世界最大級のポップカルチャーの祭典“サンディエゴ·コミコン(SDCC)”がコロナ禍やストライキを経て、ひさびさに本格開催されました。豪華なスターたちが顔をそろえ、ビッグサプライズが飛び交った今年のSDCC。現地まで飛んだ杉山すぴ豊さんが、ファンたちの興奮ぶりと共にレポートします。(文・杉山すぴ豊/デジタル編集・スクリーン編集部)
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クリヘム、キアヌも登壇!DCの気になる新作情報も発表

画像: MCUへ復帰することが発表されたロバート・ダウニーJr. Photo by Getty Images

MCUへ復帰することが発表されたロバート・ダウニーJr.
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7月24日から28日までサンディエゴ・コミコン╱SDCCに行ってきました(24日は前夜祭)その様子をお届けします。すでに多くのメディアでとりあげられていますが、今回のコミコンのハイライトはなんといっても27日土曜日にホールHという大ホールで行われたマーベル・スタジオのパネル。ロバート・ダウニーJr.がドクター・ドゥームを演じることが電撃発表されたのです。僕は20時間以上並んでこのパネルに潜り込みました。この話を中心に今年のSDCCをふりかえりましょう。

僕がまず参加したのは木曜日(25日)の『トランスフォーマー/ONE』パネル。いくつかの映像がここで初上映。トランスフォーマーの世界が色鮮やかなCG映像で描かれ見入ってしまう。『スパイダーマン:スパイダーバース』以降、実写映画のファンも満足できるアニメーション映画が増えてきましたが、まさにその流れ。このパネル、大歓声があがったのはクリス・ヘムズワースが登壇したとき。クリスは本作で若き日のオプティマス・プライムの声を演じているのです!

画像: 今回はオプティマス役で登壇したクリス・ヘムズワース Photo by Getty Images

今回はオプティマス役で登壇したクリス・ヘムズワース
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そして土曜日(27日)のホールH。この日の夕方、ここでマーベル・スタジオのパネルが実施。土曜の朝一はドラマ「スーパーマン&ロイス」のファイナル・シーズンを控えてのステージ。僕はこのドラマがNHKで放送された時のPRを手伝っていたので本シリーズに思い入れがあり、主役スーパーマン役のタイラー・ヘックリン、ロイス役のエリザベス・トゥロックの2人を生でみることが出来て感激です。2012年の「ARROW╱アロー」から始まる一連のDCドラマの流れが本作をもって終了します。アメコミ人気を支えた偉大なるドラマ世界、感慨深いものがありました。

次のパネルでは当初ノーチェックだったんですが、なんと!キアヌ・リーヴスが登壇!ただし映画とかではなく彼が不死身の戦士を描いた“BRZRKR”というコミックの原作に参加しており、またこの夏にそれをベースにした小説“The Book of Elsewhere”の執筆(共同執筆)も手掛けていて、そのプロモーションなのです。まさかここでキアヌ・リーヴスに会えるとは!

画像: 参加した本をPRするキアヌ・リーヴス Photo by Getty Images

参加した本をPRするキアヌ・リーヴス
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夕方は「ザ・ペンギン」のステージ。映画『ザ・バットマン』でコリン・ファレルが演じたペンギンを主人公にしたドラマ・ステージ。ファレルは中継での参加。映像がお披露目になりましたがアメコミ・ヒーロー物というより、暗黒街のアクション。マシンガンを乱射するペンギンの異常な迫力。そして曲者キャラ総登場。クライム・ドラマとして期待できそうです。なおこのパネルで『ザ・バットマン』の監督で本ドラマの仕掛け人であるマット・リーヴス監督から『ザ・バットマン』の世界観で作られる映画やドラマは(ジェームズ・ガン監督のDCユニバースに対して)“バットマン・エピック・クライム・サーガ”と言うことがわかりました。

MCUの新顔メンバー登場!マーベル・スタジオ期待の新作3

そしていよいよマーベル・スタジオのパネル。概要を書くと

●紹介されたのは『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』『サンダーボルツ*』『ファンタスティック・フォー:ファースト・ステップス(このパネルでこの正式タイトルが発表)』の3本。監督と主要出演者が登壇。それぞれ初出しの映像の披露あり。

●これら3本の紹介の前に赤色=デッドプールの色、黄色=ウルヴァリンの色の衣装に身をつつんだ合唱隊が登場。さらに客席内に様々なデッドプールがあらわれちょっとした『デッドプール&ウルヴァリン』前座ショーがあり。

●マーベル・スタジオのキーマン、ケヴィン・ファイギがプレゼンター。ステージの進行はなんと『デッドプール&ウルヴァリン』にも登場しているピーター役のロブ・ディレイニー。ピーターの格好で参加。

でした。このうち『キャプテン・アメリカ…』の紹介パートでは本作でロス大統領役のハリソン・フォードが登壇。劇中彼はレッド・ハルク(文字どおり赤いハルク)になるので、そのポーズを披露で大喝采。

画像: ハルクのポーズをとるハリソン・フォード Photo by Getty Images

ハルクのポーズをとるハリソン・フォード
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『サンダーボルツ*』はフローレンス・ピュー、セバスチャン・スタンらが登壇。フローレンス・ピュー曰く“スタントがとにかくすごい”と。お披露目映像観て納得。様々なキャラが見せるアクションに目をみはりました。

画像: スタントが凄いと語ったフローレンス・ピュー Photo by Getty Images

スタントが凄いと語ったフローレンス・ピュー
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『ファンタスティック…』は4人の出演者がロンドンの撮影地から駆けつけてくれました。ペドロ・パスカル、ヴァネッサ・カービー、ジョセフ・クイン、エボン・モス=バクラックの4人が揃って初めてファンの前に姿を現した画期的な瞬間です。

画像: ロンドンから駆け付けたペドロ・パスカルら『F4』組 Photo by Getty Images

ロンドンから駆け付けたペドロ・パスカルら『F4』組
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“OH MY GOD!”の嵐 RDJ&ルッソ兄弟が再びMCUに!

この3本の紹介だけでも嬉しいのに、ケヴィン・ファイギから最後にこれからのアベンジャーズ映画について話しましょう、みたいなふりがあり

●次のアベンジャーズ2作の監督はルッソ兄弟とアナウンス。

●その2作のタイトルは『アベンジャーズ:ドゥームズデイ』『アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ』と発表。

●この2作にはマーベル史上最も重要なキャラが登場。その名はドクター・ドゥームと明かされる。

●そのドゥームを演じるのは最も偉大な俳優との前振りがあった後、ロバート・ダウニーJr.であることが判明。本人登壇。

と怒涛のサプライズ発表でした。あっさり書いてますが、ここのくだりは本当にすごくて、まず監督の発表でルッソ!ルッソ!コールが起こり、ドクター・ドゥームの名が出た時大歓声が起こり、そしてロバート・ダウニーJr.の登場で“OH MY GOD!”と悲鳴の嵐でした!

僕はこのマーベル・スタジオのパネルは何度も参加していますが、今回のパネルの盛り上がりはここ数年で一番だったと思います。

実は今年のSDCCは久しぶりに本格的な形で開催されたということで関係者&ファンの間でも、地元のメディアでも盛り上がっていました。20年、21年はコロナでリアル開催されず、22年はコロナ対策下での開催。そして23年は例の俳優ストライキでスターが来れず、アメコミ映画・ドラマのパネルがありませんでした。そう考えると19年以来の、活気あるSDCCなのです。それにふさわしいサプライズと感動をマーベル・スタジオがくれました。

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