映画鑑賞の“醍醐味と粋”を堪能出来る≪テアトル・クラシックス≫待望の第2弾は、20世紀アメリカを代表する名優ポール・ニューマンを大特集‼ 稀代の名優の、魅力あふれる4作品を一挙公開!2022年10月21日(金)よりシネ・リーブル池袋、新宿ピカデリーほか全国順次公開となる。

『明日に向って撃て!』など名作を大スクリーンで!

誰もが知る不朽の名作や密かに人気を博す隠れた傑作を、東京テアトルのセレクションで贈るスペシャル・プログラム=≪テアトル・クラシックス≫。“往年の映画ファンには、古き良き時代の思い出の作品を再びスクリーンで堪能する喜びを/これまで旧作に馴染みのなかった若い世代には、クラシック映画の素晴らしさをお届けする”をコンセプトに、映画鑑賞の“醍醐味と粋”を堪能出来る≪テアトル・クラシックス≫。

待望の第2弾は、映画史上最も美しい碧い瞳を持つ男ポール・ニューマンを大特集。伝説のハリウッド・スターでありながらも、リベラルな生き方を体現した稀代の名優の4作品を上映。

『明日に向って撃て!』  BUTCH CASSIDY AND THE SUNDANCE KID
■監督:ジョージ・ロイ・ヒル 
■出演:ポール・ニューマン, ロバート・レッドフォード, キャサリン・ロス

強盗団「壁の穴」を率いて銀行や鉄道を襲撃するブッチ・キャシディと相棒の凄腕ガンマンのサンダンス・キッドは、有名なお尋ね者だ。久々に戻ったアジトでボスの座を狙う手下ハーベイに決闘を挑まれたブッチは、卑怯な手を使って勝利する。さらにハーベイの考えた列車強盗を実行に移すが、6人組の追手が登場。ブッチとサンダンスに激怒した鉄道会社社長が追跡の専門家ボルチモア卿とレフォーズ保安官を雇ったのだ。追い詰められた岩山から川に飛び込み、窮地を切り抜けた二人は、サンダンスの恋人エッタを伴って南米ボリビアへの逃亡を決意。エッタから習った銀行強盗用スペイン語を使って銀行強盗を続けた二人は、追手を見かけて一度は真っ当な仕事につくが、長続きしなかった。逃亡生活に疲れたエッタは去り、二人に残された道は?

画像: © 1969 Twentieth Century Fox Film Corporation

© 1969 Twentieth Century Fox Film Corporation

西部開拓時代から20世紀初頭にかけて銀行や鉄道を襲撃した実在のアウトローの物語であり、アメリカン・ニューシネマを代表する作品。ニューマンは、頭の回転が速く、銃やナイフよりも言葉を武器にするブッチを茶目っ気たっぷりに好演。相棒の恋人エッタを“未来の乗り物”自転車に乗せて走り回るシーンでは、美男子ロバート・レッドフォード顔負けの色香を発散し、女性ファンのハートをわしづかみ。アメリカン・ニューシネマの大傑作としても名高い≪青春映画の金字塔≫。

『熱いトタン屋根の猫』   CAT ON A HOT TIN ROOF
■監督:リチャード・ブルックス ■原作:テネシー・ウィリアムズ 
■出演:エリザベス・テイラー, ポール・ニューマン, バール・アイブス

ミシシッピー州の大農園の次男ブリックは泥酔したままハードルを跳び、足首を骨折。翌日、邸宅では病院の検査を終えて帰宅する父ビッグ・ダディの誕生会の準備が行われていた。父の莫大な遺産を狙う長男グーパーと妻、その子供たちが賑やかに騒ぐ一方、ブリックと美しい妻マギーの間には冷え冷えとした空気が漂っていた。パーティーが一段落し、ビッグ・ダディは息子の飲酒癖と虚無的な生き方を叱責するが、ブリックは聞く耳を持たない。妻の愛も父親の遺産も受け取ることを拒否するブリックに苛立ったマギーは、ついにブリックの親友スキッパーの名前を出してしまう。

