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youtu.beこの度解禁となった予告編は、オープニングから壮絶。火炎放射器のような機械から炎が放出され、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンの電動ノコギリからは火花が散る(荒廃した砂漠の中で開催された音楽フェスの原型を捉えた『デソレーション・センター』からの映像)。さらにキム・ゴードン(ソニック・ユース)が叫び、レッド・クロスが頭を振る︕全編にわたり「ゴーーー」という低音ノイズが続くがこれが音楽であり、最後にシネマート新宿スタッフの疲れ果てた姿をとらえたキービジュアル、そして“躊躇なく上映”という見たこともない衝撃的コピーで終わる。映像にタイムコードが残っていることも異様。普通には観ることがないであろう本予告編は、アンダーグラウンドを突き進む企画らしい壮絶映像となっている。また、〈UNDERDOCS(アンダードックス)〉全日程の上映スケジュールも決定。

5年ぶりとなる〈UNDERDOCS2025〉の上映予定作品は、2022年に劇場公開され大ヒット、フランク・ザッパの圧倒的な独創性と革新的人生に迫った『ZAPPA』が3年ぶりに新宿で上映されるのをはじめ、切なく哀愁を帯びたメロディを殺伐とした轟音で包み込み絶大な支持を集め、現在も新たな音楽を生み出し続けているダイナソーJr.の『ダイナソーJr./フリークシーン』と、BLACK FLAGのレーベルSSTから1988年に発売した名盤「バグ」の全曲を演奏した2011年ワシントンD.C.でのライヴ『実演!バグ/ダイナソーJr.』、ロックの殿堂入りを果たしたジョーン・ジェットの半生に迫る『ジョーン・ジェット/バッド・レピュテーション』、辺り一面何も無い荒廃した砂漠の中でソニック・ユース、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン、ミニットメンという奇怪な組み合わせがただひたすら演奏するという現代のバーニングマンやコーチェラフェスの原型を捉えた『デソレーション・センター』、オーストラリア・パンクを世界に知らしめた豪州のストゥージズ、レディオ・バードマンを描く『レディオ・バードマン/ディセント・イントゥ・メールストロム』、90年代エモコアに多大な影響を与え近年再始動を果たしたジョウブレイカーの『ジョウブレイカー/ドント・ブレイク・ダウン』。さらにセックス・ピストルズ初のアメリカツアーを追ったパンク・ドキュメンタリー映画の最高傑作『D.O.A.』、究極の破滅型ボーカリストとして世界にその名を轟かせた夭逝のパンクロッカー、GGアリンと、残された家族の信頼と絆を描いた『ジ・アリンズ 愛すべき最高の家族』、そしてマイナー・スレットやバッド・ブレインズほか1980年代の米ワシントンD.C.ハードコア・シーンに迫る『サラダデイズ SALAD DAYS ディレクターズカット』。さらにはUNDERDOCSに日本のバンドが初参戦。何処を探しても何処にもない、その音楽性と佇まいに言葉が追いつかない、魅力が言語化不能なバンド、ファウルのドキュメンタリー『fOUL』、1986年札幌で結成、国内外で大きな影響をおよぼした孤高のバンド、ブラッドサースティ・ブッチャーズのドキュメンタリー『kocorono』、わずか3年間の活動ながらも海外にその名を轟かせたMADE IN JAPANの世界標準ROCKクレイジー、ティーンジェネレイトのドキュメンタリー『GET ACTION!!』が上映、全13作品となった。

© 2020 Roxbourne Media Limited, All Rights Reserved.
『ZAPPA』
圧倒的な独創性で音楽史上最大規模のディスコグラフィを築き上げ、数多くのミュージシャンに影響を与えたアメリカの曲家、編曲家、ギタリスト、ロック・ミュージシャンであり、あらゆる芸術における先駆であったフランク・ザッパの革新的な人生に迫ったドキュメンタリー。数千時間にも及ぶ初公開のアーカイブ映像など膨大な量の資料・素材を通し、商業的な成功とは別次元の世界を生きた彼の音楽キャリアとその背後にある私生活を探求。一般的には狂気の変人というイメージであったザッパの知られざる人間性と芸術への真摯なアプローチを浮き彫りにし、伝説的アーティストの妥協なき精神を描き出す。監督のアレックス・ウィンターは「ビルとテッドの大冒険」シリーズでキアヌ・リーブスとともに主演を務めたことでも知られる俳優で、「ミュータント・フリークス」など映画監督としても活動する。
『ダイナソーJr./フリークシーン』
切なく哀愁を帯びたメロディを殺伐とした轟音で包み込む、アメリカン・オルタナティブ・ロックの核をなしたバンド、ダイナソーJr.初のドキュメンタリー映画。80年代 USハードコア/パンクの直撃を受けた面々によって1984年、マサチューセッツ州で結成されたバンドの歴史を、オリジナル・メンバーであるJ・マスキス(G./Vo.)、ルー・バーロウ(B.)、マーフ(D.)の三人の関係性にフォーカスしながら貴重な過去のフッテージを交えて描く。80年代末から90年代にかけてオルタナティブ・ロックという巨大な渦の中心にいたダイナソーJr.の約30年にわたる心情と佇まい、音楽をタイトに、丁寧に、誠実に描いた本作は、同時に人間の成長と友情の在り方も映し出すものとなった。バンド自身が製作に関わったバンド公式の映画作品。

© 2020 by Rapid Eye Movies/ Virus Films/ Dinosaur Jr. Inc.

