人気アメキャラ系映画ライター・杉山すぴ豊さんが、アメコミ・ホラー・SFなど多様なジャンル映画の情報を"深い知識と深い愛"をもってお届けする本連載。今回は、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』のあの言葉にまつわる二つの解釈についての解説のほか、MCU出演に噂のあったスターについて教えてくれました!(文・杉山すぴ豊/デジタル編集・スクリーン編集部)

※『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』のネタバレがあります。未鑑賞の方はご注意ください!

杉山すぴ豊
アメキャラ系映画ライター。雑誌や劇場パンフレットなどにコラムを執筆。アメコミ映画のイベントなどではトークショーも。大手広告会社のシニア・エグゼクティブ・ディレクターとしてアメコミ映画のキャンペーンも手がける。

想定外のサプライズ・・・ 『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』

仕事柄、映画の試写会に招待されます。もちろん僕らライターの仕事は一足先に映画を見せていただいてその紹介記事を書くわけですが、いくつかの作品において「この部分だけはしばらく記事などで書かないでください」と具体的なポイントを指示されることがあります。

『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』(2023)だと、当然ドウェイン・ジョンソン演じるホブスがエンド・クレジットのおまけシーンで登場するくだりです。ドウェイン・ジョンソンはヴィン・ディーゼルと仲たがい(?)していて、もう「ワイスピ」には出ない!と公言していただけにこれはファンにとって嬉しいサプライズでした。たしかに公開して間もない時期にこれが知られてしまったらお楽しみは半減ですよね。

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遂に理解できるようになった? グルートのあのセリフの解釈

そして『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』(2023)については最終的にアダム・ウォーロックがいい人になるとか、チームが解散してそれぞれがどの道に進むか書かないでくださいとお願いされていました。

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そしてグルートが「アイ・アム・グルート」ではなく「みんなを愛してる」と普通の言葉をしゃべれるようになる、というのもネタバレ禁止の項目に入っていました。確かにこれでグルートが「アイ・アム・グルート」以外の言葉を話す、というのはビックリなのですが、あのシーンについてこういう解釈もあります。あれは本当は「アイ・アム・グルート」と言っているが、観客の僕らが彼の言葉を理解できるようになっていて「みんなを愛してる」と聞き取れた、という意図の演出なんだと。なるほど!こっちの説明の方が素敵ですよね。

さて『ガーディアンズ~』ではエンド・クレジットのおまけシーンでロケットをリーダーとする新ガーディアンズが結成されたことがわかります。ほかのメンバーはグルート、アダム・ウォーロック、クラグリン、そしてハイ・エボリューショナリーのところにいたあの女の子です。

彼女の名はPhyla-Vell(フィラ・ベル)。コミックではキャプテン・マーベルの名を襲名したこともある超人少女です。もしかすると次のマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画の超大作『マーベルズ』にも出るかもしれません。

マーゴット・ロビーだけでなくエマ・ストーンも『F4』候補に!?

画像: またエマにマーベル映画に出てほしいですね! Photo by Kevin Mazur/Getty Images for Academy Museum of Motion Pictures

またエマにマーベル映画に出てほしいですね!

Photo by Kevin Mazur/Getty Images for Academy Museum of Motion Pictures

MCUと言えば先月号で『ファンタスティック・フォー』のメンバーの一人、スー・ストーム役にマーゴット・ロビーの名が挙がっていると書きましたが、マーゴット以外にもMCUはすごい女優さんに声をかけていたようです。

それはエマ・ストーン! 最終的にギャラの折り合いがつかず、エマをキャスティングできなかったようですが、改めてMCU側が彼女と交渉するのではないかとの噂もあります。とにかくファンタスティック・フォーというのは4人組のスーパーヒーロー・チームですが、その要となるのはスーなのでMCUとしてもこの役を演じるのにトップ女優を持ってきたいのでしょう。

しかし『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』(2023)を観た自分としてはエマ・ストーンで実写版スパイダーグウェンの映画を作って欲しいのですが。

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MCUの女優話としてはマハーシャラ・アリがヴァンパイア・ハンターを演じる『ブレイド(原題)』にミア・ゴスが出演とのこと。ブレイドの宿敵であるドラキュラの娘を演じるのではないかと。

ミア・ゴスはリメイク版『サスペリア』(2018)やA24のスプラッター映画『X エックス』(2022)に続きその前日譚『Pearl パール』(7月7日公開)、『X』の後日談『マキシーン(原題)』にも出演。新たなるホラークイーンになりつつありますね。

今年もホラー映画は豊作ですが、エクソシスト(悪魔祓い)をテーマにした映画が2本公開されます。まず7月公開のラッセル・クロウ出演の『ヴァチカンのエクソシスト』。実在の悪魔祓いの神父さんを描いた実話に基づくストーリーだそうです。

もう1本は全米で10月公開の『エクソシスト:ビリーバー(原題)』。これは1973年のあの『エクソシスト』のストレートな続編。リブート版「ハロウィン」3部作のデヴィッド・ゴードン・グリーン監督とブラムハウスが組んで作る超大作ホラー。噂では1973年版のヒロイン、リンダ・ブレアもカメオ出演すると言われていますす。こちらは元祖ホラークイーンですね!

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