さらに、“ホスト沼”から抜け出せない女性、優愛(ゆあ)の怪演でシーズン1放送時には大きな話題を呼んだ、齊藤なぎさ演じるゆあてゃの過去が明らかとなる「特別編」が5月2日、及び、5月9日の二週に渡り放送。どうしてゆあが歌舞伎町に来て、ゆあてゃになったのか──。
特別編でもゆあを大切に演じるという、齊藤なぎさに話を聞いた。
ゆあになっちゃうぐらい感情が高ぶったりもしました
──歌舞伎町に生き、“今”を生きる20歳の女の子、ゆあの前日譚を描く特別編が放送です。お話をいただいた時、率直にどういう感想を持たれましたか?
「第1シーズンの反響がすごく大きくて、自分の中でも人生の起点になった作品だったので、今回のお話をいただいた時はすごく嬉しかったですし、第1シーズンでは描かれなかった「ゆあ」ちゃんが「ゆあてゃ」になるまでという人間味のあるストーリーを演じられるのが、すごく楽しみでした」
──ゆあてゃを演じた反響は相当なものだったのでは?
「“ゆあちゃんっぽかった”って言っていただくことが多くて嬉しかったです。私って、アイドル活動をしていたこともあって、“キラキラしてるイメージがある”って言っていただくことが多いんですね。でも、この作品では“そんなのを一切感じないぐらい、すごく闇のある女の子だった”とか言っていただけて。私、普段は別にキラキラしてる女の子じゃないので、新たな一面を見ていただけたかなって思います」
──結構、挑戦的な役だったじゃないですか。シーズン1の時に役どころを聞いて、“できるかな……”とか正直思ったりしませんでした?
「思いました、自分が暴言を吐いたり、露出も多かったりで、“大丈夫かな……”って。でも、やってみたらすごく楽しかったですし、自分の新しい可能性を見つけられたなって思います」
──今回の特別編では、ゆあてゃの過去が明らかとなりますが、脚本を読んでどういう感想を得ましたか?
「前半はゆあちゃんの家庭だったりが原作に忠実に描かれていて、(脚本を読んで)泣きそうになってしまったんです。でも、その後にオリジナルストーリーで牧くんという新しいキャラクターが出てきて、(東京に出てきたばかりのゆあをスカウトする)その牧くんとのやりとりだったり、駆け引きだったりが、“こんなことがあったらそりゃ、ゆあてゃになるよな……”っていうような内容だったので、すごく面白かったです。演じていても、今回は第1シーズンよりも、よりゆあに入り込めたなって思っていて。“ゆあなら、ここはこういうことするよな”とか、“ゆあならこういう字を書くよな”とか、そういうのがやっているうちにすごくつかめてきて。だからこそすごく楽しかったですし、ゆあになっちゃうぐらい感情が高ぶったりもしました」
──ゆあの気持ちがわかる、と?
「はい。人に期待して依存してしまうところが“同じだな”って。というか、私と仲良い人とか家族からは、“ゆあちゃんはなぎさそのものだよね”って言われるんです。本質的なものがたぶん似てるんですよ。だからこそ、すごく共感しました」
──だからと言って、ゆあ=(イコール)なぎささんってわけではないですよね。
「そうですね。イコールではないです」
自分の殻を破るために何でも挑戦したいなって思います
──撮影に関して、今回、監督からアドバイスとか指導があったりはしました?
「酒井(麻衣)監督とコミュニケーションを取るっていうことが、前回以上に多かったです。“原作ではこうだったんですけど、どう思いますか?”と監督に聞いたり。オリジナルストーリーの部分で、衣裳合わせの時に監督とお話しして、その時に“ゆあがゆあてゃになる瞬間がここだよ”っていうのを教えていただいたり。“ここは顔つきをゆあてゃになったという感じに変えてほしい”って言われたので、そこので目線作りとかをすごく練習していきました」
──撮影中に印象的な出来事はありましたか?
「海に行ったり、花火をしたりしました。私、海を裸足で歩いたり、屋上で花火をしたりというキラキラした経験って、そんなにないんです。第1シーズンは、ずっとホストクラブにいましたし。今回もそういう感じかなって思っていたんですけど、キラキラした楽しい経験をさせていただきました。いい思い出です」
──放送を楽しみにしている方にメッセージを。
「今回、ものすごく素敵な世界観というか、原作そのままの世界観でやらせていただきました。本当に観ていて引き込まれるような映像ばかりだと思いますし、「優愛」がどうして「ゆあてゃ」になったのかっていうのを丁寧に説明してくれる作品だと思うので、ぜひ観ていただけたら嬉しいです」
──7月に出演映画が公開されたりと、今後ますます女優としての活動を目の当たりにすると思うのですが、女優として、こういうことにトライしてみたいなとか、こうなっていきたいなと思っているものがあったら教えていただけますか。
「ゆあちゃんという役もそうですけど、やっぱりいろいろな役に挑戦してみたいなって思いますし、自分の殻を破るために何でも挑戦したいなって思います。“顔がヒロインのライバル役”って言っていただくことが多いんですけど(笑)、もちろん、ヒロインの役やってみたいですし、朝ドラにも出てみたいです」
──でも、ヒロイン役やってもおかしくないですよね。
「本当ですか? そういう清楚な役もやってみたいですし、一風変わったサイコパスっぽい役もやってみたいですし。型にはまらず、いろいろやっていきたいなって思います」
──殻という部分では、「明日カノ」で一度破ってますもんね。
「そうですね。ゆあでかなり破ったと思います」
──改めて、お芝居の魅力を教えてください。
「他の自分になれる、自分じゃない自分になれるところや、新しい世界を見つけることができるところが、すごく素敵だなって思います」
──自分とすごく似ている役が来たらどうなります?
「もちろん、やってみたいです。似ているからこそ、もしかしたらいろいろ悩んじゃうかもしれないけど、そういう役もやってみたいなって思います」
撮影/大西 基 スタイリスト/八木下 綾(J styles) ヘアメイク/夢月(Three PEACE) 衣裳/MILK(問:03-3407-9192)
PROFILE
齊藤なぎさ NAGISA SAITO
2003年7月6日生まれ。神奈川県出身
2017年指原莉乃プロデュースのアイドルグループ「=LOVE」のメンバーとしデビュー。2023年1月に卒業。現在はABEMAオリジナル恋愛リアリティーショー「オオカミちゃんとオオカミくんには騙されない」に出演中で、7月7日には優子役で出演する映画『交換ウソ日記』が公開となるなど、活躍の場を広げている。
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2023年5月15日(月)23:59まで