監督を務めるのは、タイタンでマネージャーを務めるかたわら、2020年に製作した長編作品『実りゆく』が第63回ブルーリボン賞の作品賞にノミネートされた八木順一朗。
主人公を取り巻く個性的な面々の中、本作が映画初出演となる菅井友香が出演する。岐阜県・関市のPRと怪獣映画への愛に溢れた“怪獣エンタテインメント”が誕生しました!
(撮影・取材・文/BIG ONE GIRLS編集部)
――ご当地映画で怪獣映画という変わった企画の作品です。概要を聞いた時の第一印象は?
企画や脚本を読んで驚きました。ご当地映画ですが、見たことのない企画でしたし、脚本もエネルギーに満ちた斬新さを感じて、私も参加させていただければ嬉しいなと思いました。
――市役所の秘書課に勤める吉田役。菅井さんにとって、新しい新境地かなと思いました。どういった役作りをしたのでしょうか?
吉田は市長の秘書ということで、一見、固い人物。市長に従うことが正義だと思って貫いてきたのですが、山田(ぐんぴぃ)の姿を見て、本当の自分や生き方に気づいていくのが印象的でした。序盤と山田に出会ってからとを徐々に変化をつけていきたいなと思って演じました。
――怪獣映画をこれまで観たことはありましたか?
自分の中では『シン・ゴジラ』が怪獣映画のイメージです。緊急事態の時の政府の方の動きが、印象に残っています。震災などいろいろなことがあった時期の日本が描かれていたので、より身近に恐怖を感じました。
――本作のような怪獣映画はいかがでしたか?
監督がすごく怪獣映画がお好きでこだわってらっしゃると伺っていました。本格的な怪獣映画のセットに触れる機会が今回初めてでしたので、身の引き締まる思いでした。ワクワクと感動と色んな思いがありました。今回、怪獣映画のファンの人も驚いてくれるんじゃないのかなと思いました。
――関市の観光PRで作る怪獣映画でしたが、劇中映画を観た感想を教えてください。
本作自体に、関市の魅力が詰まっていました。映画の撮影で、初めて関市に行かせていただいたんですけど、2週間くらい実際に滞在して、関市や地元の方たちに触れて、東京に帰るのが寂しくなるくらい大好きになりました。作品の面白さももちろんですが、地元の方にも出演していただいて、ご当地映画としてもこれ以上になく見応えがあると思います。劇中のPR映画では、吉田は「本当は役者にも憧れがあったのかな?」って思うくらい、はっちゃけた姿を出せたらいいなと挑みました。初めて着るような衣裳でしたが、楽しく演じさせていただき、監督に殻を破っていただいたような感じです。
――撮影以外で思い出深かったことはありますか?
撮休の日に、関市内で食事をしたり、同じ岐阜県にある淡水魚専門の水族館に行くことができました。すごく広くて時間が足りないくらい見ごたえがありました。閉館ギリギリまでいたので、後ろに警備員さんがついて一緒に回りましたが、楽しかったです。
――関市に関して、改めて発見したことは?
実際に撮影で行かせていただいたのですが、鵜飼をしているところを見せてもらったんですけど、すごく美しいんです。撮影の合間に写真も撮らせていただいて楽しかったです。また、お水も食べ物もすべてが美味しかったです。特に和菓子が美味しくて、『若鮎』という夏のお菓子が岐阜では有名なのですが、関市でも絶品の和菓子屋さんに出合えたのが嬉しかったです。
――本作が長編映画デビューですよね?
ドキュメンタリー以外では、映画に初めて出させていただいた作品です。私の劇映画第一歩の作品となるので、思い入れが深い作品になりました。監督さんをはじめ、みなさんともじっくり突き詰めることができたので、今までと違ったやりがいを感じた大切な映画です。初めての体験として十分すぎるほどありがたい環境で、「終わってほしくない」と思っていたくらい楽しい環境でした。初めての劇映画がこの作品で、本当にありがたいと感謝しています。
――主演のぐんぴぃさんの印象を教えてください。
ぐんぴぃさんとは衣裳合わせの時に、お話しすることができました。相方の土岡さん(春とヒコーキ)とご一緒にいらしていて、思ったよりシュッとしてるなと思いました。もうちょっと大きい方をイメージしていたので(笑)。ぐんぴぃさんは、欅坂46をすごく好きでいらっしゃっていたそうで、知っていてくださったことが嬉しかったです。
――芸人としての活動もご覧になっていましたか?
YouTubeで見させていただいていました。たくさん愛されている方なんだなと思いました。実際にお会いして、とても聡明で、現場でも監督と息ぴったりで、作品に向き合う真面目な姿を見ていました。また、すごくよく食べられる姿は素敵だと思いました。みんなでご飯に行った時、残ってしまった食事も食べてくださって、ありがたいし、食べている姿を見て幸せな気持ちになりました!
――監督がタレントのマネージャーでありつつ……という変わった経歴です。監督はどんな方でしたか?
監督は、この作品の主人公・山田と重なる部分が印象的でした。映画を本当に撮りたいという気持ちが溢れてきいきされている姿を見ていました。夢を叶えてらっしゃるアクティブな方です。シーンの説明をしていただく際も寄り添ってくださり、お話もしやすかったです。ぐんぴぃさんとは、作品の時は監督と役者という関係ができあがってらっしゃって、お二人が現場を引っ張っていらっしゃいました。