「大阪発。日本全国、そしてアジアへ!」をテーマにした恒例の「大阪アジアン映画祭」(3月1日から10日まで)。2024年で19回目となる当映画祭の開催概要、プログラム概要などが発表された。

映画上映の他、ポスター展、ワークショップなども開催

今回も、アジアの人々に関連する多彩な映画を、世界または日本の他都市に先駆け上映し、多くのゲストが登壇するほか、ポスター展、字幕講座、ワークショップ、ブックフェア、シンポジウムなど映画祭をより楽める関連イベントを実施する。

なお、作品ラインナップのうち、スペシャル・オープニング作品と、クロージング作品については2024年2月上旬の発表を予定。

作品ラインナップ概要
●スペシャル・オープニング作品、クロージング作品を除いた作品数は53作品(うち、世界初上映13作、海外初上映10作、アジア初上映5作、日本初上映17作)、上映作品の製作国・地域は、21の国と地域(アメリカ、イギリス、インドネシア、オーストラリア、オランダ、カタール、韓国、シンガポール、スペイン、タイ、台湾、中国、ドイツ、バングラデシュ、フィリピン、フランス、ポルトガル、香港、マレーシア、モンゴル、日本)。なお、70年大阪万博に関連した貴重な短編映画も特別上映(作品は後日発表)。

【スペシャル・オープニング作品】 ※作品発表は2月上旬予定
メイン会場であるABCホール初日の3月5日(火)に上映。上映前にはスペシャル・オープニン
グ・セレモニーを開催する。(映画祭会期初日3月1日(金)ではないので注意)
【クロージング作品】 ※作品発表は2月上旬予定
会期最終日の3月10日(日)にABCホールで上映。上映前にはグランプリ、観客賞などの授賞
式を行う。

●グランプリ、来るべき才能賞を競う「コンペティション部門」

本映画祭の中核となる部門。ジャパンプレミア以上となるアジア映画(日本映画を含む)およびアジアと深い関係を有する映画を上映。審査委員(3~5名予定)により、グランプリ(最優秀作品賞)、来るべき才能賞などが選定される。

★アカデミー国際長編映画賞の各国代表が3作品。
祈祷師の少年の恋と成長を描いた青春ドラマ『シティ・オブ・ウインド』(モンゴル代表)、"口のない”青年が幼少期のトラウマと闘うアニメーション『行方不明』(フィリピン代表)、亡き級友の短編映画を作ることになった高校生の青春ドラマ『親友かよ』(タイ代表)。

画像: 『シティ・オブ・ウインド』(C)Aurora Films, Guru Media, Uma Pedra No Sapato, Volya Films

『シティ・オブ・ウインド』(C)Aurora Films, Guru Media, Uma Pedra No Sapato, Volya Films

★世界初上映作品は日本からの3作品+海外1作品。
・『においが眠るまで』:『ほとぼりメルトサウンズ』等で「OAFF2022焦点監督」に選出された東かほり監督作。近年無くなっていく映画館と、父親の匂いを探す、17歳の少女の旅を描く。
・『スノードロップ』:国内外の映画祭で高い評価を受ける吉田浩太監督作。監督自らの生活保護経験を鑑みて、矛盾をした生活保護の在り方を描くヒューマンドラマ。
・『水深ゼロメートルから』:『アルプススタンドのはしの方』(OAFF2020)に続く、高校演劇リブート企画第2弾。『カラオケ行こ!』等の山下敦弘監督が描く、プールの底から始まる新たな青春群像劇。
・『未来の魂』:先天性疾患のある胎児の命の選択を巡る人間の尊厳と愛を描く(オーストラリア、中国)

画像: 『未来の魂』

『未来の魂』

★そのほか、アプリでの苦い恋を経て自分を愛することを知る女性の物語『サリー」(台湾、フランス)、作詞の才能を信じた女子高生のコメディ奮闘記「作詞家志望」(香港、台湾)、ADHDの少女を演じたオードリー・リンが歴代最年少(12歳)で金馬奨主演女優賞を受賞した『トラブル・ガール』(台湾)、釜山国際映画祭NETPAC賞受賞の『Solids by the Seashore (英題)』(タイ)
など、13作品を上映。

●暉峻プログラミング・ディレクター肝煎りの「特別注視部門」

まだポピュラーにはなっていなくても、今年、特に注視しておきたい潮流、才能を厳選してピックアップ!
『珈琲哲學~恋と人生の味わい方~』『あの日のことをあなたに』(Netflix)などのヒットメーカー監督によるアクション大作『ジャカルタ13爆弾』(インドネシア)。人気歌手、ファン・チヨルの弾き語りが心にしみる短編ヒューマンドラマ『同行』(韓国)など、8作品を上映。

画像: 『ジャカルタ13爆弾』PROPERTY OF VISINEMA PICTURES

『ジャカルタ13爆弾』PROPERTY OF VISINEMA PICTURES

●斬新で挑戦的な作品を紹介する「インディ・フォーラム部門」
斬新で挑戦的な作品を紹介するインディ・フォーラム部門。気鋭の監督による作品を上映する。新しい才能の出現に注目。なお、インディ・フォーラム部門で上映される日本映画を対象にニューヨークのジャパン・ソサエティーよりJAPAN CUTS Awardが授与される。

