初日公開舞台挨拶の模様は、全国111の劇場と中継されて開催された。
登壇したのは、小栗旬、星野源、松重豊、市川実日子、監督の土井裕泰の総勢5名。
日本中を震撼させた未解決事件をモチーフにしていることから、舞台挨拶ではキャスト・監督それぞれが抱える未解決事件を披露したりと会場を沸かせた。
また、原作者である塩田武士がこの日京都の劇場で中継を鑑賞していることが明かされ、星野らに話題にされる一幕もあった。
原作は2016年週刊文春ミステリーベスト10で第一位を獲得するなどの高い評価を得た塩田武士の同名のベストセラー小説。フィクションでありながら日本中を巻き込み震撼させ未解決のまま時効を迎えた大事件をモチーフに、事件の真相と犯人像に迫るストーリーが本当にそうだったのではないかと思わせるリアリティに溢れ大きな話題を呼んだ。事件に翻弄されながらも、その奥に眠る真実に向かって力強く進む2人の男。1人目の主人公・新聞記者の阿久津英士を演じるのは、小栗旬。もう1人の主人公・京都でテーラーを営む曽根俊也を演じるのは、星野源。
メガホンをとったのは『いま、会いにゆきます』『映画 ビリギャル』などを手掛けてきた土井裕泰監督。脚本は、「逃げるは恥だが役に立つ」や「重版出来!」「MIU404」などを手掛けた野木亜紀子が担当している。
日本中を震撼させた未解決事件、35年の時を超え蘇る悲しき宿命、感動のヒューマンミステリー作品。
本作が未解決事件をモチーフにしているとこにちなんで、自身の未解決事件(解決したいこと)とは!?
小栗旬(新聞記者の阿久津英士役)
小栗旬「今、本当に解決したいのは、何でこんなに暑い上着を着てきちゃったんだろうと。ものスゲー暑いんですよ。(笑)。さっきから俺、暑くて倒れそう。ものすごい暑い。何でこんな暑いジャケット着てきちゃったんだろうな、と解決したいなと思ってます」
星野源(京都でテーラーを営む曽根俊也役)
星野源「僕、今撮っている作品があるんですけども、そこでとあるダンスを踊らないといけなくて、それがちょっと全然覚えられてなくて、数日後に撮影があるんですけど、覚えなきゃいけなくて、それがまあ未解決で…」
土井監督「前と結構違うダンスなんですか?」
星野源「前と同じなんですけど、ちょっと増えてるんです。なのでちょっとこれは、ちゃんと練習しないとなっていう感じがありまして。まだちょっといわゆるお芝居の撮影が続いてしまっているので、その時間がなくてちょっと頑張ります。寝ずに練習してやろうかと思っております。家の中でもちろん練習はします。ビデオとかを見ながら」
松重豊(元社会部記者で阿久津をおせっかい気味に応援している先輩記者・水島洋介役)
松重豊「この事件がちょうど起きたころ、大学3年くらいで日本中が犯人捜しでやっきになっている時に、僕の家にも泥棒が入ったんですよ。泥棒が入って110番して、泥棒に入られたので、来てもらって、取られたのはラジカセと服。一軒家の下宿で。刑事が来て、僕の指紋を全部取っていったんですよ。きれーいに取ってったんです。冷蔵庫のとこにちゃっちゃっと取ってって、結局犯人捕まってないんですよ。僕の指紋は政府の中にもう登録されてると。僕はもう絶対に犯罪を犯せないです。僕の服とラジカセを取った犯人が未だに捕まってないんですよ。何とかしてください、未解決です」星野源「マジの未解決事件ですね」
市川実日子(曽根俊也の妻、曽根亜美役)
市川実日子「これからご覧になる方に悪いかなと思ったんですけど、聞いてみたいんですけど。私取材の時の事実関係を確認したくて聞いてみたいんですけど。私たち(市川実日子と星野源)家族の役で、娘役のココちゃんいましたね、覚えてますか?」
星野源「いましたね、覚えてます」
市川実日子「ココちゃんが私のところに来てくれて、“お父さん(星野源)としゃべった?”って聞いたら、“まだ”って言ってたから、お父さんのところに行っておいでって言ったら、ココちゃん男の人に人見知りする人で、だけど勇気を出して挨拶に(星野源のもとに)行ったの。そしたら、星野さんが、人見知りしてた、ココちゃんに(笑)」
