3年連続で連日満員御礼の大盛況となった「香港映画祭 Making Waves – Navigators of Hong Kong Cinema 香港映画の新しい力」。2025年は第1回から続いていた渋谷区内での開催から、港区六本木へと移り、 25年11月28日(金)~12月1日(月)TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて開催となる。

今年も、香港映画の新作に出会う秋がやってくる

本映画祭は、才能豊かな新人監督作品や、今なお輝きを放ち続けるクラシックの名作など、選りすぐりの香港映画を上映する企画で、昨年2024年は中国・北京、イタリア・ウディーネ、ドイツ・ベルリン、ポルトガル・リスボン、アメリカ・ハワイ ホノルル、カナダ・モントリオール、オーストラリア・シドニー、メルボルンなど7カ国8都市を巡回し、日本では東京・大阪・福岡と三都市で開催した。今年2025年、日本での開催は4回めを迎える。

このたび、上映作品全6本のラインナップおよびスケジュールが決定した。また映画祭予告編も完成。オープニングを飾るのは、『風雲 ストーム・ライダーズ』『欲望の街 古惑仔』シリーズで知られる人気俳優イーキン・チェン(鄭伊健)主演のノスタルジックなファンタジー『ラスト・ソング・フォー・ユー』(2024)。映画『スタントマン 武替道』のセシリア・チョイ(蔡思韵)やナタリー・スー(許恩怡)、人気アイドルグループ「MIRROR」のイアン・チャン(陳卓賢)らが共演し、高知ロケによる美しい風景も見どころ。大ヒットを記録した『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』で九龍城砦のボス、龍兄貴こと龍捲風(ロンギュンフォン)を演じ、日本でも熱狂的な人気を博しているルイス・クー(古天樂)主演最新作で、『トワイライト・ウォリアーズ』のソイ・チェン(鄭保瑞)監督がプロデュースしたことも話題となっているクライム・サスペンス『私立探偵』(2025)とともに、今年の大阪アジアン映画祭で日本初上映されたこれら2作品は、今回が東京プレミアとなる。

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本映画祭が日本初上映となるのは、『グッド・ゲーム』(2025)と『フォー・トレイルズ 72時間の挑戦』(2025)。利己的なプレイが仇となって試合に負け、仲間を失ってしまったeスポーツ選手が、新たに出会った仲間たちとチームを作りトーナメント優勝を目指す『グッド・ゲーム』は、ルイス・クー率いる映画会社「天下一電影」製作によるもの。寄せ集めのチームが助け合い、絆を育むという“スポ根もの”の王道ストーリーと、ゲーム中のキャラクターを演じる俳優たちが繰り広げる生身のアクションに胸躍る人間ドラマ。
『フォー・トレイルズ 72時間の挑戦』は、今年1月に香港で公開されるや異例のヒットを記録したドキュメンタリー。香港四大トレイルを72時間以内に完走するという超過酷なイベント、「香港フォー・トレイルズ・ウルトラ・チャレンジ(HK4TUC)」の模様を収め、2025年香港電影金像奨新人監督賞を受賞した。
そのほか、今年の東京国際映画祭「ウィメンズ・エンパワーメント」部門でのジャパン・プレミアが決定した『私の愛のかたち』(2025)は、新進女性監督タム・ワイチン(譚惠貞)の監督2作目。脳性まひの女性を演じるフィッシュ・リウ(廖子妤/『アニタ』『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』など)の熱演に注目。そして毎回、過去の名作のリマスター版を上映している本映画祭、今年は香港電影金像奨協会が選ぶ「中国語映画ベスト100」の1本にも選ばれた傑作ロマンティック・コメディ『上海ブルース』(1984)の上映が決定した。

■上映作品

①ラスト・ソング・フォー・ユー ※オープニング作品
久別重逢/LAST SONG FOR YOU/2024年/広東語/104分
協力:大阪アジアン映画祭
監督:ジル・レオン(梁禮彥)
出演:イーキン・チェン(鄭伊健)、ナタリー・スー(許恩怡)、イアン・チャン(陳卓賢)、セシリア・チョイ(蔡思韵)

画像: 『ラスト・ソング・フォー・ユー』

『ラスト・ソング・フォー・ユー』 

ミュージシャンのセンワーは、体調を崩し運び込まれた病院で、かつて自作の曲を聴かせたり、夜通し長電話をしたり共に青春を過ごした女友達と再会。だが、再会からほどなくして彼女の訃報が届く。葬儀の後、センワーのもとに彼女の娘と名乗る少女が現れる――。『ドラゴン✕マッハ!』(2015)や『SPL 狼たちの処刑台』(2017)の脚本で知られるジル・レオンの初監督作となるノスタルジックなファンタジー。主人公たちの高校時代をナタリー・スーとMIRRORのイアン・チャンが好演するほか、高知ロケによる美しい風景も見どころ。

②私立探偵
私家偵探/BEHIND THE SHADOWS/2025年/広東語、北京語/103分
協力:大阪アジアン映画祭
監督:ジョナサン・リー(李子俊)、チョウ・マンユー(周汶儒)
出演:ルイス・クー(古天樂)、クリッシー・チャウ(周秀娜)、リウ・グァンティン(劉冠廷)、レイモンド・ウォン(黃浩然)、レンシ・ヨン(楊偲泳)

画像: 『私立探偵』

『私立探偵』 

結婚を機に香港を離れ、移民したマレーシアで探偵事務所を営むアウヨン。迷い犬の捜索など便利屋まがいの依頼ごとばかりで、家では妻とのコミュニケーションもままならず、冴えない毎日をおくっている。同時期に依頼された3件の浮気調査を進めるなかで連続殺人事件に巻き込まれたアウヨンは、探偵のプロとしての意地をかけて犯人を追う。『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』のソイ・チェン(鄭保瑞)監督がプロデュース、同作で人気をさらに拡大させたルイス・クーが主演を務めるクライム・サスペンス。

