2009年に2K Games社とテイクツー・インタラクティブ社が発売したビデオゲーム『Borderlands(ボーダーランズ)』。世界累計で8,700 万本以上を誇る、史上最も売れたベストセラーPC ゲーム、およびコンソール・ゲームが、このたびアクション・アドベンチャー・コメディとなって実写映画化。数々の⼤ヒット・ホラー映画を⽣み出す、⻤才イーライ・ロス監督がとびきり“ヒャッハー”な最新作を届ける。
画像1: “私はケイトにブラドフ社製の銃と火炎放射器を持たせたかった”
映画『ボーラーランズ』イーライ・ロス監督インタビュー

ーー『ボーダーランズ』の製作発表から数年経ってから監督に決定されました。ゲーム作品を原作とした映画の監督は初だと思います。この作品の監督を引き受けることになった経緯と、決定した時の心境を教えてください。

私は何か違うこと、挑戦的なこと、大規模に取り組めることを探していました。プロデューサーたちは監督を探していて、私の映画『ルイスと不思議の時計』や『デス・ウィッシュ』をとても気に入ってくれていました。彼らと会って創作面で意気投合し、プレゼンテーションを行った結果、この仕事を獲得することができました。また、クリエイターのランディ・ピッチフォードは素晴らしく、多くのサポートをしてもらいました。

――『ボーダーランズ』のゲームはご存じでしたか?もしプレイしたことがあれば、その感想や印象、お気に入りのキャラクターがいたら教えてください。

ゲームのことは知っていましたが、自分は熱心なゲーマーとは言えません。でも、私はSF映画が大好きで、大規模でワクワクする、完全にぶっ飛んだものを作りたかったんです。『バーバレラ』と『フィフス・エレメント』を混ぜたような、視覚的でワイルドな作品を。『マッドマックス』と「Toby Dammit」(フェデリコ・フェリーニ監督作)が出会ったようなものです。もちろん、今ではゲームのことをしっかり理解していますよ。もし、自分が演じるとしたらタイニー・ティナ。間違いなく、彼女は私そのものです。

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映画『ボーラーランズ』イーライ・ロス監督インタビュー
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映画『ボーラーランズ』イーライ・ロス監督インタビュー

――主人公・リリスを演じたケイト・ブランシェットは日本で最も人気がある俳優の1人です。彼女の起用理由と撮影時のエピソードを教えてください。

ケイトが大好きです。『ルイスと不思議の時計』で一緒に仕事をしたときは、本当に素晴らしい経験だったことを覚えています。この脚本を読んだとき、真っ先に彼女のことが思い浮かんだんです。ほとんどの監督は、“指揮棒のような小道具を持つ”ドラマチックな役で彼女を起用したがりますが、私は彼女にブラドフ社製の銃と火炎放射器を持たせたかったんです。彼女にできないことなんてありませんからね。

――ケイトとは、この役についてどのような話し合いをしましたか? また、彼女は楽しんでましたか?

ケイトの素晴らしいところは、全くエゴがなく、映画を楽しむことを第一に考え、全力で取り組んでくれるところです。ワイヤーで吊ったり、泥やゴミまみれにしたり、本物の火炎放射器を持たせて撃たせたりしましたが、彼女はすべてを優雅に、スタイリッシュに、そしてユーモアを持ってこなしてくれました。彼女が今の地位にいる理由は明らかです。彼女は監督を信頼すると、完全にその役に飛び込んでくれるんです。

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映画『ボーラーランズ』イーライ・ロス監督インタビュー
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映画『ボーラーランズ』イーライ・ロス監督インタビュー

――監督はエクストリームなホラー作品で知られていますが、本作の演出は、これまでのホラーやスリラーの演出の延長上にあるのでしょうか。本作を監督するにあたって、過去にこうした作品を作っておいたことで役に立った点、制作がうまくいった・楽になった点などはありましたか?それとも、全く新しいアプローチで演出されたのでしょうか。

私は、より過激なホラーから一旦距離を置き、『デス・ウィッシュ』や『ルイスと不思議の時計』、さらにはサメの乱獲産業についてのドキュメンタリー「Fin」といった、創造性を別の側面で発揮するような作品に取り組んでいました。ただ、このような視覚効果が多用される映画に挑戦する準備はいつでも万全だったと思います。正直なところ、『サンクスギビング』を制作するためにホラーの世界に戻ったとき、ホラーが恋しかったと感じてしまいました。『ボーダーランズ』は『サンクスギビング』の後に公開されましたが、実際にはその前に制作していたんです。

――魅力的なキャラクターが数多く登場しました。ゲーム内のキャラクターを実写映画に反映するにあたって、こだわった点や難しかった点などはありますか?

