主演ドラマ「リビングの松永さん」、「しょせん他人事ですから 〜とある弁護士の本音の仕事」や音楽ユニット「GEMN」、架空の音楽プロジェクト 「HITOGOTO」に歌唱・作詞として参加するなど、幅広い活躍を見せる中島健人。彼の海外ドラマデビュー作「コンコルディア/Concordia」が遂に配信される。最先端AIシステムの生みの親で、最高技術責任者として活躍する重要人物A・J・オオバを演じた中島に、ローマでの撮影秘話や共演者とのエピソードなどを語ってもらった。(文・奥村百恵/写真・久保田司/デジタル編集・スクリーン編集部)

中島健人 プロフィール

1994年3月13日生まれ。東京都出身。2011年、Sexy ZoneとしてCDデビューを果たし、2024年3月にグループを卒業。俳優としてもさまざまな作品で活躍中。近年の主な出演作はドラマ「シッコウ!!〜犬と私と執行官〜」(23)、「リビングの松永さん」(24)、「しょせん他人事ですから 〜とある弁護士の本音の仕事〜」(24)、Netflix映画『桜のような僕の恋人』(22)、映画『ラーゲリより愛を込めて』(22)、『おまえの罪を自白しろ』(23)。待機作に映画『知らないカノジョ』(2025年2月28日公開)が控える。

──全編英語で演じてらっしゃいますが、台本は日本語訳のものも用意されていたのでしょうか。

「用意していただきました。でも、まずは英語で書かれた台本を読み進めながら難しい言葉は自分で調べましたし、物語を深く理解するために何度も読み返しました。そのあと日本語訳の台本を読んで答え合わせをして、再び英語の台本を読み、自分の解釈を英語のセリフに落とし込むという作業をしていましたね。日本の作品の倍の時間をかけて台本と向き合っていたと思います」

──セリフを丸暗記するだけではなく、そこに役の心情を乗せていくという作業も必要ですからね。

「そうですね。台本どおり一語一句変えずにやろうと決めて挑んだら、途中で“次のセリフなんだっけ?”とお芝居に集中できなくなってしまった経験があるので、今回は完璧にセリフを覚えるようにしました。あともう一つクランクイン前にやったのは、共演者の他の出演作を観ることでした。台本を読んだ時に、危機管理専門家のシアは高い声でしゃべるイメージだったのですが、シア役のルース・ブラッドリーさんの出演作を観たら低い声でセリフを言う方だったので驚いて。それから、A・J・と対立するノアに関しては、勝手にロンドンっ子みたいな人を想像していたのですが、実際はマッチョなドイツ人シュテヴェン(・ゾヴァー)さんがノア役で、これまたイメージと違って。事前にそういった確認をしていたので、現場で戸惑うこともなく、役にすんなりと入り込めたのはよかったですね」

──A・J・の役作りに関してはいかがですか。

「A・J・のビジュアルや衣装、話し方、動きに関しては、自分で考えたものを監督やスタッフチームの方々に事前にお伝えして、一緒に作り上げていきました。キャラクターに関しては、傲慢で野心家で、目的を果たすためならなんでもする人というイメージでした。よく考えたら、27歳の日本人青年が“最先端AIシステムの生みの親で最高技術責任者”ってすごい設定ですよね。そんな重要な役を僕に演じさせてくれた製作総指揮のフランク・ドルジャーさんに感謝しましたし、責任感を持って挑まないといけないと、お話をいただいてかなり気合いが入ったのを覚えています」

──メイキング映像で、「A・J・が昇格した時に衣装の印象を変えたい」と中島さんが提案されたとフランクさんがおっしゃっていましたが、あの衣装はどのようなイメージで選ばれたのでしょうか。

「衣装合わせの時に、『A・J・の衣装はモックネックのインナーにジャケットを羽織ったカジュアルすぎないファッションがいいと思います』と提案したら、バーバラ・イーダー監督とフランクさんが『最初はフォーマルじゃなくてカジュアルなスタイルがいい』とおっしゃって、Tシャツの上にシャツを羽織るスタイリングになったんです。でも、物語が進むにつれてA・J・がだんだん欲望を隠さなくなり、より傲慢になっていくので、その変化を表現するために服装も変わっていった方がいいと、そういう話になって。それで、僕が最初に提案した少しフォーマルなスタイリングが採用になりました」

──服の色味にもこだわったそうですね。

「色味に関しては、『クールな色味のブルーを着ているイメージです』とバーバラ監督に伝えたら『私もそう思っていた』とおっしゃって、最初の方の衣装からその提案を反映してくださいました。実はA・J・の心情の変化も色で表現していて、寒色系の明るい色からカーキに変わり、最後の方は深いブルーの服を着ているんです」

──なるほど。A・J・の衣装に注目しながら2回目の鑑賞をするのもおもしろそうですね。

「衣装にもぜひ注目してもらいたいです。SSとAWで季節感のあるスタイリングなので、ファッション業界の方にも楽しんでいただけると思います(笑)」

hair&make/石津千恵  styling/川原真由

※全文はSCREEN2025年1月号に掲載

Hulu オリジナル「コンコルディア/Concordia」

画像1: Hulu オリジナル「コンコルディア/Concordia」

カメラとAIに生活のすべてを網羅されたコミュニティー“コンコルディア”。自由で公正で人間らしい社会を保証するために作られたこの街は、繁栄して拡張計画を間近に控えていたが、殺人事件を発端にコンコルディアの“理念”そのものが揺るがされることになる…。

大ヒットドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」などの話題作を手掛けたフランク・ドルジャーが製作総指揮を務めた本作。

ロンドンから派遣された危機管理専門家のシアをルース・ブラッドリー、最先端AIシステムの生みの親で、最高技術責任者のA・J・オオバを中島健人、コンコルディア内部の操作主任イザベルをナンナ・ブロンデル、街の創設者ジュリアナをクリスティアーネ・パウル、ジュリアナの息子ノアをシュテヴェン・ゾヴァーが演じる。

A・J・オオバ(中島健人)

画像2: Hulu オリジナル「コンコルディア/Concordia」

日本出身の27歳の青年。コンコルディアの心臓部である最先端AIシステムの生みの親で、最高技術責任者として活躍している。

11/8(金)日本独占配信スタート
Hulu オリジナル「コンコルディア/Concordia」
監督:バーバラ・イーダー 
出演:ルース・ブラッドリー、ナンナ・ブロンデル、クリスティアーネ・パウル、シュテヴェン・ゾヴァー、中島健人 ほか

©Hulu Japan

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