これを記念して、ファミリー劇場では、記憶と味覚に訴える究極のうまそげグルメドラマ「おいしい給食season3」をCS初放送する。食の宝庫・北海道を舞台に、給食マニアの中学教師・甘利田幸男(市原隼人)によるこだわりの給食愛が炸裂!
併せてseason1、season2、劇場版第1弾、第2弾も大特集。目の前の給食に全力で立ち向かい、そして燃え尽きる甘利田が笑いと感動をうまそげに届ける。
市原隼人インタビュー
――シーズン3制作が決定した時はどう思いましたか?
シーズン1の時でさえ、シーズン2を創らせていただけるとは思ってもいませんでした。お客様が続編を熱望してくださったその思いに感謝し、恩返しがしたいという一心でシーズン2を制作いたしました。まさか、シーズン3まで続くとは夢にも考えていませんでした。お話をいただいた時、シーズン3をやる意義を見出さなければと考えました。これまでも「おいしい給食」は、お客様にとって人生の糧となる事や、支えになる作品となれるように、エンターテインメントの象徴を目指して創ってきました。唯一無二の世界観を創るために、その都度、自分ができることの全てを尽くしてやってきましたので、また新たなものを創るには、さらにギアを入れていかなければなりませんでした。制作するにあたって精神的にも体力的にも結構ハードな作品ですが、役者冥利につきる作品です。原作もない完全なオリジナル作品だからこそ、現場を生ものとしてどんどんその場で新しいものを創りだしていける、スタッフキャストそれぞれがより生きていくんです。そのような挑戦をさせていただける作品とご縁が結ばれることは多くありませんので、シーズン3もその環境を多いに活用するべく腹を括って挑みました。
――甘利田役をいただいたときはどんな思いで受けましたか。甘利田先生にかける思いは?
脚本を読ませていただき、10人いれば10通りの甘利田が出来ると想像できました。もし自分が演じたらどんな甘利田になるのか試したいと掻き立てられました。給食という誰もが通ってきたツールが主材になっていて、生きとし生けるものの青春を描いているような作品で、おもしろそうだと思い、二つ返事で「やらせてください」と答えました。甘利田が身に着けるものから表現方法まで、ギリギリまで話し合いを重ねて、現場でどんどん創り上げていった作品ですので、今でもシーズン1の創り始めたころについては忘れられません。王道なコメディでありながらも社会派でありたいとメッセージを込めました。今作も人生の糧となるような言葉が沢山溢れています。僕が理想とする映画の形というのはこういうものなんだという想いで「おいしい給食」に向き合いました。
――第3シーズンから函館ということで、函館はいかがでしたか?函館の給食についても。
函館の給食、最高でした。これまでの「おいしい給食」の主戦場は摂氏40度越え、灼熱の夏の中走り回ったりしながらの撮影だったのですが、それがガラッと変わって冬がテーマになりました。そして実際の地名“函館”が出てきたのも今回初めてです。豊かな土地と豊かな食と、道民の皆様の温かさに触れて、函館は日本の宝だと改めて感じましたし、ここでロケをさせていただけた事で、甘利田にいままでに無かった表情やシチュエーションを引き出してくれたので感謝しきれません。プライベートでもすぐに行こう!と思う土地になりました。色とりどりの食に囲まれ、毎日幸せでした。
――ここまで本作が支持されてきた理由とはどうしてだと思いますか?
ある意味、甘利田が理想の男だからでしょうか。甘利田のように生きたくても生きられない。彼のように、人生を謳歌したいけれども、自分を見いだせない。僕も、この作品に救われていることが沢山あります。滑稽な姿を見せても、笑われても、好きな物を好きだと胸を張って人生を謳歌しようとする勇気のある背中を見て、「私ももっと人生を楽しんでいいんだな」と感じていただけたことが、支持されている理由の一つなのかもしれません。登場人物の人間臭くチャーミングな部分、1980年代の時代背景、給食という世代を超えて人と人を繋ぐツールなど、物語やキャラクター、食というテーマが奇跡のパズルのようにピタッとハマったのではないかと思います。
――粒来ケンを演じた田澤泰粋さんの印象、生徒役の皆さんとの交流はありましたか?
ケン(田澤泰粋)の台本は、付箋だらけで、監督が何か言ったらすぐにメモをとる子です。頭の回転がすごく速い子で、学もしっかりしていて、とても優秀な子なんです。それでいて、給食のシーンになるとカットがかかってもずっと食べているんです。「まだ食べられます!」と言って(笑)。前作までのライバル生徒・神野ゴウ役の佐藤大志もとっても素敵な子だったのですが、また違う新たな魅力をまとった子です。泰粋は、本当に食べることが大好きで、撮影が終わってからも端の方で座ってなにかしているなと思ったら、ずっとおかわりして食べているんです(笑)。山盛りの給食を!それを見て、ああ、この子がライバルで本当に良かったなと思いました。純粋無垢で一生懸命で、常に自分は何をすべきかということを真面目に考えている子でした。現場では一緒にキャッチボールしたりして。
青春、思春期の2か月というものはすごく大きい時間だと思います。だからこそ、生徒役の皆さんにも何かを経験して持って帰ってもらいたいという切実な思いがありました。緩急をつけた現場で、シリアスなシーンの時はみんなで涙するほど真剣勝負をして、それがカットがかかった瞬間に笑顔があふれる、モニターチェックの時にはペンギンのように集まって顔を寄せて観たりとか。可能性に満ちあふれる子供たちの貴重な2か月間を贅沢に共にさせていただきました。だからこそ濃密な時間にしたかったので、それが形になって本当に良かったです。
――市原さん自身の給食の想い出は?
給食のために学校に通っていたようなものでした。給食の時間は、授業から解放された自分の時間、遊びの時間のように感じていました。小学校の頃僕は、早く食べる人がカッコいいと思っていました。誰よりも早く食べて、誰よりも早くおかわりをしに行って、「みんなの分食べちゃうぞ!」って言いながらおかわり沢山しちゃったりして。牛乳を飲み終わったらすぐ走っておかわりじゃんけんに参加したりして。そうやって友達みんなや誰かと一緒に食べるからこそ食を有難く美味しく感じる、学校も好きになれるという、大好きな時間でした。早く給食の時間が来ないかなと思いながら授業を受けてましたから(笑)、甘利田先生と一緒ですね(笑)。
――おいしい給食特集放送、『おいしい給食Road to イカメシ』を楽しみにしている視聴者の皆さまへコメントをお願いします。
とてつもなくパンチの効いた、ものすごく面白い「おいしい給食」劇場版の第3弾が完成いたしました。一貫して、お子様から、ご年配の方全てに楽しんでいただける、極上のエンターテインメントです。根底はコメディでありながら、人生の糧となるような言葉であふれています。私もこの作品に支えられています。是非一人でも多くのお客様に私と同じように、この作品を支えにしていただき、人生をより謳歌していただきたいと思っております。是非、お楽しみください。
『おいしい給食』シリーズ特集放送
「おいしい給食 season3」(2023年・全10話)
5月25日(土)19:25~【一挙放送】
「おいしい給食」(2019年・全10話)
5月11日(土)24:10~【一挙放送】
「おいしい給食 season2」(2021年・全10話)
5月18日(土)24:10~【一挙放送】
「劇場版 おいしい給食Final Battle」(2020年)
5月12日(日)25:50~
「劇場版 おいしい給食 卒業」(2022年)
5月24日(金)28:05~