第37回東京国際映画祭では、永年の国内外を含めた映画界への貢献が目覚ましい方々へ贈る“特別功労賞”を、ハンガリーの映画監督、タル・ベーラに授与することが発表された。

『サタンタンゴ』『ニーチェの馬』などで日本でも人気の巨匠

タル・ベーラは、1994年に7時間越えの『サタンタンゴ』で第44回ベルリン国際映画祭フォーラム部門で独創的な作品に贈られるカリガリ賞を受賞し、2000年に『ヴェルクマイスター・ハーモニー』が第53回カンヌ国際映画祭の監督週間で上映され、2011年『ニーチェの馬』で第61回ベルリン国際映画祭銀熊賞 (審査員グランプリ)と国際批評家連盟賞をW受賞するも、監督としてはこれが最後の作品となり、以降はサラエボに映画学校を創設するなどして、後進の育成に取り組んできた。
今年の東京国際映画祭でも「福島浜通り映像・芸術文化プロジェクト×東京国際映画祭2024~巨匠タル・ベーラとみる福島浜通り~」と称して、今年の2月に福島で行ったワークショップで制作された映画の上映とトークイベントのために来日が予定されている。
特別功労賞の授与は11月1日(金)に予定されている「タル・ベーラ×山田洋次特別鼎談 ~タル・ベーラ監督TIFF特別功労賞受賞記念~」(会場:東京ミッドタウン日比谷1階LEXUS MEETS...)イベントの中で行われる予定。

■東京国際映画祭プログラミング・ディレクター市山尚三コメント
1995年の東京国際映画祭でタル・ベーラの『サタンタンゴ』が上映されたことはひとつの事件でした。7時間半という上映時間もさることながら、既成の映画言語に挑戦する独特のスタイルは、シアターコクーンに駆けつけた観客たちを圧倒しました。2011年、傑作『ニーチェの馬』を監督した後に発したあまりにも早すぎる引退宣言は世界を驚かせましたが、その後のベーラは、サラエボに開設した映画学校film.factoryをはじめ世界各地でワークショップを開催し、多くの若手映画作家たちを導き、勇気を与えてきました。東京国際映画祭は、映画監督として、そして教育者として世界の映画界に多大に貢献してきた功績に対し、タル・ベーラに特別功労賞を授与いたします。

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