第27回釜山国際映画祭で、『パラサイト 半地下の家族』に次ぐ大傑作と称された、チョン・イルとラ・ミランのW主演作、映画『高速道路家族』が4月21日(金)より シネマート新宿ほか全国順次公開。日本での公開を記念し、主演のチョン・イルが公開初日となる4月21日、都内劇場での舞台挨拶に登場した。また、メガホンをとったイ・サンムン監督も緊急来日し、日本での映画の公開を祝うとともに、撮影裏話や、本作の衝撃のラストにちなんで最近衝撃を受けたことを語った。

ホームレス一家と裕福な訳あり夫婦、2組の家族の偶然の出逢いが火種となるパラサイティック・スリラー『高速道路家族』。
本作でチョン・イルは、ホームレス一家の父親ギウ役を演じている。またサービスエリアでギウ一家と偶然出逢う経営者のヨンソン役には、『正直政治家チュ・サンスク』で青龍映画賞主演女優賞を受賞し、『国際市場で逢いましょう』、『ガール・コップス』など話題作で唯一無二のキャラクターが好演のラ・ミラン。そして、メガホンをとったのは、韓国映画史に残る大ヒット作『スキャンダル』のイ・ジェヨン監督に師事してきた、注目の新鋭イ・サンムン監督だ。

画像1: 『高速道路家族』主演のチョン・イル、日本での公開に感激! 「僕にとって贈り物のような作品」

7年ぶりの映画出演作

――スクリーンは7年ぶりの復帰作となりましたけど、出演の決め手は?

チョン・イル「そうなんです、今回7年ぶりに映画出演を果たすこととなりました。久しぶりでもありましたので、ごく一般的なありふれた役柄ではないキャラクターを演じられたらいいなと思いました。そんな時に、贈り物のような『高速道路家族』と出会ったんです。僕が演じたギウという役は、きっと僕でなくても俳優なら誰もが演じてみたいと思うそんな役です。感情の幅がダイナミックであり、また僕が今までみなさんに見せたことのないようなそんな姿がきっと見せられるだろうと思ってすぐに出演しようと決心しました」

――監督にお伺いします。チョン・イルさんの魅力はどこに感じますか?

イ・サンムン「きっとみなさんご覧になった後は私の意見に同意されると思うのですが、チョン・イルさんは、本当に精神的にも肉体的にも渾身の力を込めてこの役に取り組んでくださいました。それを見るだけでもこの映画を観ていただく意味が十分にあると信じて止みません。ぜひチョン・イルさんの演技を楽しんでいただきたいと思います。(日本語で)ありがとうございます」

――本当の幸せって何だろうと考えさせられることが多い映画だと思うんですが、チョン・イルさんご自身は幸せというものをこの映画を通じてどう考えましたか?

チョン・イル「僕自身は子どもの頃や若い時は、人から自分がどう見えているのか、人の評価がどうであるかというところに幸せを見出していたかもしれないなと思いました。でも今は自分自身をまず愛し、自分自身を振り返ることが大切だと感じています。ですから、まったく知らない人と時間を過ごすというよりも、まず自分自身の時間を持って、自分自身に近づいていくということに楽しみを見出し、幸せを感じています。まだ映画をご覧になる前ですので、あまりお話する訳にはいきませんが、本作は家族の意味について改めて考えることのできる、そしてそれ以外にも多くのメッセージが含まれた映画になっています。ご覧いただくと共感できるところがたくさんある素材を扱った映画だと思いますので、期待していただいていいと思います」

――この映画の衝撃のラストが話題になっています。それにちなんで、最近チョン・イルさんが衝撃を受けたことがあれば教えてください。

チョン・イル「最近ゴルフをしたところ、最悪のスコアが出まして、それに衝撃を受けました(笑)」

このほか、客席からの質問にも受け答えをし、5人の観客にはチョン・イルからハンカチのプレゼントが手渡されるなど、ファンとの交流を楽しんでいた。最後に、作品に関わったスタッフや劇場に足を運んだ観客に向けて感謝のメッセージを伝えた。

イ・サンムン監督「日本の観客のみなさんの前でこのように上映の日を迎えることができて、上映の機会が与えられたことにとても光栄に思っています。足を運んでくださって本当にありがとうございます」

チョン・イル「この場をお借りて監督に対し、すごく感動したことをお話ししたいと思います。実は、元々監督は来日して舞台挨拶に参加するスケジュールではありませんでした。ただこうして本作が日本で公開されるということを祝うために自費で参加してくださいました。僕にとって贈り物のようなこの作品への出演を提案してくださって心から感謝したいと思います。ありがとうございます。このように日本で僕が出演した映画が公開できるように尽力してくださった関係者のみなさま、そしてファンのみなさんに心から感謝したいと思います。この映画は家族の意味をもう一度考えさせてくれるそんな映画です。そしてそれ以外にもたくさんのメッセージが含まれています。映画の結末はご覧になったみなさんが自らが判断して決めてくださったらと思います。この映画を観終わった後は、今は僕はきちんとしていますが、ギウの姿がよく似合うと思うかもしれませんね。みなさん映画を楽しんでご覧いただきたいと思います。観終わった後は、口コミで広めていただけたらありがたいなと思います。(日本語で)みなさん、本当にありがとうございます!」

画像2: 『高速道路家族』主演のチョン・イル、日本での公開に感激! 「僕にとって贈り物のような作品」

『高速道路家族』

公開中

監督・脚本:イ・サンムン
音楽:イ・ミンフィ『ひと夏のファンタジア』『最善の人生』
美術:ソン・ソイル『ポエトリー アグネスの詩』『バーニング劇場版』
出演:チョン・イル、ラ・ミラン、キム・スルギ、ペク・ヒョンジン、ソ・イス、パク・ダオン

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