2000年カンヌ国際映画祭監督賞受賞作『ヤンヤン 夏の想い出』などで知られるエドワード・ヤン監督が、1994年に発表した『エドワード・ヤンの恋愛時代』が4Kレストア版として蘇り、2023年8月18日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館他全国にて公開となる。

スペシャルプログラム〈『エドワード・ヤンの恋愛時代』『牯嶺街少年殺人事件』一挙上映+濱口竜介&岨手由貴子によるトークショー〉開催決定!

この公開を記念して、 BBC が 1995 年に選出した「 21 世紀に残したい映画 100 本」に台湾映画として唯一選ばれ、映画史に燦然と輝く傑作として知られるエドワード・ヤン監督作品『牯嶺街少年殺人事件』 (1991) を8 月 11 日(金 ・祝 )より 1週間限定で TOHO シネマズ シャンテ にて 上映することが決定 。 初日 8 月 11 日 には、プレミア先行上映となる『エドワード・ヤンの恋愛時代』と『牯嶺街少年殺人事件』を 一挙 上映し、濱口竜介監督(『ドライブ・マイ・カー』)と岨手由貴子監督(『あのこは貴族』) の二名によるトークショーを含むスペシャルプログラムを開催する。

画像: 『エドワード・ヤンの恋愛時代』 ©1991 Kailidoscope

『エドワード・ヤンの恋愛時代』
©1991 Kailidoscope

【『エドワード・ヤンの恋愛時代』公開記念】『牯嶺街少年殺人事件』上映

日時:2023年8月11日(金・祝)〜8月17日(木)
上映劇場:TOHOシネマズ シャンテ(東京都千代田区有楽町1-2-2 日比谷シャンテ別館)
入場料金:2,000円均一 (※特別興行につきサービスデー割引等はありません)

■8月11日(金・祝)『牯嶺街少年殺人事件』+『エドワード・ヤンの恋愛時代』

一挙上映+トークイベント
トークイベントゲスト:濱口竜介監督、岨手由貴子監督
入場料金:4,000円均一 (※ムビチケ使用不可)

各界の著名人がこぞって絶賛!

『ドライブ・マイ・カー』の濱口竜介、『あのこは貴族』の岨手由貴子、『ケイコ目を澄ませて』の三宅唱ら気鋭の映画監督たちに加え、各界の著名人が本作に絶賛コメントを寄せた。
また、台湾と日本で活動するイラストレーター・漫画家の高姸もコメントを寄せ、高姸が描き下ろした、 最も印象的な場面の一つを捉えたイラストもこのたび公開となった。

【コメント 】
芸術は、めんどくさい。恋愛はもっともっとめんどくさい。それでも、いつの時代も人々は情けないほどに愛を求め、自分の空虚な穴を誰かが埋めてくれないかと喚き散らかしている。それぞれのやり方で。色褪せる事のない名作。――玉城ティナ(俳優)

どこまでも満たされないし、こんなにも理解されないのに、人を愛さずにはいられない。
正直で、不器用で、自分勝手。そんな登場人物たちを愛さずにはいられない。
――尾崎世界観(ミュージシャン)

常に満たされたい。些細なことで落ち込むし浮かれる。脆いけれど図太い。そんな私たちが凝縮された作品だ。
だが、どうか普遍という言葉で片付けないでほしい。私たちと彼らを取り巻く事柄が、何が今と変わり、何が変わっていないのか。
目をそらさず見つめてほしい。
2023 年にこの作品に触れられることに心から感謝したくなった。
――吉田恵里香(脚本家・小説家)

必然的に人間性を失わせるこの社会で、人はいったいどう生きていくのか。エドワード・ヤンの映画の価値は時間を経ても失われない。それどころか『エドワード・ヤンの恋愛時代』に含まれる洞察は、私たちにとってより切実で、必要なものとなっている。
『恋愛時代』は深い絶望の後にしか訪れない希望を描き出す。希望があるとすれば、互いに動く人と人の出会いと関わりのうちにしかないのだ。エドワード・ヤンは「どうしたら私たちはこの社会で、他者とともに生きていけるのか」という問いを決して投げ出さなかった。
彼の映画にいつまでも敬意と愛を抱かずにおれないのは、そのためだ。
――濱口竜介(映画監督)

都会で若き日を過ごす孤独と高揚は、この映画の大半を占める「誰かといるのに寂しい」というシーンに似ているかもしれない。
俗世間で煩悩にまみれるどこにでもいそうな若者たちは、それぞれに混乱しながら、唯一無二の美しい瞬間を獲得していく。
そうやって紡がれる清々しい真理は、素晴らしいラストシーンへと繋がり、観るたびにまたこの世界を信じさせてくれる。
――岨手由貴子(映画監督)

人の人生がはっきりと変わる瞬間が何度も映っている映画で、何度も息をのむ。
夜が暗いからこそ生まれたとしか思えない会話、隣に座ったからこそ続いた会話、向き合ってしまったせいで終わった会話。
夜明けの暗がりである人がふと話すのをやめ、無言で体の向きをぐいと変える瞬間、すべてが一変する。
二度と元には戻らない。なにもかもが致命的で革命的で、目が離せない。不幸な時間も幸福な時間もとりかえしがつかない。
そう感じだすと生きるのが怖くなる。けれど、それが悦びに変わる瞬間も映っていたと受け止めたい。
――三宅唱(映画監督)

幸福でないからといって、不幸とは限らない。本物でなければ偽物だとも限らない。私たちはしょっちゅう二項対立の罠に陥る。
でも、大丈夫。エドワード・ヤンのこの映画が、掻き乱してくれる。突破口はあると示し、その先に溢れる光に気づかせてくれる。
――温又柔(小説家)

画像: ©高姸

©高姸

彼らは人生の中で様々な答えを探そうとした。しかし、多くのことは意味を持たず、答えもないかもしれない。
全ての終わりはThey just had a bad day だ。
そして、全ての始まりもまたThey just had a bad day なのだ。
――高姸(イラストレーター・漫画家)

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