クラップトラップが大好きで、彼の声にはすぐにジャック・ブラックを思い浮かべました。そして、タイニー・ティナは私がすごく共感できるキャラクターです。彼女には私と同じような反逆精神があります。このゲームは素晴らしいユーモアのセンスを持っていて、時には尊大でバカバカしい部分もあるけれど、キルシーンがまた素晴らしいんです。サイコたちも大好きで、この世界を実際に映像で生き生きと表現したいと思いました。

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映画『ボーラーランズ』イーライ・ロス監督インタビュー
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映画『ボーラーランズ』イーライ・ロス監督インタビュー

――惑星パンドラが、荒廃したディストピアという世界観が表れていました。参考にした世界観やこだわった小道具などあれば教えてください。

もちろん、ゲームのアートをすべて参考にしましたが、それだけでなく、先述した『フィフス・エレメント』や『ニューヨーク1997』、『バーバレラ』、「Toby Dammit」、『マッドマックス2』といった映画も参考にしました。これらの影響を受けながら映画のデザインを進めました。この世界をリアルに感じられるようにしたかったんです。ゲームの世界は多くの人々にとって現実のように存在しているので、映画を観るファンがその世界が生き生きと動き出す体験を味わえるようにしたいと思いました。

――音楽の使い方も素敵でした。このシーンにはこの楽曲(このアーティストの曲)など、気に入っているシーンはありますか?

サイコと戦闘になるシーンでは、モーターヘッドの『エース・オブ・スペーズ』を使うべきだとすぐに感じました。あの瞬間こそ、チームが本当に一つのグループとして団結する時です。それまで彼らはお互いを嫌っていて、必要に迫られて一緒にいるだけですが、このシーンではお互いを支え合っていることが明確に示されます。そして、キャスト全員が自分で戦いたいと言っていたので、私たちはカメラを回しながら、彼らを追い、何百人ものスタントマンを投げ込んでいきました。撮影は本当にワイルドでしたよ。その様子はVR映像で見ることができます。

画像: BORDERLANDS 360° Behind The Scenes www.youtube.com

BORDERLANDS 360° Behind The Scenes

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――日本のファンにだけ、こっそり教えて欲しいのですが、隅々まで見て分かる仕掛けなどはありますか?

たくさんのイースターエッグ(隠し要素)がありますが、それを教えてしまったら、もうイースターエッグではなくなってしまいますからね!

――今、興味のあるまたは注目している日本のエンタメ作品はありますか?

日本文化が大好きですが、信じられないことにまだ日本には行ったことがありません。恥ずかしいですね!世界で一番行きたい場所で、旅行を計画していたのですが、コロナでそれがキャンセルされ、今は妻が妊娠しているので、子どもが大きくなったら行く予定です。文化、スタイル、ファッション、すべてが好きです。兄が最近子どもたちを連れて日本に行ったのですが、子どもたちはとても感動して、みんな日本に住みたいと言っているそうです。映画に関しては、今でも三池崇史、中田秀夫、園子温の作品を観ています。三池監督はまさに巨匠で、彼の映画を観るのはやめられません。

――最後に、この映画の楽しみ方を日本の観客に教えてください!

できるだけ大きな画面で観て、楽しんでくださいね!

映画『ボーダーランズ』

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映画『ボーラーランズ』イーライ・ロス監督インタビュー

1⽉24⽇(⾦)Prime Video 独占配信開始

出演:ケイト・ ブランシェット、ケヴィン・ハート、ジャック・ブラック、エドガー・ラミレス、アリアナ・グリーンブラット、フロリアン・ムンテアヌ、ジャニナ・ガヴァンカー、ジーナ・ガーション、ジェイミー・リー・カーティス

監督/脚本︓イーライ・ロス

脚本︓ジョー・クロンビー

原作︓ゲーム『ボーダーランズ』

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