イギリスの名匠アンドレア・アーノルド監督『バード ここから⽻ばたく』が9⽉5⽇(⾦)より新宿ピカデリー、Bunkamura ル・シネマ 渋⾕宮下、シネスイッチ銀座ほかにて全国公開する。公開に先駆け、9⽉1 ⽇に新宿ピカデリーにて俳優の池松壮亮をゲストに迎えて、先⾏上映会が開催。

『バード ここから⽻ばたく』は映画の到達点で、完璧な形

昨年のカンヌ国際映画祭での上映時の反響を聞き、本作に興味を持ったという池松。その後にサン・セバスティアン国際映画祭で鑑賞する機会を得たそうで「英語字幕で観たけれど、それにしても素晴らしいと思いました。アンドレア・アーノルド監督を知らなかったのが恥ずかしいくらい、というかなぜ過去作が正式に⽇本公開されていないのか!?と思った。本作を機に過去作全てを拝⾒しましたが、凄い映画ばかりで素晴らしい監督。特に本作は現代ならではの映画の到達点で、完璧な形を⾒せられました」と絶賛した。

画像1: 「フランツ・ロゴフスキは簡単に言えば“推し”」『バード ここから⽻ばたく』先行上映会に池松壮亮が登壇しアンドレア・アーノルド作品の魅力を語る
画像2: 「フランツ・ロゴフスキは簡単に言えば“推し”」『バード ここから⽻ばたく』先行上映会に池松壮亮が登壇しアンドレア・アーノルド作品の魅力を語る

そもそも池松は、出演者の⼀⼈であるフランツ・ロゴフスキに前々から注⽬していたという。「この⼈が出ている映画は絶対に観るという⼈。簡単に⾔えば“推し”です。観るたびに驚くほど良くて、数年前から要注⽬⼈物です」と愛を込めて話した。

画像3: 「フランツ・ロゴフスキは簡単に言えば“推し”」『バード ここから⽻ばたく』先行上映会に池松壮亮が登壇しアンドレア・アーノルド作品の魅力を語る

フランツ・ロゴフスキが出ている映画は絶対に観る!

本作のアーノルド監督の演出術について池松は「⼦供時代の無垢な瞬間を切り取るのが素晴らしい。カメラの前での無防備な姿を⾒ると、脚本上のものを強制的にやらせるという事を極⼒排除しているのではないか。⽇本では演じる=アクションとして捉われがちだけれど、芝居の基本はリアクション。この映画は⼦供たちのリアクションで物語を⽴ち上げる⽅法でやっていると思う」と分析した。

アーノルド監督は本作の撮影時「カット」とは⾔わず「ありがとう」と⾔ってシーンの撮影を終わらせていたという。これを知った池松は「それいいですね。明⽇から⾃分もやろうかな」と回答。驚いたMCから監督する予定があるのか聞かれると「ないです、冗談です」と笑いつつ、「⽇本とは違って海外ではスタートの前後を地続きにすることで、芝居のスイッチを⼊れないということが⼀般的になりつつあるそうです」と解説した。

画像4: 「フランツ・ロゴフスキは簡単に言えば“推し”」『バード ここから⽻ばたく』先行上映会に池松壮亮が登壇しアンドレア・アーノルド作品の魅力を語る
画像5: 「フランツ・ロゴフスキは簡単に言えば“推し”」『バード ここから⽻ばたく』先行上映会に池松壮亮が登壇しアンドレア・アーノルド作品の魅力を語る

さらに池松は独特なエンドクレジットに触れて「エンドロールに役名や職種が明記されていないスタッフロールを初めて⾒た。そこに⾃分の映画に対するアーノルド監督の特別な眼差しが⾒える。これは我々の物語であるという事がバシッと伝わってくる」と細部に渡るこだわりに唸っていた。

また池松は劇中のカエルが出て来る場⾯に触れて「僕はカエルが苦⼿で、カエルが出て来る場⾯は⽬を瞑りました。ちなみに監督は違いますが『マグノリア』のラストシーンにもカエルが⼤量に出て来て、僕としては好きな映画なのに同時にトラウマ映画にもなりました」と意外な弱点を告⽩していた。

アーノルド監督の代表作である『アメリカン・ハニー』の緊急上映も決定。⽇本での再評価の兆しに池松は「アーノルド監督としては珍しく『アメリカン・ハニー』はアメリカを舞台にした⾒事な構成の映画です。全作品に愛情と痛みが共通していて、過去作全部観た後に『バード ここから⽻ばたく』を再⾒すると、完璧な形でキャリアの到達点にあると思わされる。アーノルド監督の作品は全部繋がっているし、1作1作向き合っているテーマも違う。監督作の数も多くはないので観やすいはずです」とおススメしていた。

イギリスの名匠アンドレア・アーノルドの最高傑作にして新境地!

