2001年に始まり、毎年春の恒例イベントとして映画ファンに親しまれ、今年で26回目を迎える「イタリア映画祭2026」が、東京では2026年5月1日(金)より開幕。初日を迎えた東京会場では総勢7名の来日ゲストが登壇する開会式が行われ、会場を盛り上げた。
大きなスクリーンでイタリア映画を!
今年の来日ゲストには、ヴェネチア国際映画祭とベルリン国際映画祭の最高賞を獲得したドキュメンタリー映画の巨匠ジャンフランコ・ロージ監督、伊映画界のヒットメーカーフェルザン・オズペテク監督、『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』で日本の映画ファンにも愛されたガブリエーレ・マイネッティ監督、昨年長編デビューを果たした新星のマルゲリータ・スピンピナート監督、コメディーのヒット作を連発し続けるリッカルド・ミラーニ監督、脚本家としても活躍するルドヴィカ・ランポルディ監督とプロデューサーのニコラ・ジュリアーノ氏ら、現在のイタリア映画界を支える映画人たちが勢ぞろいした。
はじめに、イタリア文化会館館長シルヴァーナ・デマイオは「今年は日伊外交関係樹立160周年という記念すべき年ですが、そのような年に無事に26回目の開催を迎えることができ嬉しく思っています。26回と回を重ねてきたことは、イタリア映画が日本の観客の皆様の興味を引き続けてきたことの証であると思っています。皆様にはクラシック作品だけでなく、新作にも関心を寄せていただいており、それはイタリアの現代文化を教授してくださっていること意味しています」と長く続く映画祭の意義深さを語った。
その後温かな拍手に迎えられ登壇したゲストたちは、それぞれ感謝の気持ちと自身の作品の見どころを紹介した。
ガブリエーレ・マイネッティ監督は「(日本語で)こんばんは!10年前に参加して以来2度目になります。私の新作『シャオ・メイ ローマ大決戦』も嬉しいことに日本での配給が決まっています。みなさん映画を楽しみにしていたください」とにっこり。

(左から)フェルザン・オズペテク、リッカルド・ミラーニ、ガブリエーレ・マイネッティ
開会式後に監督作『人生はそういうもの』の上映を控えたリッカルド・ミラーニ監督は「お招きいただきとても嬉しいです。今回の作品は私にとってとても大事な一作となっているので、楽しみにしていてください」と明るくアピール。
『ダイヤモンド 私たちの衣装工房』のフェルザン・オズペテク監督は「私も前回この映画祭に参加したのは2015年でしたので、10年近く前のことになります。今回の新作も嬉しいことに日本の配給が決まっており、劇場で観ることができますので期待してください」と宣伝した。

(左から)ジャンフランコ・ロージ、フェルザン・オズペテク
『ポンペイ、雲の下に生きる』のジャンフランコ・ロージ監督は「私が最後に来たのは3年前でした。その時も今日のようにこのホールが満席で嬉しかったのを覚えています。やはり大きなスクリーンで映画を観ることはとても大事です。日本に来るときの飛行機の中で、ずっとスマートフォンで時計を見ている方がいて、なにしているんだろうと思ったらなんと映画を見ていたんです。あんなに小さいのに!それでも楽しんでいたようでしたが、やはりスクリーンで見るのが一番なので、皆さんこの機会に存分に楽しんでいってください」とジョークを交えながら劇場で見る映画の感動を伝えた。

(左から)ニコラ・ジュリアーノ、マルゲリータ・スピンピナート、ルドヴィカ・ランポルディ
脚本家として活躍しながら今回初めて監督として『ショート・ラブストーリー』のメガホンをとったルドヴィカ・ランポルディは、「私は脚本家として映画作品とテレビシリーズに参加してきましたが、初めて監督を務めた本作は特別な作品で、しかも東京で上映されることをとても嬉しく思っています。映画はあるカップルの物語で、裏切りや秘密などが描かれます。もしカップルで鑑賞してくださる方がいれば、この映画を観ながら、喧嘩をしたり、話し合ったり、特別な時間を共有するきっかけになったらと思っています」と心を込めて挨拶した。
こちらも長編映画デビューとなった『スイートハート』のマルゲリータ・スパンピナート監督は「今回初めて日本に来ましたが、こんなに大きなホールで私の映画を観ていただけることをとても嬉しく思っています。日本とイタリア、物理的には遠く離れていますが、映画というものを通じて近しい関係性を感じられると思っています。映画万歳!と言いたいですね」と、異なる国と文化でも通じ合えるきっかけを与えてくれる映画の素晴らしさを語った。
『外の世界』、『ショート・ラブストーリー』、『ヴィヴァルディと私』の3作品のプロデューサーを務めたニコラ・ジュリアーノ氏は、「私も日本は初めてです。この素晴らしい国に訪れることができ、関わった3本もの作品を皆様にご覧いただけることを嬉しく思っています。ぜひご覧ください」と期待を込めた。

お茶目なゲストたち
最後に設けられたフォトセッションの時間では、ジャンフランコ・ロージ監督が指揮を執り、みんなでおちゃめなポーズを披露する場面も。他の映画祭でもなかなか見ることができない、仲の良さを見せつけた。
なお開会式に登壇したゲストたちは、今後各々の作品の上映後に実施されるQ&Aにも登壇する。多種多様な14作品が6日間にわたり上映されるイタリア映画祭、今年も映画や来日ゲストとの交流をとおして、日本とイタリアの関係性を深める貴重な機会となりそうだ。


