シネマート新宿にて7/18(金)〜9/4(木)限定開催
あの頃、映画はギラギラした欲望や目をそむけたくなるような暴力、悪徳、暗闇に満ち溢れていた。その中でも特に異彩を放つ傑作が真夏の新宿に結集。題して<新宿ハードコア傑作選>が7月18日(金)より開催される。

© 1971 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
上映作品は6つ。『海底二万哩』(54)、『絞殺魔』(68)、『ソイレント・グリーン』(73)など多様なジャンルの映画をつくり続けた天才監督、リチャード・フライシャーの『10番街の殺人』(71)。イギリス最大の冤罪事件がモチーフで、若き日のジョン・ハートが出演しているほか、衝撃的なインパクトをはなつ殺人鬼役を体当たりで演じるのはなんと『ガンジー』(82)の巨匠、リチャード・アッテンボロー。

© 1979 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
『ハードコアの夜』(79)は21世紀になっても精力的に活動を続けるポール・シュレイダーの初期の監督作品で、ポルノ映画に出演しているという行方不明の娘を単身探す父の奮闘を描く。『博士の異常な愛情』(64)、『パットン大戦車軍団』(70)などの20世紀アメリカ映画のもっとも偉大な俳優のひとり、ジョージ・C・スコットが父親役を熱演。

Images Courtesy of Park Circus/ITV Studios
同じくポール・シュレイダーの『テロリズムの夜 パティ・ハースト誘拐事件』は今回が日本初公開。『市民ケーン』(41)のモデルとして知られるウィリアム・ランドルフ・ハーストの孫娘、パトリシア・ハーストが誘拐されたのち、犯人グループとともに強盗をおこなった衝撃の実話に基づく。

© 1958 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.
続く衝撃の「実録犯罪映画」は、『ウエスト・サイド物語』(61)、『サウンド・オブ・ミュージック』(65)で二度もアカデミー賞作品賞、監督賞を獲得したロバート・ワイズ監督による『私は死にたくない』(58)。最後まで無実を訴えつづけた女性死刑囚がモデルで、主演のスーザン・ヘイワードにアカデミー賞主演女優賞をもたらした「死刑映画」の最高傑作。

© 1977 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.
戦争によって感情を奪われてしまった男の壮絶な「作戦」を描く『ローリング・サンダー』(77)は、『ディア・ハンター』(78)や『ランボー』(82)など数ある「ベトナム帰還兵映画」の中でもカルト的な作品で、タランティーノのフェイバリットとしても知られている。監督は『組織』(73)、『ロックアップ』(89)のジョン・フリン。

©1990 RTI.
そして最後は、鬼才アベル・フェラーラ、クリストファー・ウォーケン主演のNYギャングスタ映画『キング・オブ・ニューヨーク』(90)。フェラーラ監督らしい独特な酩酊感ある映像のなか、ウォーケン演じるマフィアのボスと片腕たちが対抗組織を血祭りにあげていくさまをバイオレンス満載で描く。ローレンス・フィッシュバーンやウェズリー・スナイプスなど当時若手の黒人俳優たちの魅力が光る作品で、『スカーフェイス』(83)とならび、ヒップホップカルチャーにも多大な影響を与えた。
『キング・オブ・ニューヨーク』のみ全国順次公開、他の作品は全て一週間限定、シネマート新宿のみの上映となる。この度、スチールと文字情報のみが淡々と写し出される本予告と、各作品の単体ビジュアルが完成した。
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youtu.be提供:マーメイドフィルム 配給:コピアポア・フィルム