(撮影・取材・文/SCREEN+Plus編集部)
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youtu.be「ジャンプ」の主人公並みのサクセスストーリー⁉

ロボコ、怒ってます
元々はTV番組のロケがきっかけで、松尾のオススメのギャグ漫画として『僕とロボコ』を挙げたところ、作者の宮崎周平と会うことになったそうだ。その際に、アニメ化を目指しているという話を聞いた松尾が、冗談のつもりで「その時はぜひ使ってください!」とアピールしたことを憶えていて、アニメ化の時に声が掛かった。「ちょろっと出てくるチョイ役と思っていたら、まさかの主人公でびっくりしました」と当時の様子を振り返る。
そして、今回の劇場版にあたっては、「アニメから劇場版にまでなると思っていなかったので、ジャンプの主人公ぐらいのサクセスストーリーです!」と松尾自身に起こったミラクルな体験を語った。
劇場版は、ロボコの“膝の知らせ”で、平凡な小学生・ボンドの日常が崩壊の兆しをみせるところからスタート。ある日、何者かにより歪められた時空から集まったのは、王道バトル、本格SFアクション、ラブコメ、昭和ギャグ漫画とまったく別の世界線=マルチバースで活躍する様々なロボコたちだった――。
演じるのは、田中真弓や千葉繁、上坂すみれ、野沢雅子と、そうそうたる豪華声優陣。松尾は「映画化を超えるサプライズはもうないと思っていたんですが、“野沢さんとか出るらしいです”と聞いて、「嘘だろ!?」と。ロボコでしかできないことを声優のみなさんがやっていたので、びっくりしました。お笑い界のレジェンドとご一緒することはあっても、小さい頃から観ていたアニメの声優さんたちと共演できると思ってなかったのでめっちゃ嬉しかったです」と、喜びを明かした。ただ、“あの名作のキャラクターっぽい”演出も多々あるためか、「誰かしら何人かは怒られてるんだろうなって思っています。同じ集英社のジャンプの作品とはいえ、“これって誰も何も言わないのかな?”と」と内心心配している模様。しかし「宮崎先生がすごくジャンプがお好きで、そのリスペクトがあってこそのことなので。「ロボコ」は、ジャンプ愛のたまものだと思います!」と、あくまでリスペクトを強調。
松尾自身も子供の頃に、ジャンプ映画を劇場に観に行っていたそうだが、「小田原に映画館があって、2本立てのアニメ映画を観に行ってました。その枠で主演!小学校の頃の自分に言ったらびっくりすると思います」と感慨深げに語った。当時の自分と同じように、本アニメへの反響は圧倒的に子供たちからの声が多いという。「今の子供たちの中には、間違って、もしかしたら僕に憧れて声優を目指す子とかいるかもしれません。結構、小さいお子さんに“ロボコ観てます!”と声かけられることが多いので、“ありがとう。ご主人様~!”って返すとめっちゃ喜ぶんですよ。こんないいことはないなと思ってます」と、改めて主演のロボコを担当したこと嬉しそうに話す。
目指すはカンヌと教科書に載る漫画に……

ロボコ、充電中
このとてもキュートに着こなしているロボコの衣装についても、「何回か着させていただいてるので、もう馴染んでますね。これでテレビに出てもなんの違和感もないと思います。今日も自分で膝をすんなり描けましたし。(見本を)見て膝を描いていましたが、次回ぐらいから見ないで描けると思う」と、すでにモノにしている様子だ。
すでに解禁されている予告映像には、浮かれまくっているロボコの姿が。浮足立ったロボコがスカートを捲し上げると、そこには「目指せカンヌ」の文字が。
カンヌ国際映画祭について問うと、「はい!目指してます!」と臆することなく返答する松尾ロボコに、強いて言うなら…とライバル女優を挙げてもらったところ「エマ・ワトソンとかですね。やっぱり負けたくないですね、ちょっと被ってるので」とコメントした。
最後に、劇場版『僕とロボコ』の見どころを聞いたところ「豪華な声優陣はもちろん、一回とは言わず、二回、三回と色んな目線で観てほしいです」と劇場に足を運んでもらえることを希望。また、子どもから大人まで楽しめる本作について「子どもは何も知らずにロボコのギャグを面白いと思って見れるし、お父さんお母さん世代は馴染みのあるレジェンド声優さんの“あのキャラクター”っぽいのもを楽しめます。家族全員で観れる映画だと思います」と自信を持ってPRした。さらに松尾は、「『僕とロボコ』の世界には、悪そうなキャラクターがいても根が悪い者が1人もいないので、教育にもいいかと思います。ぜひ、教科書にも載せて欲しい! それぐらい安心して見てもらえる映画です」と本作最大の魅力を存分に語り、取材会を締めくくった。
ロボコ
CV.松尾駿
(チョコレートプラネット)
ボンドの家にやって来た<自称>OM(オーダーメイド)。
家事は何にもできないけれど、ナッパの膝ととんでもない戦闘力、そしてバリ高な承認欲求を併せ持つ。
劇場版『僕とロボコ』
4月18日(金)全国ロードショー
CAST
ロボコ:松尾駿(チョコレートプラネット)
ボンド:津田美波 ガチゴリラ:置鮎龍太郎
モツオ:武内駿輔 円ちゅわ~ん:M・A・O
メイコ:平塚紗依 ボンドのママ:三石琴乃
ニョンタ:後藤恵理菜
ロボコ(王道バトルの世界線):田中真弓
ロボコ(本格SFアクションの世界線):千葉繁
ロボコ(ラブコメの世界線):上坂すみれ
ロボコ(昭和ギャグ漫画の世界線):野沢雅子
主題歌:ano「ロりロっきゅんロぼ♡」
原作:『僕とロボコ』宮崎周平(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
監督:大地丙太郎
(C)宮崎周平/集英社・劇場版「僕とロボコ」製作委員会