ジェンダーや身体表現を根底から揺さぶり続ける、フランスの異端映画監督ベルトラン・マンディコの唯一無二の映像世界を体感できる特集上映がついに日本上陸! 世界各地の映画祭で熱烈に支持されている作品群を集めた特集上映「ベルトラン・マンディコ特集 ピンク・ネオン・アポカリプス」が2025年10月4日(土)からシアター・イメージフォーラムにて開催される。

ゆがんだビジョンの虜になって──異端の才能ベルトラン・マンディコの異形世界

第74回ヴェネツィア国際映画祭で高い評価を受け、「カイエ・デュ・シネマ」誌でベストワンに選出された、ベルトラン・マンディコ監督の長編デビュー作『ワイルド・ボーイズ』、SFエロス、モンスター、ホラーといった諸ジャンルが混然一体となった異世界が展開される寓話的傑作『アポカリプス・アフター』、『憂鬱な警官』、『ホルモンの聖母様』などマンディコ監督の短編を6本集めて構成した『ホルモンズ』、さらには、マンディコ監督がクリーチャーデザインとしてクレジットされている、2017年カンヌ映画祭クィア パルム 短編映画賞を受賞した現代フランス幻想映画の旗手ヤン・ゴンザレス監督の『アイランズ』という枠を超えたエロスと暴力に彩られた怪奇幻想の世界が堪能できる珠玉の作品が集結した。

物語構造を逸脱し、視覚・音響・身体表現を用いてまるで夢の中を漂うような感覚をもたらす現代映画において極めて特異かつ鮮烈な存在であるベルトラン・マンディコ。ストーリーテリングよりもビジュアルや身体、声、音といった「知覚」を重視し、映画を“夢”や“幻覚”として提示するそのスタイルは、デヴィッド・リンチやケネス・アンガーとも比較されるが、誰にも似ていない独自の領域に到達している。マンディコが扱う主題は、身体と性の流動性、記憶と変容、欲望と死といった境界線の曖昧な領域だ。今回開催が決定した「ベルトラン・マンディコ特集 ピンク・ネオン・アポカリプス」では、そんなマンディコの異形の世界を享受できる作品が揃った。

怪奇と幻想の世界を創り続けるフランスの鬼才ベルトラン・マンディコのエロスと暴力とアートに満ちた長編初監督作『ワイルド・ボーイズ』。性と死、生と変容が濃密に交錯する“終末的エロス”とも言える『アポカリプス・アフター』と、ヤン・ゴンザレス監督が愛と欲望を幻想的に描いた『アイランズ』。そして、マンディコ監督と俳優エリナ・レーヴェンソンが共に制作した、『憂鬱な警官』、『先史時代のキャバレー』、『乳の露出狂の思い出』、『処女はまだ生きているのか?』、『フェミニズム 突風 そして政治』、『ホルモンの聖母様』という6本の短編集めた『ホルモンズ』。特に『憂鬱な警官』『乳の露出狂の思い出』『フェミニズム 突風 そして政治』は日本未公開の貴重な上映となる。

【上映作品】

『ワイルド・ボーイズ』
ベルトラン・マンディコ監督/2017年/110分
『カイエ・デュ・シネマ』誌でベストワン。怪奇と幻想の世界を創り続けるフランスの鬼才ベルトラン・マンディコのエロスと暴力とアートに満ちた長編初監督作。

画像: 『ワイルド・ボーイズ』

『ワイルド・ボーイズ』

『アポカリプス・アフター』
ベルトラン・マンディコ監督/2017年/37分※『アイランズ』と併映
『ワイルド・ボーイズ』のベルトラン・マンディコ監督。時代の終焉を描いたファンタジー映画の撮影が終了したセットを舞台に、SF、エロス、モンスター、ホラーといった諸ジャンルが混然一体となった異世界が展開される寓話的傑作。

画像: 『アポカリプス・アフター』

『アポカリプス・アフター』

『アイランズ』
ヤン・ゴンザレス監督/2017年/24分※『アポカリプス・アフター』と併映
2017年カンヌ映画祭クィア パルム 短編映画賞受賞。『ワイルド・ボーイズ』のベルトラン・マンディコが「モンスターデザイン」としてクレジット。現代フランス幻想映画の旗手の1人、ヤン・ゴンザレス監督が愛と欲望を幻想的に描く。

画像: 『アイランズ』

『アイランズ』

『ホルモンズ』
ベルトラン・マンディコ監督/2013-2020年/82分※6本の短編から構成
エロスとタナトスがないまぜの倒錯的なダイナミズムが漲る短編集。エリナ・レーヴェンソン主演。
『憂鬱な警官』2016年/12分
『先史時代のキャバレー』2014年/10分
『乳の露出狂の思い出』2014年/9分
『処女はまだ生きているのか?』2015年/9分)
『フェミニズム 突風 そして政治』2020年/10分
『ホルモンの聖母様』2015年/32分
※収録順

画像: 『憂鬱な警官』

『憂鬱な警官』

提供:JAIHO 配給:グッチーズ・フリースクール

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