)」を切り口に、「性」をテーマにした映像作品を上映するお祭り、関西クィア映画祭。15回目となる今年は、9月に大阪と京都の2会場で開催される。

全プログラムのうち、計9作品を紹介

あなたはどんな性別で暮らしていますか?
恋愛やセックスは好きですか? どんな恋愛やセックス、人との関わり方をしていますか?
「男らしさ」や「女らしさ」が期待されることに、しんどくなった経験はありませんか?
もう既に「男女という制度」の枠組みから出て、自分らしい性を生きている人たちが沢山いる。典型的であってもなくてもいい。変(=クィア/queer)でもいい。性のあり方は多様だ。私たちは生きていける!
「クィア」を切り口に「性」をテーマにした映像作品を上映する関西クィア映画祭は、そんなメッセージがあふれる「みんなのお祭り」だという。

最近日本でも名乗る人が増えてきた「ノンバイナリー」。宇多田ヒカルも2021年6月の自身のインスタライブで名乗っている。「あなたは男なのか、女なのか」という(無自覚にがさつな)問いに対して、「どちらでもありません」「男女の性別二元主義には当てはまりません」などと答えるあり方だ。同様の意味で日本では「Xジェンダー」という言葉も使われてきた。
しかも、ノンバイナリー/Xジェンダーといっても、一括りに出来るものではない。身体への医療的措置を望むかどうか、どのような服を着るか、自称は何か、代名詞は何がいいか、なども、1人1人あり方は実は様々だ。今年のミニ特集のテーマはその「ノンバイナリー」となる。

<上映作品の一部をご紹介>

●『サラダは人生』 ★世界初上映
[英題]salad is life[監督]岡田麻李
34分|2021|日本|日本語

画像1: 全プログラムのうち、計9作品を紹介

ルームシェアをする女ふたりの物語。3話オムニバス形式で描かれるふたりの日常には、セクシュアリティにまつわる“あるある”も散りばめられている。そんな世の中に追従しない彼女たちの存在は清々しい。

●『それいけ!アレクサ』 ★日本初上映
[原題]Sina Alexa, Xander at ang Universe
[英題]Alexa, Xander and the Universe
[監督]Vahn Leinard C. Pascual
11分|2020|フィリピン|フィリピン語

画像2: 全プログラムのうち、計9作品を紹介

学校から帰ったアレクサンダーは、クローゼットからドレスを引っ張り出す。カラフルな布を広げ、ウィッグにメイクもばっちり。テレビから聞こえる「ミス・ユニバース」の歓声に乗せてベッド上のスピーチが始まる…。

●『アンバー、いつまでも』 ★日本初上映
[原題]Always Amber
[監督]Lia Hietala、Hannah Reinikainen
74分|2020|スウェーデン|スウェーデン語、英語

画像3: 全プログラムのうち、計9作品を紹介

スウェーデンで暮らすアンバーは、17歳のノンバイナリー。コロコロ変わる外見、揺れ動く人間関係、胸オペしたいって気持ちも変わるのか!?3年間に渡るドキュメンタリーは、若者の変化の連続を映し出す。

●『アグネスを語ること』
[原題]Framing Agnes[監督]チェイス・ジョイント
75分|2022|カナダ・米国|英語

画像4: 全プログラムのうち、計9作品を紹介

トランスジェンダーの存在が可視化され始めた、50年代のアメリカ。制作班が発見したのは、当時の当事者の未発表原稿!トランスをめぐる過去と現在を、再現映像とインタビューで語り尽くす思索的ドキュメンタリー。

<国内作品コンペティション 入選作品>

●『神谷、ゲイらしいよ?』 ★世界初上映
[英題]KAMIYA[監督]濱本真優
7分|2022|日本|日本語

画像5: 全プログラムのうち、計9作品を紹介

人気タレント・神谷泰斗の”ゲイ疑惑”報道。失踪した神谷本人。心配した交際相手の溝口が探し回るも、世間は、心無い言葉で笑い合う。親しい人のこともネットで確認し合う時代に生きる私たちを、淡々と描く群像劇。

●『少し未来のある部屋で』
[英題]Slightly future, in a room.[監督]柳澤公平
16分|2021|日本|日本語

画像6: 全プログラムのうち、計9作品を紹介

少子化対策の一環で人工子宮の技術が実用化された、近未来の日本。人工子宮の移植を受け、見ず知らずの夫婦の受精卵をお腹で育てている貴志。ある日、貴志のお腹の子の父親と名乗る人が、貴志のもとを訪ねてきて…。

●『手のひらのパズル』 ★関西初上映
[英題]Puzzle in the palm[監督]黒川鮎美
26分|2022|日本|日本語

画像7: 全プログラムのうち、計9作品を紹介

北陸金沢のローカル雑誌社で働く30代の梨沙。匠と同棲開始後、周囲からの結婚・出産の過度な期待感に心地悪さを感じ、「私にとっての幸せとは何か」と思い悩む。そして、梨沙を想う、真子。金沢の美しい街並みを背景に「私」を見つける物語。

●『いつかのいま。』 ★世界初上映
[英題]ITSUKA ; Someday, now[監督]山田瑛瑠
26分|2022|日本|日本語

画像8: 全プログラムのうち、計9作品を紹介

生後1週間で、同性夫夫・山田と佐藤のもとにやってきた「いつか」の目に映る世界。子の反応や成長に喜んだり、時には落ち込んだり悩んだり、初めての子育てに奮闘するふたりがつづる、大変だけど幸せな日々の記録。

●『私たちの、』 ★世界初上映
[英題]Ours[監督]伊藤梢
30分|2022|日本|日本語

画像9: 全プログラムのうち、計9作品を紹介

りょうは親友と2人暮らし。大切な人達を写真に収め、ひっそりとした幸せの中で生きていた。ある日親友は恋人と暮らすため家を出ると告げた。そこから、りょうの小さくも幸せな世界は、不意に崩壊の時を迎える。

第15回 関西クィア映画祭 2022 開催概要

【大阪】
期間:2022年9月2日(金)〜8日(木)
会場:シネマート心斎橋
   大阪市中央区西心斎橋1丁目6−14 ビッグステップビル4階

【京都】
期間:2022年9月23日(休・金)〜25日(日)
会場:ゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川 
   京都市左京区吉田河原町19-3

【主催】 関西クィア映画祭 実行委員会

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