フランス時間2023年5月17日(水)、第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された『怪物』の是枝裕和監督をはじめ、脚本家の坂元裕二、主演の安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太がレッドカーペットを歩き、会場内で大きな拍手で迎えられ、上映後も大喝采を浴びた。

エンドロールが始まると2200人もの観客を収容する会場から拍手が

エンドロールが始まると、2200人もの観客を収容する会場からは拍手がおこり、坂本龍一への追悼文が流れた際には、さらに割れんばかりの大きな拍手が沸き、敬意を表するような歓声もあがり、その後も9分半にもわたるスタンディングオベーションが続いた。
その間、監督は少しホッとしたような表情を見せながら、大きく会場内を見渡し、おじぎをしながら称賛にこたえ、両脇の安藤と永山ともハグをし、言葉を交わし、その喜びを分かち合った。また脚本家の坂元ともしっかり肩を組み、『怪物』が多くの観客に届いた手応えを確かめ合い称えあった。

画像1: エンドロールが始まると2200人もの観客を収容する会場から拍手が

スタンディングオベーションの後、マイクを渡された是枝監督は「こんなに多くのスタッフとキャストに支えられて作ることができました。まずはそのスタッフとキャストに感謝します。そのスタッフとキャストの多くが今日ここに集まってくれたことがすごくうれしいです。でも色々な事情でみんながここに集まるわけにもいかなくて、でもここに来られないスタッフとキャストの思いもここ(胸に手をあてて)に抱いて今ここに立っているつもりです。戻って皆さんのこの拍手と、皆さんの顔を、ここに来られなかったチームのみんなに報告したいと思います。とても良いワールドプレミアになったとおもいます。有難うございました。」と語った。

画像2: エンドロールが始まると2200人もの観客を収容する会場から拍手が

今回審査員長を務めるのは、昨年のカンヌで2度目となる最高賞パルム・ドールを受賞した『ザ・スクエア 思いやりの聖域』『逆転のトライアングル』のリューベン・オストルンド監督。さらに、審査員には俳優のブリー・ラーソンやポール・ダノらが名を連ねている。
コンペティション部門に選出された計21作品の中から最高賞となるパルム・ドールをはじめ各賞が発表となるのは、フランス時間の5月27日の授賞式を予定。

画像3: エンドロールが始まると2200人もの観客を収容する会場から拍手が

是枝監督作品がカンヌ国際映画祭で【コンペティション部門】に選出されるのは、昨年の韓国映画『ベイビー・ブローカー』以来2年連続、7回目(カンヌ国際映画祭への出品自体は9回目)。なお昨年の『ベイビー・ブローカー』では、エキュメニカル審査員賞、そして主演のソン・ガンホが最優秀男優賞を受賞した。これまでも、2004年『誰も知らない』では主演を務めた柳楽優弥が《最優秀男優賞》を受賞、2013年『そして父になる』では《審査員賞》を受賞、2018年『万引き家族』では最高賞である《パルム・ドール》を受賞している。

画像: 『怪物』

『怪物』

『怪物』
2023年6月2日(金)全国ロードショー
■キャスト:安藤サクラ 永山瑛太 黒川想矢 柊木陽太 / 高畑充希 角田晃広 中村獅童 / 田中裕子
■監督・編集:是枝裕和  ■脚本:坂元裕二 ■音楽:坂本龍一 
■配給:東宝 ギャガ 
©2023「怪物」製作委員会  

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