カバー画像:Photo by Leon Bennett/Getty Images for Disney
今後のMCUドラマは「MARVEL TELEVISION」で展開?
新ドラマ「アイアンハート」は『ワカンダ・フォーエバー』の続編か
8月9日から11日、米カリフォルニア州のアナハイムでD23というイベントが開催されました。DとはディズニーのD。23はウォルト・ディズニーが会社を設立した1923年にちなみます。これは2年に1度開かれる、ディズニーによる、ディズニー・ファンのためのコンベンション・イベントです。
もちろんマーベルもディズニー傘下ですから、7月のサンディエゴ・コミコン(SDCC)に続きマーベル・スタジオのプレゼンテーションがありました。SDCCがマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画の発表だけだったのに対し、ここではディズニープラスで配信されるドラマの発表が中心でした。映画については『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』の主人公役アンソニー・マッキーが登壇したり、ロンドンで撮影中の『ファンタスティック・フォー:ファースト・ステップス(原題)』から主役4人のビデオ・レターが流れたり、さらに『デッドプール&ウルヴァリン』の大ヒットに対してのライアン・レイノルズのファンへの感謝メッセージビデオも上映されたようですが、やはりこのステージの目玉はドラマの「アイアンハート」「デアデビル:ボーン・アゲイン」そして「アガサ・オール・アロング」の発表。
まず「アイアンハート」については「ブラックパンサー」2作を撮った監督のライアン・クーグラーが本シリーズの製作にかかわることが確認されました。クーグラーと主役のリリ・ウィリアムズ/アイアンハートを演じるドミニク・ソーンらが登壇しました。クーグラーが参加してることからもわかるとおり、映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』でデビューしたリリのその後の冒険を描きます。面白いと思ったのはコミックにおいてアイアンハートというのはアイアンマンことトニー・スタークに憧れる天才女子学生リリが自らアイアンマン型のパワードスーツを着て活躍するお話です。従ってアイアンマンのバリエーションの一つですが、MCUではどちらかというと本作は『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』の続編ともいえる内容になっているのでしょうか?
「デアデビル:ボーン・アゲイン」にネトフリ版キャスト集結!つまり?
大きな話題を呼んだのが「デアデビル:ボーン・アゲイン」。主要キャストが登壇しました。その顔触れはチャーリー・コックス(デアデビル/マット・マードック)、ヴィンセント・ドノフリオ(キングピン/ウィルソン・フィスク)、デボラ・アン・ウォール(カレン・ペイジ)、エルデン・ヘンソン(フォギー・ネルソン)、ジョン・バーンサル(パニッシャー/フランク・キャッスル)です。ファンを狂喜させたのは、このステージで正式にデボラ以下のキャストが登場することが確認されたからです。このキャストはネットフリックスで配信していた時の「デアデビル」の主要キャストなのです。つまりディズニープラスの「デアデビル:ボーン・アゲイン」はネットフリックス版の「デアデビル」の完全な続きであると。ファンにとってこれはなによりも嬉しい。
「アガサ・オール・アロング」から“MARVEL TELEVISION”でドラマは展開!
最後は「アガサ・オール・アロング」。今回の劇中歌である「魔女の道のバラード」をアガサ役のキャスリン・ハーンらが歌いながら登場するというミュージカルな演出。会場を沸かせました。なお今回の「アガサ・オール・アロング」からディズニープラスでのMCUドラマはMARVEL TELE
VISION というブランドの下での展開となります。MCUドラマの第一弾である「ワンダヴィジョン」は映画と同じMARVEL STUDIOブランドでしたが、これからのMCUは「映画はMARVEL STUDIO、ドラマはMARVEL TELEVISION」とブランドも製作体制も2つに分けるそうです。今までのように“ドラマを全部見ないと映画の方がわからない”的なムーブにこだわりすぎると、MCU疲れがおき、さらに映画もドラマも質が落ちる、ということを避けるための措置のようです。しかし今回のD23、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギがドラマの方のプレゼンも務めていましたから映画とドラマの世界観はちゃんと連動はするのだと思われます。