「ミッション:インポッシブル」シリーズ
“不可能”なき男トム・クルーズまごうことなき“命がけ”!
シリーズ最新作が作られる度にトム・クルーズの命がけのスタントが話題になる「ミッション:インポッシブル」シリーズ。中でももっとも有名なのは、4作目『~ゴースト・プロトコル』でドバイにある超高層ビル、ブルジュ・ハリファの壁面をよじ登るシーンだろう。
トムがよじ登ったのは124階の辺りで、地上からは400メートルを優に超える箇所。もちろん安全確認は入念に行なっているだろうし、サポートもされているが、それでも地上400メートルのビルの壁面にしがみつきたいという人が、どれくらいいるだろう? 下に目をやっただけで卒倒してしまいそうだ。
このシリーズでは、トムは他にも離陸するエアバスのドア部分にしがみつき、上空約300メートル・時速200キロの状態に耐えたり(第5作)、ビルからビルに飛び移るシーンを成し遂げるも骨折したり(第6作)とヘビーなスタントを連打。7作目『~デッドレコニング PART ONE』で、バイクで崖からダイブし、新たな伝説を築いたのは記憶に新しい。
ミッション:インポッシブル
6 ムービー・コレクション
[4K ULTRA HD + Blu-rayセット]
発売中/価格:25,080円(税込)/発売元・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
© 1996, 2000, 2006, 2011, 2015, 2018, 2023 Paramount Pictures. MISSION IMPOSSIBLE is a trademark of Paramount Pictures.
『ポリス・ストーリー/香港国際警察』
スパーク散らすポール急降下!ハードな場面連続のジャッキー代表作
1980年代のジャッキー・チェンの快進撃は、彼自身がスタントをこなす激しいアクションに支えられていた。とりわけ、『ポリス・ストーリー/香港国際警察』はジャッキー自身がもっとも気に入っている作品であると同時に、もっともハードなアクション映画だ。クライマックスでジャッキーふんする主人公は、ショッピングモールで複数の敵を相手に激烈なバトルを演じる。ガラスを割りながらのスピーディな格闘は目を見張るばかり。
そして代表的なスタントのひとつに挙げられるラスト、電飾ポールにしがみついて3階から地下一階まですべり落ちる場面の迫力と言ったら! 1度しか撮影できない緊張のなか、ジャッキーはこのスタントを見事にキメて、大きな怪我もなかったという。ちなみに、ジャッキーのもうひとつの代表作『プロジェクトA』には時計塔から落下するという、名シーンがある。こちらも、ジャッキーが挑んだ代表的なスタントのひとつに、しばしば挙げられている。
CHECK
ジャッキーもオマージュを捧げる“世界の三大喜劇王”
無声映画の時代、スターは凄腕のスタントマンでもあった。“世界の三大喜劇王”と称されるチャールズ・チャップリン、ハロルド・ロイド、バスター・キートンも、またしかり。チェイスも落下も、すべて自分で演じ、笑いの見せ場を作ってきた。彼らを敬愛するジャッキー・チェンは『プロジェクトA』での有名な時計台でのシーンで、チャップリンの『モダン・タイムス』、ロイドの『要心無用』、キートンの『滑稽恋愛三代記』にオマージュを捧げている。
「トランスポーター」シリーズ
ファイトもライドもキレにキレる!ステイサムの身体能力が爆発
ジェイソン・ステイサムは元アスリートだけあって身体能力が抜群に高い。武術俳優ジェット・リーの猛スピードの動きに、しっかり付いていくほどだから、そのスキルの深みもうかがえるというもの。そんな彼のスタントが冴える作品といえば、やはり「トランスポーター」シリーズだろう。
1作目でオイルまみれになりながら、複数の敵を相手に目にも止まらぬ格闘アクションを披露。2、3作でも複数の敵を次々となぎ倒すスタントを披露した。また、『トランスポーター2』ではジェットスキーに乗ったスタントに挑戦。川からジェットスキーごと車の上に乗り、バスに飛び移るシーンは、これまででもっとも危険なスタントだったと、ステイサムは語る。
「ボーン・アイデンティティー」シリーズ
演技派マット・デイモンが実戦さながらの格闘!
『ボーン・アイデンティティー』をはじめとする“ジェイソン・ボーン”シリーズで主演を務めるにあたり、マット・デイモンはクラブマガと呼ばれる接近戦用の格闘術を体得。これはイスラエル生まれの実戦的な格闘術で、米国では軍やCIAでも取り入れられている。1作目ではヒロインの部屋で刺客と戦い、ペンを武器にしたファイトを演じる。そして2作目の『ボーン・スプレマシー』ではドイツ、ミュンヘンの暗殺者の自宅で、この刺客と対決。蹴りや突きだけでなく肘や膝をも駆使した立ち回りは、ハンディカム撮影による臨場感も手伝い接近戦の迫力を存分に伝える。丸めた雑誌やランプシェードのコードなど、手近にある物を武器にする妙技も面白い。
『デス・プルーフ in グラインドハウス』
本職ゾーイ・ベルが魅せるスタントアクションの真髄!
ゾーイ・ベルは、もともとはスタントマンで、「キル・ビル」2部作でユマ・サーマンのスタントダブルをみごとにこなしたことにより、クエンティン・タランティーノに認められた。タランティーノは、そんな彼女を『デス・プルーフ in グラインドハウス』で女優として起用。それはもちろん、ゾーイ本人にハードなスタントをこなしてもらうためでもある。
クライマックスで彼女ふんする女性は殺人鬼が運転するダッジ・チャージャーに追われる車のボンネットにしがみつかなければならない状況に追いやられる。時速100キロを超えるスピードで疾走する車の上で、振り落とされそうになりながら必死にバランスを取るゾーイのスタントは、まさに驚がくと呼ぶほかない。
CHECK
危険スタントに挑む女性スターたち
積極的にスタントに挑む女優も少なくない。アンジェリーナ・ジョリーは「トゥームレイダー」シリーズなどで逆さ吊りやバンジーバレエに挑戦。シャーリーズ・セロンは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』や『アトミック・ブロンド』で格闘演技を披露。キャメロン・ディアスは『チャーリーズ・エンジェル』や『ナイト&デイ』でタフな立ち回りを演じている。ミラ・ジョヴォヴィッチは「バイオハザード」シリーズでのスタントが有名だ。