2003年に第48回ちばてつや賞ヤング部門大賞を受賞し、長きにわたり愛され続けた、きらたかしによる不朽の名作コミック「赤灯えれじい」が連載終了から約20年の時を経て待望の実写ドラマ化。
大阪を舞台にした原作の世界観をリアルに届けるため、ほぼ全編にわたり大阪ロケを実施。さらに数多くの関西ゆかりのキャストが集結。心温まるユーモアと青春の輝きを放つ“大阪”青春純情ラブコメディーがここに誕生した。
最高に不器用で愛おしい凸凹カップル・サトシとチーコを演じるのは、黒崎煌代と鳴海唯。新世代実力派俳優コンビだ。そこで二人に人情にあふれエネルギッシュな本作について熱く語ってもらった。

撮影/久保田 司
スタイリスト/能城 匠 (TRON)【黒崎】
       高野夏季(HITOME)【鳴海】
ヘアメイク/Tomoe Chika(artifata)【黒崎】
      丸林彩花【鳴海】
インタビュー・文/辻 幸多郎
衣裳/【黒崎】ジャケット¥235,400-、パンツ¥127,600-、シューズ¥177,100- すべてLEMAIRE(問:EDSTRÖM OFFICE 03-6427-5901)
   その他スタイリスト私物

2年経ってお会いしたら、気づけば助けてもらう側になっていて、すごく頼もしかったです

──原作スタートからおよそ20年の時を経て待望の実写化となりますが、出演が決まった時の気持ちや、原作を読まれた際の感想などを教えてください。

黒崎「もう2年前になるのですが、プロデューサーさんに“サトシをやらないか”と言っていただいて、そこから漫画を読ませてもらったんですけど、こんなにもぶつかり合うラブコメディーというのは新鮮だなと思い、撮影がすごく楽しみになりました」

──2年前からこの作品に向けて気持ちを温めていた。

黒崎「そうですね。実は2年前にそのお話いただいた時は、別の作品(『アフター・ザ・クエイク』)の撮影中だったんですけど、鳴海さんが一緒だったんです」

鳴海「ちょうど共演している時にその話を一緒に聞いていて、そこから2年」

黒崎「一緒に聞いたお話でした。その作品でもカップル役だったんですけど」

鳴海「私も一緒にお話を聞いていた時に「赤灯えれじい」という漫画を知って、そこから読ませてもらったんですけど、初めて自分から“この役(チーコ)をやりたい”って言いました。それは何故かというと、あまりにも自分と違うキャラクターだけど、どこかに通ずるものがあるんじゃないかなっていうのを探ってみたくなったからで。約20年前の作品を今の時代で描くとどういう風になるんだろうっていうワクワクが止まらなかったですし、どんな景色が見られるんだろうという好奇心も湧いて、“やらせていただきたいです”と言いました」

──以前もカップル役で共演されていたなら、今回の撮影現場は入りやすかったんじゃないですか?

黒崎「入りやすかったですね」

鳴海「プロデューサーの方もそうですけど、その時の作品に参加されていたスタッフさんもたくさんいた現場でしたし、自分たちの意見も言えるいい環境でした」

──この2年間で、お互いの印象は変わりましたか?

黒崎「変わりました。最初にお会いした時は完璧な方だと思っていたけど……」

鳴海「ちょっと、マイナスな話?(笑)」

黒崎「今はお茶目な一面も見せていただけるようになって、そういうところがチーコっぽいなと思いました」

鳴海「私は、黒崎さんがまだお仕事を始めて1年ぐらいの時にご一緒して、その時は本当に弟のような印象だったんですけど、2年経ってお会いしたら、気づけば助けてもらう側に私がなっていて、すごく頼もしかったです」

──頼れるぐらい成長されたんですね。

鳴海「4歳上だったから、私はお姉ちゃんだと思っていたんです。でも、2年経ったら黒崎さんのほうが年上なんじゃないかなって思う瞬間もあって。そうじゃない部分もたくさんあって、チャーミングなところは変わらないんですけどね(笑)」

──大阪が舞台の、ヘタレな男と金髪のヤンキー女の純愛を描く作品ですが、演じていて難しいなと思われた部分はありましたか?

