ミステリー文学の発展に寄与した作家や評論家に贈られる『日本ミステリー文学大賞』を2019年に受賞、1992年には『日本推理作家協会賞』を受賞した、日本を代表するミステリー界の巨匠・綾辻行人(あやつじゆきと)。彼の代表作として、世界中のミステリーファンを熱狂させ続けている、全世界シリーズ累計670万部の大ベストセラー「館」シリーズは、『十角館の殺人』から『奇面館の殺人』まで、9つの長編推理小説からなる壮大なストーリーで綴られ、現在はシリーズ10作目となる『双子館の殺人』が連載中。1987年のデビューから37年を迎える今もなお、書き続けられている。
現代本格ミステリーの第一人者であり、第一線で牽引し続ける綾辻の「館」シリーズ、記念すべき第1作目にして、綾辻行人史上最高傑作の呼び声高い作家デビュー作『十角館の殺人』(講談社文庫)は、緻密かつ巧妙な叙述トリックで読者をその世界に引き込みながらも、たった1行で事件の真相を描くという大胆な手法で、長年“映像化不可能”と言われてきた。この度、37年の時を経て初の実写ドラマ化!Huluで全5話が独占配信中。
名だたるミステリー作家や著名人から賞賛のメッセージが寄せられ、配信後も、“映像化不可能”に挑んだ本作のクオリティの高さ、そして、原作を語る上で欠かせない“あの1行”の映像化に、多くの絶賛の声が寄せられている本作。
3月22日の独占配信開始から3週間経った現在もなお、Hulu国内ドラマランキングで常に上位3位内にランクインし続け、ユーザーから圧倒的な支持を集めている。(Hulu調べ)
この度、江南孝明役を演じた主演の奥智哉の笑顔溢れるクランクアップ写真とクランクアップコメントが到着した。
本作は、1980年代を舞台に、十角形の奇妙な形をした“十角館”を建て、謎の死を遂げた天才建築家・中村青司(仲村トオル)から届いた1通の手紙をきっかけに、手紙の謎を追うことになった“本土”の江南と島田(青木崇高)、そして同じ頃、孤島・角島(つのじま)に建つ”十角館“に合宿で訪れていた大学のミステリ研究会の男女が連続殺人に巻き込まれるという、”本土“と”十角館“の2つの物語が交錯するミステリー。
青木崇高演じるミステリー好きな島田潔とバディを組むことになる江南孝明役で初主演を務めた奥智哉。クランクアップを迎えると、笑顔で「ありがとうございました!」と挨拶し、二回りも年齢が離れ、役者としても大先輩にあたる青木との共演について、「後悔することもたくさんありましたけど、毎日刺激的で楽しくてとても勉強になりました。青木さんの心強いお芝居が僕を支えてくれました」と振り返った。内片監督に対しては、「今まで自分に足りなかったところを埋めてくださった監督との出会いは僕の俳優人生でかけがえのないひと時」とコメントし、撮影を通して自身の成長を実感したことを力強く語った。
本作の監督である内片輝は、奥が演じた江南について、「江南のキャラクターは大学生っぽくて大好きなんです。“十角館”の中では殺人が起こっているんですが、本土では昔の事件を調べているだけで、事件自体は起こっていないわけです。だから彼の中ではゲームをやっているのとあまり変わらなくて、それを島田っていう変なおじさんと一緒に推理していく。そして彼なりの真相に辿りついた時に見せてくれる、屈託のない無責任な笑顔。そこが江南の魅力ですよね。原作以上にストーリーに寄与してるキャラクター」と語り、「2人の全身が見えるサイズのショットが好きで、島田と江南の並んだ姿が、原作を読んだ時に出てくる2人そのままなんじゃないかと感じました」と、実写化への手ごたえも明かした。
“映像化不可能”と言われ続けてきた『十角館の殺人』。完成したドラマを観た多くの人が称賛しているのは、制作陣の原作への真摯な向き合いを随所に感じるからこそ。原作小説を金字塔に成しえた“あの1行”の衝撃を、完全実写化、さらに、原作で息づいていたキャラクターたちが映像で躍動し、ファンも納得の完成度に仕上がった。
Huluオリジナル「十角館の殺人」
Huluで全5話独占配信中
©綾辻行人/講談社 ©NTV