パート3以降は2年おきくらいに公開するつもりです(キャメロン)
前作『アバター』から13年。いよいよ待望の続編となる『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が完成。ジャパン・プレミアのために監督のキャメロンほか、主演のサム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、シガーニー・ウィーヴァー、スティーヴン・ラング、そして製作者ジョン・ランドーが来日。品川のアクアパークで会見が行われた。
舞台に揃った6人を迎えてくれたのはイルカたちの曲芸ショー。音楽に合わせタイミングもリズムもぴったりに泳ぎ、ジャンプし、空中回転するイルカたちの離れ業に6人も笑顔に。シガーニーは『もしかしたら今までで一番エキサイトしたショーだったかも?』と大絶賛。
さて、世界中がいまかいまかと公開を待っている『ウェイ・オブ・ウォーター』のことを聞かれたキャメロンは、「いまのところ見た人からは良い反応を聞いているので、これから見る人たちもぜひこの美しい世界を楽しんでほしいと思います。前作が好きだった人も、今度はさらに感動的な旅を体験できるでしょう。このシリーズはいまのところ5作目まで構想があり、続編を作るための新たなツールやソフト、技術を作り上げてきました。これによって惑星パンドラの様々な土地、たとえば今回の生みの世界だったり、北極のようだったり、砂漠のようだったり、様々な景観を作ることは技術的にはもう心配することがないんです。今後は13年待ってとは言わないですが(笑)、2年おきくらいに次の作品をお届けしたいですね」と自信をのぞかせた。
前作の関係から進んで家族となったジェイクとネイティリを演じるサムとゾーイは、「今度は2人のラブストーリーのその先になっているんだ。2人に子供ができて、彼らも加わった若い世代のナヴィの眼を通したストーリーを楽しんでもらえる」と今作の状況を説明したサム。ゾーイは「私自身母親になる前は恐れ知らずな面があったけれど、子供ができて立場は変化しました。スカイ・ピープル(人類)がなかなかパンドラを諦めないので、サリー家は葛藤が絶えません。ジェイクとネイティリの子どもたちは可愛いですが頭痛の種です(笑)」と付け加えた。
また今回14歳のキリというキャラを演じるシガーニーは「私だけでなくパフォーマンス・キャプチャーを使えば、どんな俳優も様々な姿の役を演じることができるようになったのは凄いことです。マーカーをつけている状態ですが、俳優を中心にした撮影なので、私たちはキャラクターのエッセンスを演じればいいのです」と撮影技術の進歩をアピール。ラングも今回彼が前作で演じた大佐が今回アバターとなって再登場することに触れ、「私の役目は光り輝いている主人公たちの対極にいて光をより輝かせるための暗闇(ダーク)を強調することなんだ。暗闇が増せば、光はますます輝いて見える」とやはり演技の必要性を説いた。
さらにキャメロンは「私はカナダの海から離れたところで育ったのですが、子供のころから海が大好きで17歳でスキューバダイビングをはじめ、これまでにたくさんの時間を海底で過ごしてきました。世界で最も深いと言われる場所にも行きましたが、まだまだ探求は始まったばかりと思います。海の美しさから一度離れてみるとそのありがたさに気づくこともあります。SFやファンタジーといった映画を通じて海という自然の美しさを考えてほしいと思います。この作品は遠い星の話でなく、地球についての物語なんです」とこれから本作を楽しむ観客に向って訴えかけていた。
(取材・文/米崎明宏、撮影/大西基)
『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』
12月16日(金)全国劇場公開
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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