傷だらけの少年の懇願に犯罪組織リーダーの⼼が動く
ホン・サビン演じる主⼈公ヨンギュがソン・ジュンギ演じるチゴンの下へ働かせて欲しいと直談判するシーンが解禁となった。義理の⽗親からのDVで顔に⼤きな傷を負い、バイト先をクビになってしまったヨンギュ。暴⼒と貧困が蔓延るこの町で、堅気の仕事があることで平穏ではないながら、犯罪には⼿を染めずにいられたのだが、その働き⼝すら失ってしまい、半ばヤケクソにバイト先の窓ガラスをぶち壊し、⼟砂降りの中ずぶ濡れになりながらチゴンの事務所へ向かっていた。映像ではチゴンの事務所に到着したヨンギュがチゴンの⼿下のスンムから「さっさと帰れ」と冷たくあしらわれるも、追い詰められたヨンギュは無視して⼀歩踏みだす。「聞こえねえのか︖」とスンムが畳み掛けると、チゴンが「来い」とスマホを操作しながら呼びかける。ヨンギュがチゴンのそばまで歩いてくると「スンムがここには来るなと⾔ったろ、ガキが何の⽤だ。お前にやった⾦だ、帰って勉強でもしろ」と、以前にヨンギュを助けるために渡した⾦についても、気にしないよう優しく諭すチゴン。
しかし、ヨンギュはそれには答えず「雇ってください」とだけ述べる。チゴンは「ダメだ、帰れ」と突き放すも椅⼦を持ってきて彼の⽬の前に座り込むヨンギュの顔を⼀瞥するやすぐに異変に気づく。少し顔を背けるヨンギュだがチゴンに「帽⼦をとれ早く」と⾔われると、渋々帽⼦を取り、⾎の滲んだ⽣々しい傷があらわになる。それを⾒たチゴンは、驚きと悲しみの混じった表情で「ひどい顔しやがって」と⼩さく呟く。
少年が裏社会の扉を叩いてしまった。そしてヨンギュとチゴンというふたりの男の物語が急速に動き出すシーンとなっている。どんどん距離を縮めていく、ヨンギュとチゴン。この傷だらけのふたつの魂が共鳴した先には、ほんの少しでも陽が注ぐことはあるのだろうか――︖
『このろくでもない世界で』
7⽉26⽇(⾦)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
出演︓ホン・サビン、ソン・ジュンギ、キム・ヒョンソ(BIBI)
監督・脚本︓キム・チャンフン(初⻑編監督作品)
配給・宣伝︓ハピネットファントム・スタジオ
コピーライト︓ⓒ 2023 PLUS M ENTERTAINMENT, SANAI PICTURES, HiSTORY ALL RIGHTS RESERVED.