画像1: © 1958 WBEI

© 1958 WBEI

ニューマンが演じるブリックは、絶世の美女エリザベス・テーラー(が演じるマギー)をして、「私を夢中にさせる美貌」と言わせる南部紳士。冒頭から思い詰めた目つきをしていて、美しくセクシーな妻の誘惑を拒むあたりから、何やら訳ありなのは一目瞭然。マッカーシズムが吹き荒れ、同性愛者への偏見が強かった時代にホモセクシュアルと推察されるキャラクターを堂々と演じたニューマンの演者としてのチャレンジ魂とリベラルな人間性にも感動するはず。人間のエゴイズムと愛憎を描き、ピュリッツァー賞にも輝いたテネシー・ウィリアムズの名戯曲が、ニューマンと大女優‟リズ“の競演で見事に映画化され大ヒットとなった。

『ハスラー』  THE HUSTLER
■監督:ロバート・ロッセン 
■出演:ジャッキー・グリーソン, ポール・ニューマン, ジョージ・C・スコット

新進気鋭のハスラー、エディは15年間無敗の大物ミネソタ・ファッツに戦いを挑む。最初は押されていたが、調子が上がったエディは宣言通りに1万ドル以上もの大金を稼ぐ。相棒チャーリーが止めるのも聞かず、一昼夜以上も勝負を続けたエディは結局、ファッツに大敗。チャーリーをホテルに置き去りにし、バス停留所に荷物を預けたエディは、カフェで本を読んでいた女性をナンパ。サラと名乗った彼女は会ったその日はエディを部屋に入れるのを拒むが、数日後に再会した二人は同棲を始める。バーで賭けビリヤードをして小金を稼ぐエディは、地元のギャンブラー、ゴードンと組むことにする。最初の勝負相手はケンタッキーの富豪で、慣れないスリークッションに苦しんだエディは最終的に勝利を収める。稼いだ金で再びファッツに戦いを挑むと勇んだエディだったが、ホテルに戻った彼を衝撃の事件が待っていた。

画像: © 1961 Twentieth Century Fox Film Corporation.

© 1961 Twentieth Century Fox Film Corporation. 

主人公エディは勝ちに固執して自滅したり、ホテル代を浮かそうと女性をナンパしたり、恋人の財布から金をくすねたりと冷静に見るとダメ男。しかしニューマンが演じると、負け犬ですらかっこいいのだ。サラを演じたパイパー・ローリーが後のインタビューで「彼が美しいから、撮影中に気が散って困った」と語ったのも納得である。ニューマンはエディが数々の障害を乗り越え、人間的に成長するさまを抑制した演技で体現し、アカデミー賞男優賞へのノミネートも果たした。役者としての円熟期に差し掛かった60年代初期のニューマンの芸術性を方向付けたとも言える作品。1986年にはマーティン・スコセッシ監督、トム・クルーズとの共演による続編「ハスラー2」も製作され大ヒットとなった、まさにポール・ニューマンの鉄壁の名作。

『暴力脱獄』   COOL HAND LUKE
■監督:スチュアート・ローゼンバーグ 
■出演:ポール・ニューマン, ジョージ・ケネディ, J・D・キャノン

泥酔し、器物破損財で懲役刑を受けたルークは、刑務所にぶち込まれる。囚人間のヒエラルキーを無視するルークは囚人ボスの怒りを買い、二人はボクシングで決着をつけることに。大柄なボスのパンチに屈しないルークは、彼と囚人仲間から一目置かれることになる。やがてルークの母親の訃報が届き、彼の脱獄を危惧した刑務所長が彼を懲罰房に入れてしまう。再び脱獄するも、またもや捕らえられてしまうルーク。しかし、懲りずに再び脱獄。ルークは、彼のあだ名“クール・ハンド”とサインした写真が載った雑誌を囚人ボスに送り、仲間たちは彼の自由をうらやむのだった。が、それも束の間、再び捕縛されたルークを待っていたのは、「脱走したら射殺する」との警告と残酷な懲罰。涙ながらに「もう逃げない」と誓うルークに囚人仲間は冷ややかな目を向けるが……。

画像2: © 1958 WBEI

© 1958 WBEI

ポール・ニューマンのカリスマ性が際立つ人間ドラマ。彼が演じたルークは体制に屈することなく、どんな戦いでも負けを認めない、“不屈”の象徴。賭けでゆで卵を50個食べたり、厳しい懲罰中も涼しい顔で笑うルークの無軌道さが印象的だ。ニューマンの笑顔モンタージュとなっているエンディングからもわかるが、血や土、汗にまみれていてもチャーミングという奇跡的存在なのだ。強大な権力に挑み続ける≪永遠の反逆児≫ポール・ニューマンの真骨頂とも言うべき快作。

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