星野源「そう?」
市川実日子「してない!?」
星野源「何か言ってたね。何かの取材で市川さんが言ってたね」
市川実日子「そうそう、事実関係、私の中では未解決」
星野源「人見知りをした記憶が…」
市川実日子「本当?」
星野源「何かでもいつも思うのは、子役のことか、子どもを目の前にした時に、普通に仕事をしに来てるじゃない、結構“わー、何とかちゃん”っていう人いるじゃん。あれ仕事相手なのに何でそんなになめた感じでいけるんだろうってすごい思ってたの。普通に大人として接すればいいのにって思ってて、どうなの?っていうイメージはあったの」
市川実日子「解決しました!」
星野源「解決した!?ああ、よかった!」
小栗旬「ココちゃん、僕にはすごく打ち解けてくれて」
市川実日子「そうなの!」
小栗旬「本当に可愛らしい、とっても可愛い子でしたね」
星野源「旬くんを見た途端、すごい目がハートになってた」
土井監督「そうそう。3日間くらい曽根家で源ちゃんと一緒にいたのに、小栗くんが来た瞬間、ちょっと違うみたいな」
小栗旬「ありがたいですね(笑)」
土井裕泰監督
土井監督「この映画の中でですね、途中から宇野祥平さんという俳優さんがとても大事な役で出てこられるんですけど、その役を演じるために、宇野さんはものすごい、宇野さんですかっていうくらい体重を落としたり、すごい役作りをして(撮影に)入ってこられたんです。撮影が何シーンかあるんですけど、それが飛び飛びになったもんですから、その体型というか形を1ヵ月以上長くキープしなきゃいけなかったんですよ。それがもう本当に申し訳なくて、旨いもの食べさせてあげたいとずっと思ってたんです。撮影が終わってもなかなかその機会がなくて、公開が近づいてきたので、おとといやっと連絡を取って、一緒にご飯を食べて、僕の中で未解決だったのが、このギリギリ舞台挨拶初日前に解決したので、ちょっとスッキリしました」
STORY
35年前、日本中を巻き込み震撼させた驚愕の大事件。食品会社を標的とした一連の企業脅迫事件は、誘拐や身代金要求、そして毒物混入など数々の犯罪を繰り返す凶悪さと同時に、警察やマスコミまでも挑発し、世間の関心を引き続けた挙句に忽然と姿を消した謎の犯人グループによる、日本の犯罪史上類を見ない劇場型犯罪――。
大日新聞記者の阿久津英士(小栗旬)は、既に時効となっているこの未解決事件を追う特別企画班に選ばれ、取材を重ねる毎日を過ごしていた。一方、京都でテーラーを営む曽根俊也(星野源)は、家族3人で幸せに暮らしていたが、ある日、父の遺品の中に古いカセットテープを見つける。「俺の声だ――」
それは、あの未解決の大事件で犯人グループが身代金の受け渡しに使用した脅迫テープと全く同じ声だった!
やがて運命に導かれるように2人は出会い、ある大きな決断へと向かう。
「正義」とは何か?「罪」とは何か?
事件の深淵に潜む真実を追う新聞記者の阿久津と、脅迫テープに声を使用され、知らないうちに事件に関わってしまった俊也を含む3人の子供たち。昭和・平成が幕を閉じ新時代が始まろうとしている今、35年の時を経て、それぞれの人生が激しく交錯し、衝撃の真相が明らかになる――
映画『罪の声』
全国公開中
小栗旬 星野源
松重豊 古舘寛治 / 宇野祥平 篠原ゆき子 原菜乃華 阿部亮平 / 尾上寛之 川口覚 阿部純子 / 水澤紳吾 山口祥行 /
堀内正美 木場勝己 橋本じゅん 桜木健一 浅茅陽子 高田聖子 佐藤蛾次郎 佐川満男 宮下順子 塩見三省 庄司照枝 沼田爆 岡本麗 若葉竜也 須藤理彩
市川実日子 火野正平 / 宇崎竜童 梶芽衣子
原作 塩田武士『罪の声』(講談社文庫)
監督 土井裕泰
脚本 野木亜紀子
音楽 佐藤直紀
主題歌 Ura『振り子』(ソニー・ミュージックレーベルズ)
製作 「罪の声」製作委員会
配給 東宝
©2020 映画「罪の声」製作委員会