撮影/大西 基 スタイリスト/荒木大輔 ヘアメイク/及川美紀(NICOLASHKA)
バスケットボールを特技とする北海道出身の松本大輝。連続テレビ小説「エール」で、作曲家を目指しているという青年・広松寛治を演じた。これからの活躍が楽しみな松本大輝にジュノン・スーパー・ボーイ・コンテストのこと、「エール」出演にあたっての役作りなど語ってもらった。
――まず、ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト グランプリを獲得するまでのお話を聞かせてください。
「お姉ちゃんが知らない間にコンテストへ応募をしていて、ジュノンから地方予選の会場に招待しますという手紙がきて、そこで姉がエントリーしていたことに気づきました。最初は乗り気ではなかったんですけど、いろんな人に相談をして、社会経験を積むという意味でも1度経験してもいいんではないかと思って参加しました。いざ地方予選に行くとガチガチに緊張して、参加者の人たちが僕とは思い・意気込みが違うと言いますか、絶対にグランプリ獲るぞと、意気込みがすごい人もいた中、はじめは乗り気でなかった僕との温度差があったので、“大丈夫かな”と不安だったのを覚えています。特技を披露する審査があるんですけど、特技で思い浮かんだのは、バスケットボールでした。中学1年生から専門学校2年まで8年くらい続けていたので、バスケットボールを会場に持って行きました。ただ会場では緊張で震えて、結構ハンドリングを失敗してしまって(汗)。その選考の時は、母の日が近いこともあって、母の日のプレゼントになればいいなと思っていますと言った記憶があるんですけど、後からジュノンの方から聞いたら、ジュノンで全国行きますと言っていたようで、ジュノンで“全国行きますとはあまり言わないよ”と言われました。これまでバスケをやっていたこともあって全国(大会)という感覚で言っていたみたいです。普通だったらグランプリ獲りますなんですけど(笑)」
――それがまたよかったんでしょうね。バスケ感が出て。
「あまりほかの人にないような雰囲気を持っていたと言われました。その後、雑誌に付いているハガキの応募、CHEERZ(チアーズ)というアプリでのハートの多さ、SHOWOOMでのランキングで決まっていくんですけど、僕はハガキの応募数でベスト?位という感じで進んでいったみたいです。そして最終選考会の日は、すごく不思議な感じでしたね。僕の場合は、最後の選考会の特技披露で、バスケットボールでハンドリングを披露してから、ダンクでシュートを披露するというものだったのですが、3本ダンクシュートを打ったんですけど、最初の2本はゴールも低くしてるのに外してしまって……。あとがない状況で最後の1本で、シュートを決められたんです。ほかのみんなはドラムだったり、ダンスだったり、歌ったりとアピールしていて、特技披露なのにシュート2本も外してヤバいなと思っていました。そんな状況で、取り戻したいなという思いで臨んだ最後の告白審査では、審査員の藤田ニコルさんを相手に、考えた告白をしたんですよね。先生と生徒の設定で、僕が先生で、藤田ニコルさんが生徒役です。本当にド緊張で。目の前にはテレビで見ていた藤田ニコルさんがいらっしゃって、すごく緊張しました。でもいざ告白の時は、なぜか観客のこととかは気にならなくてステージでの告白だけに集中できていました。選考会の前日にジュノン編集部の方を相手に、告白シーンのシミュレーションをして、そこでいろいろアドバイスをいただいていて。それで当日、改良した告白を藤田ニコルさんにぶつけました。結果、告白審査では、藤田ニコルさんが僕に投票してくださってすごくうれしかったことを覚えています。一番心配だったのが告白審査でもあって、最後に賭けていたので、そこで良い評価をしていただけたことはうれしかったです。いざグランプリを獲れて、泣くとは思ってなかったんですが、ジュノンの編集長のコメントで涙が出ました。最初は乗り気でないところからスタートでしたが、意外と自分の心の中ではジュノンコンテストに対する思いが強くなっていっていたので、編集長の言葉に感動しました。今すごく悔やんでいるんですけど、MCのカミナリさんからコメントを求められた時に、しゃべったら泣いちゃいそうで、堪えていて、全くしゃべれなかったことを後悔しています。思いをちゃんと言えていればよかったなと強く思っています」
――グランプリを獲ってから、その後映像作品にも出演されていますね。
「Huluの配信では「臨床犯罪学者 火村英生の推理2019」のほうが先なんですけど、撮影したのは「FAKE MOTION -湯けむり温泉卓球事件簿-」が初めての作品でした。「FAKE MOTION -湯けむり温泉卓球事件簿-」で演じた桑原大志の役はガラの悪いヤンキーみたいなキャラクターで、一方僕は普段の性格がオラオラしてはいないのですが、ヤンキー映画やドラマは好きなので、そういう作品を観て役作りに活かしました」
――掛け合いをした先輩の森崎ウィンさんから何かアドバイスはありましたか?
「優しく声をかけていただいて、溶け込みやすい雰囲気を作ってくださったので、緊張はしましたけど、すごく演りやすかったです」
――次に撮影した作品(「臨床犯罪学者 火村英生の推理2019」)では?