黒崎「サトシとチーコのセットでいうと、大阪弁でババババって会話をするシーンが多いんです。一見、“これ収まるの?”っていうぐらいのセリフ量があったりして。だから、最初は難しいかなと思いましたけど、お互い関西出身だから、数日経てば自然とできるようになっていました」

──お二人とも兵庫出身ですが、聞くところによると、兵庫と大阪では同じ関西弁でも微妙に違うとか。

鳴海「違いますね。私たちも使ったことがないような言葉もたくさん出てきましたし。録音部の方が大阪出身だったので、その都度助けてもらっていたんですけど、私たちでも“違う”ってNGがかかったりしたので、(東京出身の)UTAさんは相当大変だったと思います」

──それでもサトシの母親役に濱田マリさん、チーコの母親役に鈴木紗理奈さん、サトシの職場の先輩役に木村祐一さんと、関西ゆかりのキャストの方が集結されているので、大阪の空気感がリアルに表現できたのでは?

黒崎「そうですね。大阪に住んでいる方々がたくさん出られたので、その方々が空気感を作っていった部分もあると思います。僕も大いに助けられました」

──印象的なキャストの方を挙げると。

鳴海「私的には、珠代姉さん(島田珠代)。関西で育った人間としては、本当にレジェンドなんです。(島田珠代が演じた)玉代さんはチーコにとって大事なドライバーの先輩になっていくんですけど、珠代さんにお会いできるだけでも光栄なのに、ご一緒までさせてもらえて、あの時間は本当に宝物になりました」

黒崎「僕は、西川のりおさん。サトシが再就職する先のラブホテルの社長役なんですけど、インパクトがすごくて。やっぱり面白いんです。良くないですが、何度も笑ってしまって、僕の笑いNGで10テイクぐらいありました(笑)」

──ご自身が演じた役について、似ていたり通じる面はありましたか?

黒崎「サトシはチーコが大好きで、ずっと“チーコ、チーコ”ってなりますけど、僕も好きなものに“好き、好き”ってなるところは似ているかなって思います」

──最近特に好きだなと思うものは?

黒崎「最近は、ステーキです。好き過ぎて、インスタのオススメ欄が全部、肉になったりします(笑)」

鳴海「“綺麗な断面でしょう”って(ステーキの断面を)楽しそうに見せてくれるんですけど、あんまりわかんなくて(笑)。チーコは、ちょっと不器用なところは通じるものがあるかもしれないです。あと、チーコは自分のことを言われて怒るというよりも、身近にいる誰かを傷つけられた時にブチっとスイッチが入ることが多い女の子なんですけど、そういうマインドはちょっと通じる部分があるかもしれないなと思います」

──ちなみに金髪ヤンキー役というのはどうでしたか?

鳴海「“やりたい”と自分から挙手したものの、あまりにもかけ離れているので、どこから作っていこうかなとは思いました。でもやっぱり、大阪の金髪ヤンキーって、そこだけでやっちゃうとすごく薄っぺらくなるなと思って。だから「大阪の金髪ヤンキー」という記号に、ちゃんと生きている人物として成立させるところに重きを置くことを大切にしました。この子は何を思っているのかっていう部分を見せられたらなって」

黒崎「めちゃくちゃ悩んでましたよね。サトシは僕と近い部分があったんですけど、初日、最初のシーンの1カット目から鳴海さんがチーコMAXだったので、僕はそれにちょっと触発されて演じた部分もあります。最初から鳴海さんのチーコは素晴らしかったです」

鳴海「ありがとうございます」

──黒崎さんは、サトシのようなヘタレではないですよね?

