一昨年、昨年に続き、第3回となる【アイルランド映画祭2025】が2025年5月30日(金)〜6月12日(木)、東京・YEBISU GARDEN CINEMAにて開催される。心温まるコメディ、珠玉の感動作、優れたドキュメンタリーなど、アイルランド映画の魅力がたっぷりつまった7作品を一挙上映。

アイルランドの歴史や美しい大自然、さまざまな文化に触れることのできる昨今の作品から、クラシックの名作まで多様な魅力にあふれた七作品を上映

ラインナップは、いきなり友人たち三人の母親の面倒をみることになった、ゲイの男性の奮闘劇をハートフルに描く『フォー・マザーズ』、昏睡状態にある父親が目覚めることを願う少女とヴァイオリニストの老人の心の交流を描く感動作『青いヴァイオリンの奇跡』、アイルランド出身のフェミニズム文学のパイオニア、エドナ・オブライエンのドキュメンタリー『ブルー・ロード エドナ・オブライエン物語』、ダブリンの音楽コミュニティに多大な影響を与えたものの、2021年に惜しくも閉店した名店パブの記憶を辿る『あるパブとの別れ』、ベトナム戦争を撮影した報道写真で知られる日本の写真家、ジャーナリストの岡村昭彦が、北アイルランド問題の渦中に撮影した、これまでほとんど知られていなかった作品の数々を明らかにする短編ドキュメンタリー『メモリーズ・オブ・アザーズ』、ジョン・マクガハンの同名小説の映像化で、1980年代のアイルランドの農村コミュニティを雄大な映像美で描き出す『湖畔』、そして、巨匠ジョン・フォード監督のオムニバス映画『月の出の脱走』。
すベて日本初公開。ヒューマニティに溢れる、いずれも鮮やかな魅力に満ちたアイルランド映画の数々だ。

ラインナップ(全て日本初上映)

フォー・マザーズ
Four Mothers
監督:ダレン・ソーントン. 出演:ジェームズ・マクアードル、フィオヌラ・フラナガン、ニーヴ・キューザック
2024年 / 89分 / カラー
© Port Pictures and Portobello Films and Television 2023

画像1: アイルランドの歴史や美しい大自然、さまざまな文化に触れることのできる昨今の作品から、クラシックの名作まで多様な魅力にあふれた七作品を上映

ダブリンに住むゲイの作家エドワードは、小説の宣伝活動と次作の執筆を両立させながら、母親の介護も担い慌ただしい毎日をおくっている。ところがある週末、プライド月間フェスティバルに出かける3人の友人が彼らの母親たちをエドワードの家に置き去りにしてしまう! イタリアのヒット作『8月のランチ』(未)に着想を得て、個性豊かな4人の母親と主人公の交流をハートウォーミングに描いたコメディ。ロンドン映画祭で観客賞を受賞。

青いヴァイオリンの奇跡 
Fidil Ghorm /Blue Fiddle
監督:アン・マッケイブ 出演:エディス・ロウラー、バリー・マクガヴァン、シヴォーン・オケリー
2024年 / 86分 / カラー
©️2025 O Abu Media Film Productions. All Rights Reserved.

画像2: アイルランドの歴史や美しい大自然、さまざまな文化に触れることのできる昨今の作品から、クラシックの名作まで多様な魅力にあふれた七作品を上映

自分がうまくフィドル(ヴァイオリン)を弾けるようになってコンテストで優勝すれば、父が昏睡状態から目覚めると信じている少女モリーは、父が移されたリハビリセンターで不思議な老人マラキーと出会う。「魔法の手」を持つフィドル弾きであるマラキーに頼み込み、モリーは日々練習に励むのだが……。アイルランド北部の町、ラスマランの美しい海辺の地を舞台に、音楽の魔法と家族の愛を描く感動作。

ブルー・ロード エドナ・オブライエン物語 
Blue Road :The Edna O'brien Story
監督:シネイド・オシェイ 出演:エドナ・オブライエン、ガブリエル・バーン、ウォルター・モズリイ
2024年 / 99分 / カラー(一部モノクロ)
©︎INDOX.