「その時は、比較的同年代の俳優陣が出演していた「FAKE MOTION――」とは違った雰囲気で、出演者の方々も“テレビでずっと観ていた方だ”と思って緊張感は高かったです。セリフも覚えていたはずだったんですけど、飛んで何も出てこなくなったりご迷惑をお掛けしました。緊張のあまりというのと、撮影現場の人の多さ、出演している方々にも圧倒されました。ずっと震えていました。緊張すると震えるんですよね」
――そこから先日放送された連続テレビ小説「エール」に出演された訳ですが、いかがでしたか?
「朝ドラは俳優なら誰しもが憧れる現場だと思いますし、僕自身もすごく目標としていたものだったので、決まった時はすごくうれしかったですし、責任も感じました。ドラマ最後の重要な場面だったので。これは生半可な気持ちではダメだと思って、すごく頑張りました。撮影現場に行ってみても雰囲気がこれまでの作品とも違っていて。これまではロケでの撮影だったんですが、初めてのスタジオでの撮影だったので、“スタジオのセットはこんな感じなんだ、天井高いな”という初めての経験をしました。役どころは今の自分の年齢と同じくらいで、音楽を志している作曲家志望の青年・広松寛治役です。広松寛治を演じるにあたって、まず音楽を聴いてみようと思いました。「イヨマンテの夜」という曲が、好きな役柄だったので、「イヨマンテの夜」を朝から夜までずっと聴いていたり、散歩している時に聴いてみたり、体に「イヨマンテの夜」が染み込むくらい。あとは、窪田正孝さん演じる古山裕一のモデルとなった古関裕而さんの作った戦時歌謡をはじめ、いろんな曲を聴いてみたり、外国の知らない作曲家も出てきていたので、その人のことを調べて音楽を聴いたりしていました。音楽を聴くことはすごく意識していました。古関さんがどんな方だったのか調べたりもしました。あとは難しい人名のセリフがあったので、発声練習を積み重ねていました。練習をしたんですけど、実は本番では、覚えていた名前が違うとなりまして。台本に書いてある名前を見間違えて覚えていて、本当はストラヴィンスキーなんですけど、ストランヴィンスキーと言い間違えていて、声の別録りをしました。あと意識したのは、立ち姿、座り姿。僕、基本的に猫背なので、意識してピッとするように姿勢を意識していました。昔の日本人に猫背のイメージがないので、しかも憧れの人に会いに行く役なので、背筋は意識しました」
――難しかったことはありましたか?
「セリフを覚えることです。結構セリフも多く、横文字の人名や音楽の名前、普段聞きなじみのない単語が多く、しかも窪田正孝さん演じる古山さんに思いを伝える役なので、自分のセリフが長いんです。自分の思いを伝えるように聞こえなくてはいけないので、何回も何回も繰り返し練習をして。そこは大変でした」
――演じてみて楽しかったですか?
「緊張はしたんですけど、本当に楽しかったです。窪田正孝さんも、前回出演した「臨床犯罪学者火村英生の――」でお会いしたこともあったので、窪田さんから“前、「臨床犯罪学者 火村英生の――」に出ていたよねと声をかけていただいたり、ジュノンの話をしたり、窪田さん自身も受けられたことがあるそうで。すごく楽しかったです。撮影が終わった時に、二階堂ふみさんに“すごく長いセリフだったのによく頑張ったね”というような言葉をかけていただいて、“よかったー”とうれしくて泣きそうになりました」
――今後どんな作品に携わってみたいですか?
「刑事ものや、あとはもう少し年を重ねたら殺人犯だったり、凶悪犯も演じてみたいです。正義も悪も演じてみたいです。あとは、刑事だけど実は悪い組織とつながっているというようなダークな役も演じてみたいです。この間、久々に映画館に行って『罪の声』を観たんですけど、新聞記者も演じてみたいなと思いました。必死に真実を暴こうとするそういう姿がカッコいいなと思ったので、そういう役もやってみたいです。恋愛ものも、もちろん演じてみたいんですけど、リアルな社会派作品に関わってみたいです」
――松本さんの強みとは何ですか?
「真面目さ。正直さです!」
――大事ですよね、お話を聞いていて真面目さが伝わってきました。では、最後にメッセージをお願いします。
「2021年の松本大輝、応援してください!」
PROFILE
松本大輝 HIROKI MATSUMOTO
1999年3月29日生まれ、北海道出身。
第31回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト グランプリ
〈近年の主な出演作〉
Hulu「臨床犯罪学者 火村英生の推理2019」(2019年)
Hulu「FAKE MOTION -湯けむり温泉卓球事件簿-」(2020年)
NHK連続テレビ小説「エール」第23・24週(2020年)
これにて捜査終了。
松本大輝さんの10問10答などグラビア&インタビュー詳細は12月14日発売の「SCREEN+Plus(スクリーンプラス)Vol.70」本誌にてご紹介しています。
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