迷子になったティミーの命運を握るベン一家
最新作『ひつじのショーン ~クリスマスの冒険~ 劇場公開版』が第50回エミー賞®を受賞、さらにスティーヴ・コックス監督が英国アカデミー賞BAFTA®監督賞にノミネートされ、ますます注目が集まる本作。今回の舞台はモッシーボトム牧場のクリスマスイブ。15周年を迎えた「ひつじのショーン」シリーズでも珍しい、まっしろな雪景色とクリスマスのイルミネーションに彩られた街をショーンたちがかけまわって大騒ぎ。楽しくて、でもなんだかあったかいクリスマスがショーンとともにやってくる!
今回解禁となった本編映像には、クリスマス・マーケットで迷子になったティミーを連れ去ってしまう「ベン一家」の姿が登場。ベンはハンサムで自信たっぷり、ソーシャルメディアの投稿には何百万ものいいね!がつくインフルエンサー。そして彼の妻であるジンは、優秀かつスタイリッシュなマネージャーで、ベンをサポートする、彼のブランドの原動力だ。そんな2人のひとり娘が、元気いっぱい、自然体の女の子・エラ。
一家は、クリスマス・マーケットが開かれる、モッシンガム・タウン広場のクリスマスツリー点灯式に登場。歓声の中入場した夫妻は、さっそく自撮り棒で動画撮影。エラは点灯用の赤いボタンに興味津々!押してみようと手を伸ばすが、ジンにやさしくさえぎられてしまう。
エラの傾いた帽子を直して、笑顔を促すジンとベン。エラも笑顔を返すが、2人はすぐに観客のほうを振り向き、カメラに向けてポーズをとる。そんな2人にどこか寂しそうなエラ。カウントダウンに合わせて両親がボタンを押す、いちばんシャッターが切られる瞬間、2人の間に割って入って変顔を披露? いたずらっぽい笑みを浮かべる。
本作のスティーヴ・コックス監督は、エラについて、「元気いっぱい、自然体で、魅力的な女の子ですが、ベンたちの好む、すべてがパーフェクトで整然とした暮らしとは全然相容れない」と明かしてくれた。
「エラは両親から思うような関心を寄せられていないんです。ベンたちは、いいね!の方に一生懸命で、娘には無関心。物語の後半、2人は自らの考え方を見直すことになるんですが、それがつまり彼らの学んだクリスマスメッセージなんですね。エラは、注目されない分、ちょっと大げさに振舞ったり、自分なりの楽しみを探したり、とても楽しい子なんです」
ベン・ジンの2人とエラの違いは、外見にも表れている。ベンは美しい髪と彫りの深い顎をした、まさに完璧な男の見本のようなスタイル。ジンもきれいな髪をしているが、娘のエラの髪はバサバサ。この違いにも監督のこだわりがある。
「もしエラが手に負えないモップ状の髪をしていたら、ベンとジンは彼らの完璧なライフスタイルにはそぐわないと、エラの髪を抑えようとするだろうと考えたんです。エラの髪はバサバサで、それが彼女の性格をよく表しています」
いいね!に夢中なベンとジン。両親に注目されない分、自分なりの楽しみ方を探すエラ。すれ違う親子が、ショーンたちの騒動に巻き込まれて気づく、大切なメッセージとは――?
ぜひ劇場で、監督がベン一家に託したメッセージを受け取りたい!
© Aardman Animations Ltd 2021