黒崎「でも、ヘタレな部分もありますよ。知らない居酒屋の前で、入ろうかな、どうしようかなって3往復ぐらいして、結局、入らないんです(笑)」

画像1: 2年経ってお会いしたら、気づけば助けてもらう側になっていて、すごく頼もしかったです
画像2: 2年経ってお会いしたら、気づけば助けてもらう側になっていて、すごく頼もしかったです

人と人が直接触れ合って愛を確かめることの大切さを再確認させてもらえるような作品になっていると思います

──今回の撮影でお二人とも大阪を気に入られたそうですが、そういう部分を好きになりましたか?

黒崎「ご飯と、人の感じと、街並み。全部です。でも、やっぱりご飯屋さんから入りましたね。街を歩いて、ご飯屋さんに行って、ご飯屋さんで出会うお店の方が優しくて」

──特に何が美味しかったですか?

黒崎「その質問は困ったものですね(笑)。お好み焼きは当たり前に美味しいし、かすうどんも美味しい。おでんも美味しい。焼き鳥も美味しい。焼肉も美味しい……」

鳴海「しかも、安いんです」

黒崎「そこにまた感動が生まれるんです」

鳴海「私、大阪に来て、食をおろそかにしてはいけないって再確認しました。東京に帰って来ても、美味しいお店を見つけたい、開拓したいって思うようになりました」

──大阪という土地を好きになってもらえる作品でもあるかもしれないですね。

黒崎「いや、本当にそうです。それこそ(ドラマの)最後に30秒のおまけコーナーがあるんですよ。12話分、美味しいお店をピックアップして紹介する。店のご主人と仲良くなって、“撮らせてもらえませんか?”ってお願いしたら“いいよ”と言ってくださった、僕たちの行きつけの人情のお店もあるので注目していただけたらと思います」

──では、本編の中で注目してもらいたいシーンは?

黒崎「僕はやっぱり、恋する二人がぶつかり合いながら成長していくところです。大阪を舞台に、人と人が直接触れ合って愛を確かめることの大切さを再確認させてもらえるような作品になっていると思うので、そこに注目していただきたいなと思います」

鳴海「この作品に出てくる登場人物はみんな、必死なんですよね。とにかく生きることに必死、一生懸命生きている人たちしか出てこなくて。その生きる人たちの熱量が画面ににじみ出てくるんです。目の前にいる相手にガチンコで向き合うって、この時代、アナログな感じがするんですけど、そのアナログさみたいなものが今の人たちに必ず響くものがあると思っているので、そのガチンコさを楽しんで観てもらいたいなって思います」

──最近ガチンコになった出来事を教えてください。

鳴海「私、最近、家具にガチンコになっています。自分の部屋をすごくリラックスできる空間にしたくて、この間も休みの日に、朝から晩までずっと家具巡りをして来ました。電車に乗って、好きなヴィンテージの家具屋さんとか気になるところを渡り歩いて」

──収穫はありましたか?

鳴海「ありました。買ってはいないんですけど、こういうライトは寝室にいいなとか、そういうインスパイアをいっぱいもらって来ました。今、部屋作りが自分の生きがいというぐらい楽しいです」

黒崎「僕は、普段の生活の中でガチンコになることがあまりないんですけど、強いて言うなら、今撮影している役にガチンコで向き合っています」

鳴海「面白くない……」

黒崎「え、ダメ!?(笑)いや、本当に仕事しかガチンコにならないから。家具とかにうつつを抜かさないから(笑)」

鳴海「ま、言わせておきましょう(笑)」

──では最後に、放送を楽しみにされている方々へメッセージをお願いします。

鳴海「皆様の木曜日24時を絶対に無駄な時間にさせないので、どうか観ていただけたらなと思っています。本当に素晴らしい作品になっています。ぜひよろしくお願いします」

黒崎「ひたすらに面白い自信作です。個人的にもメモリアルな作品になりましたし、観ていただいた方にもずっと残り続けるような作品に仕上がってると思います。キャスト、スタッフ全員『赤灯えれじい』愛に溢れた制作現場で作った作品ですので、本当に後悔させません。ぜひご覧ください」