郊外の下町に暮らす12 歳の少女が“バード”と名乗る摩訶不思議な男と出会い、ささやかに、しかし確実に世界がひらかれていく姿を描いた珠玉のヒューマンドラマ『バード ここから羽ばたく』。監督と脚本は、社会の片隅に生きる人びとの姿を映し続け、熱い称賛を集めてきた『フィッシュ・タンク』や『アメリカン・ハニー』の名匠アンドレア・アーノルド。国際的な評価や輝かしい受賞歴とは裏腹に、日本では映画祭や限定公開などでしか上映の機会がなかったが、リアリズムと神話的 ファンタジーの融合という新境地を拓いた本作で待望の全国公開が実現する。

厄介者だが家族への愛情は深い若き父親に扮したのは、クリストファー・ノーランやヨルゴス・ランティモスら錚々たる大物監督に愛される個性派の筆頭バリー・コーガン。本作にはリドリー・スコットの『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』を蹴って参加し、未熟でありながらもカリスマ性を放つ複雑なキャラクターを妙演している。タイトルロールである正体不明の男“バード”を演じたのは、ドイツの名優フランツ・ロゴフスキ。ミヒャエル・ハネケやテレンス・マリックら巨匠監督にも起用される国際派が、現実から遊離した、不穏な空気と安心感を同時に与える難役に説得力をもたらしてみせた。撮影監督はケン・ローチ作品や『哀れなる者たち』などで知られ、アーノルド監督とは短編時代からタッグを組んでいる名手ロビー・ライアン。本作では16mm フィルムのざらついた画質とスマホのデジタル映像を組み合わせ、リアルでありながら夢の中にいるようなカラフルで詩的な映像美を作り出した。

画像6: 「フランツ・ロゴフスキは簡単に言えば“推し”」『バード ここから⽻ばたく』先行上映会に池松壮亮が登壇しアンドレア・アーノルド作品の魅力を語る

『バード ここから羽ばたく』
9月5日(金) 新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座ほか全国公開!

<ストーリー>
シングルファーザーの父バグ(バリー・コーガン)と暮らし、やり場のない孤独をつのらせていた少女ベイリー(ニキヤ・アダムズ)は、ある日、草原で服装も振る舞いも奇妙な謎の男“バード”(フランツ・ロゴフスキ)と知り合う。彼のぎこちない振る舞いの中にピュアななにかを感じたベイリーは、「両親を探している」というバードの手伝いをはじめるが……。

監督・脚本:アンドレア・アーノルド
出演:ニキヤ・アダムズ、バリー・コーガン、フランツ・ロゴフスキ
配給:アルバトロス・フィルム

© 2024 House Bird Limited, Ad Vitam Production, Arte France Cinema, British Broadcasting Corporation, The British Film Institute, Pinky Promise Film Fund II Holdings LLC, FirstGen Content LLC and Bird Film LLC. All rights reserved.

アンドレア・アーノルド監督作『アメリカン・ハニー』(16)公開が緊急決定!

“ここではないどこか”を求めて、刹那な旅を続けるキャラバンに飛び込んだ少女の姿を追いかけた珠玉のロードムービー。北米配給は今もっとも勢いのある映画スタジオA24。雑誌販売をしながら旅する若者たちの記事に着想を得た英国人のアーノルドは、実際にアメリカにおもむき、現地で出会った若者たちをスカウトしてまわった。主演にはフロリダのビーチで見出された演技未経験のサッシャ・レインを大抜擢。野生動物を思わせる彼女の佇まいと詩情に満ちたドキュメンタリータッチの映像美が、目が離せない不安定さと、かけがえのない純粋さを立ち上らせる。第69回カンヌ国際映画祭に出品され、長編4作目にしてアーノルドに3度目の審査員賞をもたらした。
山中瑶子監督は「実際にアメリカ各地を旅するかのように撮影し作り上げた”奇跡"のような映画。」とコメントを寄せ、劇場で販売中の「アンドレア・アーノルド監督セレクション」のパンフレットに「スターはいい子」と題するコラムを寄稿している。

『アメリカン・ハニー』
9月6日(土)より、シアター・イメージフォーラム他にて全国順次公開

<STORY>
貧しい地元でゴミを漁っていた18 歳のスターは、スーパーマーケットで出会った男ジェイクに誘われ、バンに乗って旅する若者たちのキャラバンに参加する。彼らは雑誌の定期購読のセールスを生業にし、アメリカ中を周りながら毎夜パーティーのノリで浮かれ騒ぐ日々を過ごしていた。ジェイクに惹かれるスターだったが、次第に苦い現実が見えてくる。

出演:サッシャ・レイン、ライリー・キーオ、シャイア・ラブーフ
監督:アンドレア・アーノルド
配給:アルバトロス・フィルム

© 2016 Parts & Labor, British Film Institute, Film4 and Hold Your Horses. All Rights Reserved.

画像7: 「フランツ・ロゴフスキは簡単に言えば“推し”」『バード ここから⽻ばたく』先行上映会に池松壮亮が登壇しアンドレア・アーノルド作品の魅力を語る

This article is a sponsored article by
''.