2025年3月23日に「第20回大阪アジアン映画祭」が閉幕し、『カンフーハッスル』脚本家フオ・シンの初監督作品で、婚約者にフェイ・ウォンのコンサートチケットを取り上げられた女性が奇妙な男に出会う純愛ストーリー『バウンド・イン・ヘブン』(中国)がグランプリ(最優秀作品賞)に輝いた。

グランプリ以下各賞の受賞結果が次の通り発表となった。

画像: 来るべき才能賞受賞のパク・イウン監督

来るべき才能賞受賞のパク・イウン監督

■グランプリ(最優秀作品賞)■
『バウンド・イン・ヘブン』(Bound in Heaven/??上天堂)/中国
監督:フオ・シン(HUO Xin)
■来るべき才能賞■
パク・イウン監督(PARK Ri-woong)
『朝の海、カモメは』(The Land of Morning Calm)/韓国
■スペシャル・メンション■
『私たちの話し方』(The Way We Talk/看我今天怎麼)/香港
監督:アダム・ウォン(Adam WONG Sau-ping/黄修平)
■最優秀俳優賞■
トゥブシンバヤル・アマルトゥブシン(Tuvshinbayar AMARTUVSHIN)
『サイレント・シティ・ドライバー』(Silent City Driver/Чимээг?й хотын жолооч)/モンゴル
■JAIHO賞■
『君と僕の5分』(404 Still Remain)/韓国
監督:オム・ハヌル(UHM Ha-neul)
■薬師真珠賞■
ラン・ウェイホア(LAN Wei-Hua)
カオ・イーリン(Alexia KAO)
ツェン・ジンホア(TSENG Jing-Hua)
ホアン・ペイチー(Queena HUANG)
『我が家の事』(Family Matters/我家的事)/台湾
■JAPAN CUTS Award■
『素敵すぎて素敵すぎて素敵すぎる』(So Beautiful, Wonderful and Lovely)/日本
監督:大河原恵(OKAWARA Megumi)
■芳泉短編賞■
『洗浄』
■芳泉短編賞 スペシャル・メンション■
『金管五重奏の為の喇叭吹きの憂鬱』(The Melancholy of a Brass Player for Brass Quintet)/日本
監督:古谷大地(FURUYA Daichi)
■観客賞■
『蔵のある街』(The Tales of Kurashiki)/日本
監督:平松恵美子(HIRAMATSU Emiko)
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【コンペティション部門審査委員】
 中村由紀子(日本/Bunkamuraル・シネマ アクイジション&プログラミング)
 ファルハット・シャリポフ(カザフスタン/監督)
 アンジェラ・ユン(香港/俳優)
【芳泉短編賞審査委員】
 ジョン・スー(台湾/監督)
 木下千花(日本/映画研究者)
 アダム・ウォン(香港/監督)

クロージング作品「桐島です」世界初上映舞台挨拶レポート

第20回大阪アジアン映画祭が閉幕し、クロージング・セレモニーに続いて、高橋伴明監督最新作で、毎熊克哉が主演する「桐島です」(英題:I Am KIRISHIMA)がクロージング作品として世界初上映された。連続企業爆破事件に関与したとして指名手配され、49年もの逃亡の末、2024年に70歳で死亡した桐島聡。映画「桐島です」は、彼の知られざる半生を、報道・史実を元にフィクションを織り込んで描く社会派エンターテインメントだ。

画像: クロージング作品「桐島です」世界初上映舞台挨拶レポート

高橋伴明監督は、2012年の第7回大阪アジアン映画祭で『道~白磁の人』がオープニング作品として上映されて以来の大阪アジアン映画祭への参加となる。新作「桐島です」が世界初上映されることについて、「ひっそりと公開される映画だと思っていたのに、こうして大々的に発表できることができ、びっくりすると共に本当に感謝しています」と、心境を語った。桐島聡を演じた毎熊克哉について、「映画『ケンとカズ』の頃から注目していた。毎熊克哉は、日本映画界にとって大事な存在になることは間違いない」と絶賛した。

脚本を手掛けた梶原阿貴は、高橋伴明監督とは、数々の賞を受賞した『夜明けまでバス停で』以来の待望の再タッグ作となる。「桐島です」も実話をもとにした作品であり、「実際の事件を映画化することは関係者への配慮など難しいことがある」としつつも、エンターテインメントとして映画にするか、その難しさを語った。
『痛くない死に方』、『夜明けまでバス停で』に続いて3作目のタッグとなる製作総指揮の長尾和宏さんは、「命、生きること、死をやさしい眼差しを向けている」と、高橋伴明監督への絶大なる信頼を寄せた。
サプライズ登壇となったプロデューサーで出演の高橋惠子は、「まだ脚本ができていない、タイトル「桐島です」だけしか決まっていない段階で、これはどんな役でも出演しよう」と思い、はじめて高橋伴明監督に自ら出演を希望したという。「スクラップブックをつくっていたくらい、元々桐島聡に関心があった」梶原さんだったからこそかけた脚本だったと、高橋伴明監督組への思いを語った。
映画「桐島です」は7月4日(金)より新宿武蔵野館他全国順次公開となる。

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