『実演!バグ/ダイナソーJr.』
あまりにも有名なBLACK FLAGのレーベルSSTから1988年に発売した名盤。
3rdアルバム「バグ」の全曲を演奏した2011年6月のワシントンD.C.・9:30クラブでのライヴ。
©2012 Dinosaur Jr. Inc. All Rights Reserved.
『ジョーン・ジェット/バッド・レピュテーション』
2018年サンダンス映画祭正式出品。70年代末に日本で大ヒットしたガールズバンド、ザ・ランナウェイズの元中心メンバーであり、<ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツ>としてソロ活動を続け、2015年にはロックの殿堂入りを果たした、女性ギタリストでありロックンロールの象徴ともいわれるジョーン・ジェットの半生を描いたドキュメンタリー映画。
© 2018 Bad Reputation LLC


『デソレーション・センター』
米国の砂漠地帯で行われている巨大フェス、コーチェラ・フェスティバルやバーニングマンの元祖であり、1980年代に初めて南カリフォルニアの荒廃した砂漠で実施されたライヴイベント、<デソレーション・センター>の知られざる模様を貴重な映像とともに追ったドキュメンタリー映画。LAパンクの面々のほかソニック・ユース、さらに日本では映画『半分人間』(石井聰亙監督)で知られるインダストリアルミュージックの重鎮ノイバウテンが参戦、凄まじい奇天烈なライヴを繰り広げる。
© 2018 MU PRODUCTIONS.
『レディオ・バードマン/ディセント・イントゥ・メールストロム』
1974年結成、オーストラリアのパンク・ロックバンド、レディオ・バードマンの歴史を網羅。セインツと並びオーストラリア・パンクを世界に知らしめ、ストゥージズの荒々しさとラモーンズのシンプルさをミックスしてオーストラリア特有の哀愁のメロが印象的な、現在も熱狂的フォロワーがいる重鎮。
© LIVING EYES PTY LTD 2018


© 2019 Rocket Fuel Films
『ジョウブレイカー/ドント・ブレイク・ダウン』
1986年~1996年まで活動、ニューヨーク出身のバンド、ジョウブレイカーの軌跡を追ったドキュメンタリー映画。90年代に拠点をサンフランシスコに移し、インディーズバンドとして絶大な支持を集めるも、1995年、メジャーレーベルのGeffenからアルバムを発表、凄まじいバッシングを受けて翌年解散、この顛末がすべて描かれている。監督・プロデューサーは『ミニットメン︓ウィ・ジャム・エコノ』(2005年)のチーム、ティム・アーウィン&キース・スキエロン。
『D.O.A.』
70年代末、イギリスを中心に世界的に吹き荒れたパンク・ムーブメントのコアであり、世界で最も過激だったバンド、セックス・ピストルズ初のアメリカツアーを中心に、デッド・ボーイズ、シャム69、ジェネレーションXなど、当時絶頂期を迎えていた様々なバンドを追ったパンク・ドキュメンタリー映画の最高傑作。アメリカでの異様ともいえる熱狂の中での、観客との暴力沙汰、ベースで殴りかかるシド、極限まで張り詰めた緊張感と毒々しい空気。そしてなんといっても、ドラッグ漬けでまともに話さえできないシドとナンシー・スパンゲンの貴重なヘロヘロのインタビューを収録。
© 1981 D.O.A. Productions © 2017 MVD Entertainment Group


©Toolbox Film 2017
『ジ・アリンズ 愛すべき最高の家族』
究極の破滅型ボーカリストとして世界にその名を轟かせた夭逝のパンクロッカー、GGアリンと、残された家族の信頼と絆を描いたドキュメンタリー。ライブで大流血、汚物散布、全裸で逃走するなど狂気の大スペクタクルで「ロック史上もっとも見事な変質者」GGアリン。93年にヘロインの過剰摂取で急逝してからは、世界中のファンが追悼で墓を訪れては汚物を撒いて帰っていく。「メイキング・オブ・ドッグヴィル 告白」のサミ・サイフ監督がメガホンを取り、GGのバンド「THE MURDER JUNKIES」のメンバーだった兄マールがGGの破滅的なロックンロール魂を受け継ぎ音楽活動や汚物アートを続けようともがく様子や、子どもたちを温かいまなざしで支え続ける母親アリータの姿。二人がたくましく強く生きる模様を、誠実かつ優しいトーンで描く感動作。
『fOUL』
燃え滾るギター、奮い立つベース、畳み掛けるドラム。何処を探しても何処にもない、その音楽性と佇まいに言葉が追い付かない、魅力が言語不可能なバンドfOULが、遠慮なく大さらけ出しのライヴを展開する。
©2021 The top of fOUL films, all rights reserved.


『kocorono』
1986年札幌で結成、日本屈指のロックバンドとして君臨し続けたbloodthirsty butchers。退路を断ち、ロックに身を捧げることを選択した個によって成り立つ特別な運命共同体=バンドの、存在し続けることの奇跡を描く。
©2010 kocorono 製作委員会
『GET ACTION!!』
ワカリマスカ︖ R&R!! 活動期間わずか3年(93年-95年)、MADE IN JAPANの世界標準ROCKクレイジー、TEENGENERATE(ティーンジェネレイト)の短くも太い凄絶な足跡。
©2014 NIPPAN,KING RECORDS All rights Reserved.


『サラダデイズ SALAD DAYS ディレクターズカット』
米国の首都ワシントンD.C.における80年代のDIYパンク・シーンに焦点を当て、その音楽やスピリットがいかに後世の音楽に強力な影響力を持つことになったのかを突き詰める。
©2014 New Rose Films,LLC
UNDERDOCS2025
5月9日(金)~5月22日(木) シネマート新宿にて躊躇なく、連日上映
協力:キュリオスコープ
主催:シネマート新宿/フリークスムービー/キングレコード