ヴィターリー・カネフスキー監督による伝説の三部作『動くな、死ね、甦れ!』『ひとりで生きる』『ぼくら、20世紀の子供たち』―“戦後”と“国家解体”という2つの混沌の時代を生き抜いてきた“悪童“が起こした奇跡が、15年ぶりに一挙スクリーンに甦る!
人生を揺るがす映画がある—
1990年、映画の表舞台に彗星の如く現れた54才の新人監督、ヴィターリー・カネフスキー。第二次大戦後、収容所と化した炭鉱町で生きる少年を描き、カンヌ国際映画祭カメラドール(新人賞)に輝いた『動くな、死ね、甦れ!』は、かつて、映画評論家の蓮實重彦氏に「かけねなしの傑作」「これを見逃すことは. 生涯の損失につながるだろう」とまで言わしめた。その続編『ひとりで生きる』もカンヌ国際映画祭で審査員賞受賞。そして3作目となる初のドキュメンタリー『ぼくら、20世紀の子供たち』では、ソ連解体後の混沌としたロシアの街に巣くうストリート・チルドレンたちと、前2作の主演を務めた2人のその後もカメラに収め、世界を驚嘆させた。この3部作は、自身もストリート・チルドレンで不良少年だった監督の経験をもとに撮られたものであり、フランソワ・トリュフォー作品におけるアントワーヌ・ドワネルのように、主人公ワレルカを演じるパーヴェル・ナザーロフと彼の守護天使ガリーヤ/ワーリャを演じるディナーラ・ドルカーロワを追った3部作でもある。映画と出会った悪童が起こした奇跡は、人生を揺るがす作品として人々の中で生き続けるー。
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youtu.beこの度解禁した作品別ビジュアルは、『動くな、死ね、甦れ!』。主演パーヴェル・ナザーロフの表情は、一度見たら忘れられない強烈な個性を放っている。何千人もの少年の中からカネフスキー監督に見出された彼は、この時まだ演技経験がないただの不良少年だった。予告編では、3部作を通して、彼とディナーラ・ドルカーロワの二人が成長する姿を見てとることができる。