「東京コミコン2024」に来日してくれたゲストたちから、2人のスターが忙しいスケジュールを縫って本誌のインタビューに応えてくれました。まずはベネディクト・カンバーバッチから。(取材・編集部/翻訳・大森さわこ/写真・久保田司/デジタル編集・スクリーン編集部)

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テレビ・シリーズ「SHERLOCK/シャーロック」以来、“最も人気ある英国男優”として本誌の読者に根強い人気を得てきたベネディクト・カンバーバッチ。「東京コミコン2024」で本誌のインタビューに答えてくれた。日本の印象や今後の活動など、カンバーバッチの貴重な発言をお届けしよう。

──23年に続き、「東京コミコン」への来日となりましたが、まずは日本の印象を聞かせてください。

「日本は大きな場所に思えますが、まだ、少ししか見ていないのが残念です。ただ、東京にくるたびに文化的に強い力を感じます。日本が好きだし、もっと多くの時間が過ごせれば、と思っています。もっと日本的なものを体験したいし、京都にも行ってみたいですね。新幹線に乗って、古いお寺を訪ね、ティー・セレモニー(お茶会)にも参加してみたい。また、武道なども見学したいです」

──あなたの日本のファンは「SHERLOCK」シリーズの新作にも期待しているようですが、共演のマーティン・フリーマンや作者で出演しているマーク・ゲイティスと連絡を取っていますか?

「いまも彼らと連絡は取っています。マークは、23年に彼が主演したロンドンでの舞台を見て、本人にも会いました。彼はこの舞台で俳優のジョン・ギールグッドを演じていて、本当にすばらしい公演でした。ジョニー・フリンがリチャード・バートンの役で、すぐにタイトルが浮かんでこないんですが…。あ、そうそう、『ザ・モーティヴ&ザ・キュー』(演出サム・メンデス、日本のナショナル・シアター・ライブでも上映)です。この舞台のマークの演技は、本当に見事でした。彼とはこの時、会ったきりですが、連絡は取り合っています。次のシャーロック・シリーズの話も出たことがあります」

──実現しそうですか?

「今のところ、どうなるのか、まだ分かりません」

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──ウェス・アンダーソン監督の新作『The Phoenician Scheme』にも出演していますね。どんな映画になりそうですか?

「それはもうウェス・アンダーソンの映画としか答えられない作品ですね(笑)。彼はいつも特別の映画を作ります。本当にブリリアントな監督です。いまは私の友達でもあり、彼とはすでにネットフリックス作品『ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語』でもコラボを経験しています。今回の新作がどんな内容になるのか、本当に興味津々です。まだ、少ししか撮っていなくて、その一部を見たんですが、すごい仕上がりでした。共演の俳優たちもすばらしいし、完成した作品のことを思うとワクワクします。とてもスタイリッシュで、これまでの彼の作品よりは、ダークで、バイオレンスも入ったものになりそうです」

──多くのファンは「ドクター・ストレンジ」シリーズや「SHERLOCK」シリーズでのあなたの演技が強く印象に残っていますが、今後の新作では、こうした役柄とは異なるものになりそうですか?

「これまで演じた役柄はどれも他とは違うものになっていると思います。『パワー・オブ・ザ・ドッグ』、『クーリエ:最高機密の運び屋』、『モーリタニアン 黒塗りの記録』、さらにテレビの『パトリック・メルローズ』、どれもそれぞれ異なる人物像を演じました。また、今年、出演した新作『The Things with Feathers』は、今後、サンダンス映画祭とベルリン映画祭にも出品予定です。また、90年代の『ローズ家の戦争』のリメイク『The Roses』にも出演します。こうした作品での役柄はすべて他とは違います。ただ、ドクター・ストレンジとシャーロックに関していえば、このふたつは非常にアイコン的な人物像なので、観客たちもすごくエキサイトしてくれて、こうした作品を喜んで見てくれるのでしょうね」

──これまで「SCREEN」には何度もあなたの写真や記事を掲載してきましたが、読者へのメッセージをお願いできますか?

「この雑誌のことは覚えていますし、この雑誌が好きです。みなさんに言いたいです。これまで『SCREEN』を読んでいただき、本当にありがとうございます。そして、記事が紹介している作品を見ていただいたことにも感謝したいです。これから公開される映画もぜひ楽しんでいただければ、と思います」

文中にもあるように、今後も数多くの新作が待機中のカンバーバッチ。幅広い演技力を持ち、さまざまな役柄に挑戦してきた彼のさらなる活躍に期待したい。

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