画像: 人と人が直接触れ合って愛を確かめることの大切さを再確認させてもらえるような作品になっていると思います

PROFILE

画像: PROFILE

黒崎煌代 KODAI KUROSAKI

2002年4月19日生まれ、兵庫県出身。
2023年、NHK連続テレビ小説「ブギウギ」で俳優デビュー。同年、『さよなら ほやマン』で映画デビューを果たし、第33回日本映画批評家大賞新人男優賞を受賞。2025年公開の主演映画『見はらし世代』では第47回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞などを受賞した。近年の主な出演作は、映画『アフター・ザ・クエイク』(25)、『ストロベリームーン 余命半年の恋』(25)、『万事快調〈オール・グリーンズ〉』(26)、『急に具合が悪くなる』(26)、ドラマ「サバ缶、宇宙へ行く」(26)など。

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画像: 黒崎煌代 KODAI KUROSAKI

鳴海 唯 YUI NARUMI

1998年5月16日生まれ、兵庫県出身。
2019年、NHK連続テレビ小説「なつぞら」でTVドラマ初出演。以降、映画、ドラマ、CMなど多数出演し活躍の幅を広げている。近年の主な出演作は、映画『アフター・ザ・クエイク』(25)、ドラマ「どうする家康」(23)、「Eye Love You」(24)、「あのクズを殴ってやりたいんだ」(24)、「テミスの不確かな法廷」(26)、「100日後に別れる僕と彼」(26)など。公開待機作は、『余命一年、男をかう』(2026年11月5日配信予定)、『映画 九条の大罪』(2027年1月8日公開予定)、2027年度前期NHK連続テレビ小説「巡るスワン」。

作品紹介

画像1: 黒崎煌代 × 鳴海 唯:ドラマ「赤灯えれじい」インタビュー
画像2: 黒崎煌代 × 鳴海 唯:ドラマ「赤灯えれじい」インタビュー
画像3: 黒崎煌代 × 鳴海 唯:ドラマ「赤灯えれじい」インタビュー
画像4: 黒崎煌代 × 鳴海 唯:ドラマ「赤灯えれじい」インタビュー

「赤灯えれじい」

実家暮らしで自堕落な日々を送り、地元の不良に金をせびられる情けない毎日を過ごしていた無職のヘタレ男・柳川智史(サトシ/黒崎煌代)が始めたのは交通誘導のアルバイト。理不尽な運転手たちに怒鳴られながら赤灯を振る現場で出会ったのは、気の強すぎるヤンキー女・秋山智子(チーコ/鳴海唯)だった。チーコの迫力に圧倒されるサトシだったが、酔っ払いに絡まれた彼女を庇ったことで見直され、ひょんなことからチーコの家に行くことに……。
人情あふれる大阪を舞台に、正反対な二人の不器用な恋が幕を開ける!

主演:黒崎煌代 鳴海 唯
出演:UTA 濱田マリ 鈴木紗理奈 / 木村祐一
   三浦誠己 宮田佳典 山下リオ チノ(たむらまろ) 稲光亜依 川﨑(生姜猫) 佐藤じゃろ丸(キス話)
   稲田美紀(紅しょうが) 内海誠子 橋本市民球場(隣人)・島田珠代 / 西川のりお
原作:きらたかし『赤灯えれじい』(講談社「ヤングマガジン」所載)
監督・脚本:瀧悠輔 熊野桂太 長谷川賢三
放送日時:2026年10月8日スタート 毎週木曜深夜24時00分〜24時30分
     テレビ東京、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送
     2026年10月13日スタート 毎週火曜深夜24時00分〜24時30分
     BSテレ東
配信:ディズニー公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」で、各話放送後から国内見放題独占配信(アジア独占配信)
   ▶ディズニープラス:https://www.disneyplus.com/ja-jp
   広告付き無料配信サービス「TVer」などで見逃し配信
   ▶TVer:https://tver.jp/series/sr9d1m9lud
   ▶テレ東HP(ネットもテレ東):https://video.tv-tokyo.co.jp/
   ▶Lemino:https://lemino.docomo.ne.jp/catchup/2-1-113-7

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