画像3: アイルランドの歴史や美しい大自然、さまざまな文化に触れることのできる昨今の作品から、クラシックの名作まで多様な魅力にあふれた七作品を上映

「カントリー・ガール」「愛に傷ついて」などで知られ、昨年93歳で逝去したアイルランドの作家エドナ・オブライエン。まだ閉鎖的だった1960年代に父権主義や女性の性の問題を取り上げ、既成の価値観やモラルを次々と打ち破り、さらにはセレブとのパーティ三昧でも話題を振りまいたオブライエンの波乱万丈な人生に迫る。彼女が残した日記を朗読するのは、『ウーマン・トーキング 私たちの選択』などの女優ジェシー・バックリー。

あるパブとの別れ
Brendan Gleeson's Farewell to Hughes's
監督:キアラン・オメイニー 出演:ブレンダン・グリーソン
2024年 / 60分 / カラー
©︎ The Irish Traditional Music Archive and Keynote Productions

画像4: アイルランドの歴史や美しい大自然、さまざまな文化に触れることのできる昨今の作品から、クラシックの名作まで多様な魅力にあふれた七作品を上映

ダブリン市中心部に位置し、35年以上にわたり伝統音楽のメッカとして多くのミュージシャンやダンサーに愛されたパブ〈ヒューズ〉。『28日後...』、「ハリー・ポッター」シリーズ、『イニシェリン島の精霊』などで知られる名優であり、自身もここで演奏していたブレンダン・グリーソンがプレゼンターとなり、2021年に惜しまれつつも閉店したこの店が、いかに音楽コミュニティや街全体に影響を与えたかを解き明かす珠玉のドキュメンタリー。
※『メモリーズ・オブ・アザーズ』と併映

メモリーズ・オブ・アザーズ (短編)
The Memories of Others
監督:マーク・レッサー、ポーリン・ヴェルメール 出演:トム・バーク、アンソニー・ホーヒー、木村利人
2024年 / 20分 /カラー(一部モノクロ)
© 2025 Lucky Tiger Productions, LLC

画像5: アイルランドの歴史や美しい大自然、さまざまな文化に触れることのできる昨今の作品から、クラシックの名作まで多様な魅力にあふれた七作品を上映

ベトナム戦争を撮影した報道写真で知られる日本の写真家・ジャーナリストの岡村昭彦が、北アイルランド紛争の渦中に撮影した、これまでほとんど知られていなかった作品の数々を明らかにする短編ドキュメンタリー。約15年間にわたって撮影し続けた岡村の写真やアーカイブ映像を通し、平和とは何か問いかける。
※『あるパブとの別れ』と併映。

湖畔 
That They May Face the Rising Sun
監督:パット・コリンズ 出演:バリー・ウォード、アンナ・ベデルケ、ルース・マッケイブ
2023年 / 111分 /カラー
© SOUTH WIND BLOWS, CYPRUS AVENUE FILMS LTD, HARVEST FILMS. All Rights Reserved. THAT THEY MAY FACE THE RISING SUN

画像6: アイルランドの歴史や美しい大自然、さまざまな文化に触れることのできる昨今の作品から、クラシックの名作まで多様な魅力にあふれた七作品を上映

ジョン・マクガハンの名著「湖畔」を、多くのドキュメンタリー作品でも知られるパット・コリンズ監督が映画化。妻のケイトとともに、生まれ故郷のアイルランドの田舎町に移住してきた作家ジョー。地元の住民たちと触れ合いながら生活する若い夫婦の日常を、季節の移ろいとともに鮮やかに描いていく。「アイルランドのオスカー」と呼ばれるIFTAフィルム&ドラマ・アワードで11部門ノミネート、見事、最優秀作品賞を射止めた。

月の出の脱走 
The Rising of the Moon (特別上映)
監督:ジョン・フォード 出演:ノエル・パーセル、シリル・キューザック、モーリーン・コネル
1957年 / 81分 /モノクロ
Images Courtesy of Warner Bros Pictures

画像7: アイルランドの歴史や美しい大自然、さまざまな文化に触れることのできる昨今の作品から、クラシックの名作まで多様な魅力にあふれた七作品を上映

アイルランド移民の子であるジョン・フォード監督が、アイルランド人俳優を起用して全編アイルランドで撮影した3本の短編からなるオムニバス映画。1920年代、英国からの独立を目指していたアイルランドに生きる人々の誇りや信念を、時に力強く、時にユーモラスに活写する。ナレーションを務めるのはタイロン・パワー。1958年の日本公開時は2つのエピソードのみでの公開だったが、今回は完全版として上映される。

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