写真左から:佐藤プロデューサー、武正晴監督、北村匠海、瀧内公美、脚本・足立紳
2020年10月31日(土)〜11月9日(月)の期間で、六本木ヒルズ、EX シアター六本木、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場ほかで開催される第33回東京国際映画祭。
オープニング作品に選出された『アンダードッグ』からは、武正晴監督、俳優の北村匠海と瀧内公美、脚本家の足立紳、佐藤現プロデューサーが登壇した。
主演を務める森山未來は大阪で舞台公演中のため、リモ ートで参加した。
本作は11月27日(金)に公開を控えるボクシングを題材とした武正晴監督作。森山未來×北村匠海×勝地涼のキャストに、第88回アカデミー賞外国語映画賞の日本代表に選出されるなど、多数の映画賞を席巻した『百円の恋』監督・武正晴×原作&脚本・足立紳のタッグで贈る不屈のLOSER物語。
ボクシングにしがみつく落ちこぼれボクサーを森山未來が、児童養護施設出身の才能あふれる若きボクサーを北村匠海、二世タレントで鳴かず飛ばずの芸人ボクサーを勝地涼が演じる。過去のささやかな栄光が忘れられず〝かませ犬(=アンダードッグ)〟になり 果てた今も、ボクシングにしがみつく事しかできない主人公を中心に、人生から見放された三人の負け犬たちが、再起を賭けて闘う感動作。
主演の森山未來も北村匠海も、ボクシング未経験。役作りのために1年以上かけてトレーニングを敢行したと語る。
森山は「ボクサー役を演じるまでは、憎くもない相手を殴ったり、殴られなくてはいけないボクシングがよく分からなかったが、練習の最中にトレーナーに殴られたときに自分の中でアドレナリンが出る感覚があり、ボクシングというものに取りつかれてしまう人の気持ちが理解できました」と撮影を振り返り、そして北村は「格闘技をやったことは人生で一度もなかったのですが、格闘技を見ることが好きでしたので、お話をいただいたときは嬉しかったです。リングにあがれる機会を逃すまい、と出演を決めました」と語った。
メガホンをとった武監督は、作品についてこう語った。「ボクシングを演出するのは難しかったです。この手の映画はキャストが本当に重要で、森山さんや北村さんをキャスティングできたからこそ良い作品ができました。キャストはみんな全身全霊をかけて演じてくれましたね。今年の 1,2 月に撮影をし、世界が大変な時期になっている中、編集作業を進め、今年中に公開を迎えます。困難に打ち勝った作品のようでとても感慨深い。(映画祭について)非常に意義深い作品でこうやって映画祭に呼んでいただき、非常に光栄に思っています。こういう場所でいろんな映画人たちともっともっと映画の話をして、次の企画を考えていきたい。映画祭とはそういう場所で合ってほしいと思うので、ぜひ映画祭の中でいろいろな交流を進めていただきたいと思っています。本当にこういう場を与えていただけると、『やっぱり(映画製作を)やめられないな』と思います」とイベントを締めくくった。
予告映像
STORY
一度は手にしかけたチャンピオンへの道……そこからはずれた今も〝かませ犬(=アンダードッグ)〟としてリングに上がり、ボクシングにしがみつく日々をおくる崖っぷちボクサー・末永晃(森山未來)。幼い息子・太郎には父親としての背中すら見せてやることができず“かませ犬”から“負け犬”に。一抹のプライドも粉砕され、どん底を這いずる“夢みる”燃えカスとなった男は、宿命的な出会いを果たす。一人は、 “夢あふれる”若き天才ボクサー・大村龍太(北村匠海)。児童養護施設で晃と出会いボクシングに目覚めるが、過去に起こした事件によってボクサーとして期待された将来に暗い影を落とす。もう一人は、夢も笑いも半人前な “夢さがす”芸人ボクサー・宮木瞬(勝地涼)。大物俳優の二世タレントで、芸人としても鳴かず飛ばずの宮木は、自らの存在を証明するかのようにボクシングに挑む。三者三様の理由を持つ男たちが再起という名のリングに立つとき、飛び散るのは汗か、血か、涙か。
劇場版『アンダードッグ』 【前編】【後編】
11月27日(金)より同日公開 ホワイトシネクイント他にて
出演:森山未來
北村匠海 / 勝地涼
瀧内公美 熊谷真実 水川あさみ 冨手麻妙 萩原みのり 新津ちせ 友近 秋山菜津子
芦川誠 二ノ宮隆太郎 上杉柊平 清水伸 坂田聡 徳井優
佐藤修 山本博(ロバート) 松浦慎一郎 竹原慎二
風間杜夫 柄本明
監督:武正晴
原作・脚本:足立紳
企画・プロデュース:東映ビデオ
制作プロダクション:スタジオブルー
配給:東映ビデオ
製作:ABEMA 東映ビデオ
©︎2020「アンダードッグ」製作委員会
第33回 東京国際映画祭2020