●特集企画では、「Fish Upon the Sky」等で日本でも人気沸騰中のプーウィン・タンサックユーン出演の『フンパヨン 呪物に隠れた闇』(日本初上映)を含むタイ映画の特集「タイ・シネマ・カレイドスコープ2024」のほか、「台湾電影ルネッサンス2024」、「Special Focus on Hong Kong 2024」で多様な作品を上映。
《タイ・シネマ・カレイドスコープ2024》
タイ王国文化省・タイ王国外務省・タイ王国大阪総領事館・国家ソフトパワー戦略委員会の協力で、万華鏡の模様のように、それぞれが異なる個性を放つ魅力的な作品を特集。
《台湾:電影ルネッサンス2024》
台湾文化部にご協力いただき、活況を呈する台湾映画の“今”を感じることのできる作品を特集する。
《Special Focus on Hong Kong 2024》
多様な顔を見せる香港映画の現在を特集する。

●特別招待作品部門

江口のりこ、中条あやみ、笑福亭鶴瓶ら関西出身の豪華キャストが共演、苦境の中から立ち上がる家族の姿を伝える『あまろっく』。本年度日本アカデミー賞「協会特別賞」の受賞が決定した日本の怪獣造形界におけるレジェンド的存在、村瀬継蔵が総監督を務めた特撮映画『カミノフデ(仮)』。
以上、2作を上映。

画像: 『あまろっく』(C)2024 映画「あまろっく」製作委員会

『あまろっく』(C)2024 映画「あまろっく」製作委員会

●その他特別上映、協賛企画では、
・神戸女学院大学文学部英文学科の学生が字幕翻訳を手がけた、バングラデシュ映画『リキシャ・ガール』を特別上映。
・芳泉文化財団の2022年度助成3作品に加え、学部生の卒業映画を対象にした表彰で受賞した4作品を上映。(入場無料)

画像: 『リキシャ・ガール』

『リキシャ・ガール』

なお、上記の全部門・企画にわたり、一定の条件を満たした作品を対象に、観客の投票による観客
賞、スポンサーアワード(朝日放送テレビによるABCテレビ賞、薬師真珠による薬師真珠賞、芳泉文化財団による芳泉短編賞)が授与される。

:第19回大阪アジアン映画祭(OSAKA ASIAN FILM FESTIVAL 2024)
■期間:2024年3月1日(金)~10日(日)
■会場:ABCホール、シネ・リーブル梅田、T・ジョイ梅田、大阪中之島美術館
■料金:1,300円、青春22切符:22歳までの方、500円 全席指定席 ほか
■販売方法:T・ジョイ梅田、シネ・リーブル梅田上映分は各劇場ウェブサイトおよび劇場窓口
にて販売。ABCホール、大阪中之島美術館上映分は映画祭ウェブサイト及び会場窓口にて販
売。
※チケットは2月21日より上映会場ごとに順次発売開始。詳細については、映画祭ウェブサイト
にてお知らせいたします。
■主催:大阪映像文化振興事業実行委員会(大阪市/一般社団法人大阪アジアン映画祭/大阪
商工会議所/公益財団法人大阪観光局/朝日放送テレビ株式会社/生活衛生同業組合大阪興行
協会/株式会社メディアプラス)
■支援:文化庁文化芸術振興費補助金(映画祭支援事業)
■協賛:台湾文化部/タイ王国文化省・タイ王国外務省・タイ王国大阪総領事館・国家ソフト
パワー戦略委員会/神戸女学院大学文学部英文学科/公益財団法人芳泉文化財団
■一般お問い合わせ:
大阪市総合コールセンター(なにわコール)TEL.06-4301-7285(年中無休8時から21時)、F
AX.06-6373-3302
大阪アジアン映画祭運営事務局 TEL.06-4301-3092(月曜日から金曜日:11時から17時)、

関連事業
ABCテレビ賞受賞作放映
昨年の第18回大阪アジアン映画祭でABCテレビ賞を受賞した、香港で大ヒットのブラックコメ
ディ『四十四にして死屍死す』(読み:シジュウシニシテシシシス)を朝日放送テレビ(関西
圏のみ)にてテレビ放映する。
日程:3月1日(金)深夜(予定) 日本語字幕版 --> (放送日時調整中)
大阪アジアン映画祭ポスター展
大阪アジアン映画祭で上映する作品の現地のポスターを展示。
日程:2月13日(火)~3月11日(月)
会場:そねちか(曽根崎地下新道・JR東西線北新地駅東口すぐ)
日程:2月23日(金)~2月29日(木)
会場:あべのキューズモールB1階サーティワン アイスクリーム前
日程:2月26日(月)~3月11日(月)(土日除く)
会場:大阪市役所本庁舎正面玄関ホール(淀屋橋)
アジア映画ブックフェア
映画祭公式カタログやアジア映画関連書籍を特設コーナーで紹介。
日程:2月23日(金)~3月10日(日)
会場:まちライブラリー@もりのみやキューズモール
大阪アジアン映画祭関連図書展示
過去の映画祭公式カタログやアジア映画に関連した図書やポスターの展示などを行う。
日程:1月12日(金)~1月29日(月)
会場:大阪大学外国学図書館
日程:2月16日(金)~3月13日(水)
会場:大阪市立中央図書館

映画字幕翻訳講座
大阪大学人文学研究科の協力により、学生および一般市民を対象に字幕翻訳の基本を学ぶ入門
講座を行います。
日程:1月28日(日)
会場:大阪大学箕面キャンパス
映画ワークショップ
「(だいたい)3時間で映画をつくる! ご近所映画クラブ」
児童から成人まで一般市民が映像文化に親しんでいただけるプログラムです。
日程:2月23日(金・祝)
会場:まちライブラリー@もりのみやキューズモール(協力:NPO法人remo)

その他、映画祭会期中に、アジア諸国の映画人とともにアジア映画のさらなる可能性について
語るシンポジウムなどを予定。

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