③グッド・ゲーム ※日本初上映
觸電/GOOD GAME/2025年/広東語/95分
監督:ディクソン・レオン(梁國輝)
出演:アンドリュー・ラム(林敏驄)、ウィル・オー(柯煒林)、クリスティーン・ン(伍詠薇)、ヤニー・チャン(陳穎欣)、ロー・マン(羅莽)

画像: 『グッド・ゲーム』

『グッド・ゲーム』 

利己的なプレイが仇となり試合に負けて仲間を失ったeスポーツ選手が、ネットカフェの店主とその娘、ゲーム好きの高齢夫婦と出会い、平均年齢20歳のチャンピオンに挑むべくトーナメントに出場し優勝を目指す。寄せ集めのチームが助け合い、絆を育むスポ根ものの王道ストーリーと、ゲーム中のキャラクターの生身のアクションに胸躍る人間ドラマ。主人公を演じるウィル・オーと、彼の“分身”役のANSONBEAN(陳毅燊)が好演、70年代から数多くのカンフー映画で活躍してきたロー・マンが妻想いの優しい夫を演じているのも見逃せない。

④フォー・トレイルズ 72時間の挑戦 ※日本初上映
香港四徑大步走/FOUR TRAILS/2023年/英語、広東語/101分
監督:ロビン・リー(ROBIN LEE)

画像: 『フォー・トレイルズ 72時間の挑戦』 © Lost Atlas, 2023. Copyright. All rights reserved.

『フォー・トレイルズ 72時間の挑戦』 © Lost Atlas, 2023. Copyright. All rights reserved.

マクレホース(麥理浩)、ウィルソン(衛奕信)、香港(港島)、ランタオ(鳳凰)の香港四大トレイル(総距離298km、標高差14500m)を、72時間以内に完走するという超過酷なイベント、「香港フォー・トレイルズ・ウルトラ・チャレンジ(HK4TUC)」。コロナ禍の2021年に開催された同イベントに参加したランナーたちの、限界に挑む勇気と不屈の精神、香港の美しい大自然と絶景を余すところなく収めた本作は、今年1月に香港で公開されるやドキュメンタリーとして異例のヒットを記録した。2025年香港電影金像奨新人監督賞受賞作。

⑤私の愛のかたち
像我這樣的愛情/SOMEONE LIKE ME/2025年/広東語/105分
協力:東京国際映画祭
監督:タム・ワイチン(譚惠貞)
出演:フィッシュ・リウ(廖子妤)、カルロス・チャン(陳家樂)、アリス・ラウ(劉雅麗)

画像: 『私の愛のかたち』 © Emperor Film Production Company Limited/ Full Keen Limited/The Government of the Hong Kong Special Administrative Region 2025 ALL RIGHTS RESERVED.

『私の愛のかたち』 © Emperor Film Production Company Limited/ Full Keen Limited/The Government of the Hong Kong Special Administrative Region 2025 ALL RIGHTS RESERVED.

生まれつき脳性まひがあるメイは、絵を描くことが好きで明るく前向きな女性。娘を心配するあまり、母親はメイの意思を無視して不妊手術を検討している。ある日、障がい者のための性的サービスを提供するボランティア団体を訪ねたメイは、ボランティアのケンと出会い、精神的・肉体的解放を体験する。『アニタ』(2021)で香港電影金像奨助演女優賞に輝くなど、作品ごとにがらりと印象を変える演技派のフィッシュ・リウがメイを熱演。2018年大阪アジアン映画祭で上映された『青春の名のもとに』(2017)に続くタム・ワイチン監督2作目。

⑥上海ブルース (4Kレストア版)
上海之夜/SHANGHAI BLUES/2024年(1984年)/広東語、北京語、上海語/103分
協力:大阪アジアン映画祭
監督:ツイ・ハーク(徐克)
出演:ケニー・ビー(鍾鎮濤)、シルヴィア・チャン(張艾嘉)、サリー・イップ(葉蒨文)、ロレッタ・リー(李麗珍)

画像: 『上海ブルース』

『上海ブルース』

日中戦争時の上海。道化師のドレミは空襲から逃れるさなか、橋のたもとでシュウと出会う。二人は終戦後の再会を誓うが、10年後、その約束ははたされなかった。やがてナイトクラブの歌手になったシュウが住むアパートの上階にドレミが引っ越してくるが、二人は互いに気づかぬまま――。のちに『男たちの挽歌』など数多くのヒット作を生んだ製作会社「電影工作室」の第1回作品として、設立者であるツイ・ハークが製作・監督を務めた。香港電影金像奨協会が選ぶ「中国語映画ベスト100」の1本にも選ばれた傑作ロマンティック・コメディ。

【上映スケジュール】
■11月28日(金)
19:00〜 ラスト・ソング・フォー・ユー
■11月29日(土)
13:00〜 グッド・ゲーム
16:00〜 私立探偵
■11月30日(日)
13:00〜 フォー・トレイルズ 72時間の挑戦
16:00〜 私の愛のかたち
■12月1日(月)
10:30〜 上海ブルース

【本映画祭について】
香港映画祭 Making Waves - Navigators of Hong Kong Cinema はCCIDAHK(文創産業發展處)の財政支援を受け、香港国際映画祭協会が主催する巡回プログラム。2022年に始まり、これまで世界20都市以上で開催されてきた本プログラムは、映画の美意識を変え、多元的な社会意識をかつてないレベルで映し出した香港映画を上映してきた。

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