大スクリーンに4Kで鮮やかに蘇る豪華絢爛の映像
刺激と絢爛、情熱の時代であった19世紀パリ・オペラ座では仮面をつけた謎の怪人・ファントムの仕業とされる奇怪な事件が続いていた。ファントムは若く美しいオペラ歌手クリスティーヌに才能を見出し、彼女に音楽の手ほどきをし、クリスティーヌはファントムを“音楽の天使”と信じてプリマドンナへと成長する。幼馴染の青年貴族ラウルに愛されながらも、孤独な魂と情熱を持ったファントムに心を惹かれていくが、ある日ファントムの仮面の下に隠された秘密を知ってしまう。一方怪事件が続くオペラ座では、ファントムを捕まえようとラウルたちが立ち上がる——。
解禁されるのは、本編冒頭のオークションシーン。オークショニアの発言をきっかけにシャンデリアを覆っていた布が取り払われ、そこに明かりが灯った瞬間に映像がモノクロからカラーに染まるー。同時に、蜘蛛の巣が張っていたオペラ座の内部が全盛期の様相に一変。シャンデリアが輝きを取り戻しながら天井へと一気に舞い戻っていく様子はまさに映画でしか体験できない圧巻映像となっている。
その後には、活気溢れるオペラ座の舞台裏で、舞台の準備をする音楽家たちや舞台スタッフ、ヒロイン・クリスティーヌと親友メグ・ジリーら可憐な踊り子たちや、ファントムの恋敵となる青年時代のラウルが馬車に乗ってオペラ座に颯爽と到着する様子など、これから始まる壮大な物語の一端を感じられるシーンが続く。
なお、この物語の“主役”とも言うべきシャンデリアは、高さ約5m、幅4m。2万個にものぼるフルカットのクリスタルから成っている。シャンデリア・メーカーの大手であるパリのティースランが製造し、組み立てに4ヶ月、スタジオでの組み付けに丸4日を要したという巨大なものだ。スワロフスキーは、そのデザインコンセプトと組み立てに関し、映画のセット・デザイナーであるアンソニー・プラットに全面的に協力。そして重量2.3トン、約1億5000万円相当(2004年当時)の巨大シャンデリアができあがった。
また、今回スワロフスキー・クリスタルは、シャンデリア以外にも俳優たちの衣装を華やかに彩っている。例えば、主人公クリスティーヌがソロで歌い上げる「Think of Me」の際に着ている衣装と髪にちりばめられた輝くクリスタルや、オペラ座のプリマドンナ・カルロッタの衣装にちりばめられた数々の光るクリスタルは、全てスワロフスキーのクリスタル・コンポーネントを採用。
更には、クリスティーヌの首のチェーンに目立つように着けていた婚約指輪は、スワロフスキーの精密カット技術が施されたキュービック・ジルコニアである。
一方、ラウルが1919年にあこがれのまなざしで覗き込んでいた、豪華な宝石店のショーウィンドウは、スワロフスキーのクリスタル・ジュエリー・ストーンを用いたベルエポックの宝石で一杯に飾られ、ストーリーにさらなる華やかさを重ねている。
ガストン・ルルーの小説を元に、アンドリュー・ロイド=ウェバーが1986年に作曲し、ロンドン・ウエストエンドにあるハー・マジェスティーズ劇場で初演された<オペラ座の怪人>。日本では、劇団四季によって1988年から各地でロングラン公演を果たしており、世界で1億6000万人が観劇。
2004年、ロイド=ウェバー自身が製作・作曲・脚本を務め、『バットマン・フォーエバー』などのジョエル・シュマッカー監督とともにこだわりぬいて映画化。2005年1月29日に日本で公開されると、リピーター続出の空前の大ヒットとなり当時のミュージカル映画史上最高興行収入を誇り、全世界興収の40%以上を日本が占めた伝説の作品である。
映画版では、舞台では描かれないファントムの出生の秘密やラウルとの決闘シーンも追加されている。
メインテーマ曲の「The Phantom of the Opera」をはじめ、名曲の数々は、きっと誰しもが耳にしたことがあるはず。主演のジェラルド・バトラー、エミリー・ロッサム、パトリック・ウィルソンら主要キャスト3人は全ての歌唱を本人が行い、映画のためにロンドンのアビーロードスタジオにてフルオーケストラで収録された。第77回アカデミー賞撮影賞、美術賞、歌曲賞(「Learn To Be Lonely」)にもノミネートされ、世界的に高い評価を得た。
『オペラ座の怪人 4Kデジタルリマスター』
2024年6月14日(金)TOHOシネマズ 日比谷 他全国ロードショー!
製作・脚本・作曲:アンドリュー・ロイド=ウェバー
監督:ジョエル・シュマッカー
出演:ジェラルド・バトラー/エミー・ロッサム/パトリック・ウィルソン 他
2004年/アメリカ/カラー/シネスコ/4K/141分/字幕翻訳:戸田奈津子/
配給:ギャガ
© 2004 The Scion Films Phantom Production Partnership