地方都市で代行ドライバーとして働く須貝(安田顕)。ある満月の夜に、新人ドライバー刈谷(山田裕貴)とタッグを組むことに。
「――満月の夜 には何かが起こる。実際に、女子中学生が誘拐されたのも、満月の夜だった!」。
そんな同僚の言葉を背に仕事に向かう二人だったが、様々な酔客の相手をするうちに、思いもよらず過去が交錯していき・・・。
代行ドライバーという様々な客を乗せる仕事に焦点を当て、夜の町の人間ドラマと男ふたりの奇妙な関係と因縁を、監督:榊英雄×脚本:清水 匡の映画『アリーキャット』コンビが完全オリジナルストーリーで映画化する。
主人公・須貝を演じるのは、演劇ユニット「TEAM NACS」メンバーで、映画・ドラマ・舞台など数々の話題作に出演の安田顕。その須貝の代行ドライバーの相棒・刈谷役を山田裕貴が演じる。
オール福井ロケで撮影した交錯した人間ドラマを描く映画『ハザードランプ』。濃く、深く、そして時に滑稽で...地方都市の夜に浮き彫りになる数時間のうちに変化していく男たちの物語。
キャストコメント
安田顕
最初はハードボイルド、クールな作品という印象でしたが、結果、様々な人間模様を描いたヒューマンな作品になった気がしております。
約 3 週間の福井ロケ。連日の雨、風、雪。お天道様に試されているような現場でした。各シーン毎、榊監督と話し合いながら撮影に臨みました。山田裕貴君はじめ、大好きな俳優さん達とご一緒できたこと、榊組のスタッフの皆様と共に撮影できたことに感謝申し上げます。 完成を心待ちにしております。
(プロフィール)
1973年12月8日生まれ、北海道出身。
森崎博之、戸次重幸、大泉洋、音尾琢真と共に演劇ユニット「TEAM NACS」を結成。舞台、映画、ドラマなどを中心に全国的に幅広く活動中。硬派な役から個性的な役まで幅広く演じている。近年の主な出演作に、ドラマでは連続テレビ小説「なつぞ ら」(19/NHK)、「⻩色い煉瓦 〜フランク・ロイド・ライトを騙した男〜」(19/NHK BS プレミアム)、「俺の話は⻑い」(19/NTV)、「アリバイ崩し承 ります」(20/EX)、「うつ病九段」(20/NHK BS プレミアム)、土曜ドラマ「きよしこ」(21/NHK)など。映画では『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』(18/李闘士男監督)、『愛しのアイリーン』(18/吉田恵輔監督)、『母を亡くしたとき、僕は遺骨を食べたいと思った。』(19/大森立嗣監督)など。21年には『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』(江口カン監督/6月18日公開)、4〜6月には TEAMNACS 第17回公演『マスターピース〜 傑作を君に〜』の上演が控えている。榊監督とは「ミステリースペシャル 満願 第二夜『夜警』」(18/NHK 総合)に続き二度目のタッグとなる。
山田裕貴
声をかけて頂き思ったのはまた安田顕さんとまたお芝居できることに喜び、有無を言わさず「やりたい」と思いました。以前父と息子として、共演させてもらったときに、自分の父親と接しているような、“本物”の感覚をお芝居で味あわせてもらったことがずっと残っていて、このハザードランプの本を読んだときも、生きた人物たちを、熱く、悲しく、儚く、生きることができる想像がすぐ出来たことを覚えています。 そして、撮影に入れば、まさにそのとおり。
脚本の想像を超えるセッションに、自分の人生より、心が動いているのではないかと、自分の世界を疑いました。
それくらい刺激的で、濃密な時間でした。
福井県でのオールロケ福井の土地、ぬくもりに感謝しています。
ぜひ、お楽しみに。
(プロフィール)
1990年9月18日生まれ、愛知県出身。11年にドラマ「海賊戦隊ゴーカイジャー」で俳優デビュー。初主演の舞台「宮本武蔵(完全版)」(16)が 第24回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞。連続テレビ小説「なつぞら」(19/NHK)で注目を集め、数々の舞台・ドラマ・映画に出演し、徹底した役作りで作品ごとに違った表情を見せ演技派俳優の地位を確立、19年には舞台「終わりのない」で令和元年度(第74回)文化庁芸術祭賞新人賞を受賞した。近年の主な出演作にドラマでは「特捜 9 Season3」(20/EX)、土曜ナイトドラマ「先生を消す方程式。」(20/EX)、「⻘の SP―学校内警察・ 嶋田隆平―」(21/KTV)、よるドラ「ここは今から倫理です。」(21/NHK 総合)など。映画では『万引き家族』(18/是枝裕和監督)、『あの頃、君を追 いかけた』(18/⻑谷川康夫監督)、『嘘八百 京町ロワイヤル』(20/武正晴監督)などがある。21年には『ヒノマルソウル 〜舞台裏の英雄たち〜』 (飯塚健監督/5月7日公開予定)、『東京リベンジャーズ』(英勉監督/7月公開予定)、『燃えよ剣』(原田眞人監督/10月公開予定)が控えている。
監督コメント
榊英雄監督
三密回避が常識?になってしまった 2021 年に福井嶺南にて濃厚な男2人の物語を撮影しました。
主な舞台は車内。密です。
(でも、コロナ対策はもちろんバッチリですよ)
感情息遣い匂いが濃厚に感じる距離です。
運転代行で働く男のほぼ夜一日のお話です。『ナイト・オン・ザ・プラネット』、『タクシードライバー』、私が大好きな名作は車内の密で作られました。少々こじつけではありますが、それだけ人間の喜怒哀楽が垣間見ることのできる半径 1メートルの劇場です。
その劇場の舞台に、登場するのは安田顕さん山田裕貴さん。2人の丁丁発止をお楽しみにして頂 けると幸いです。素晴らしいスタッフキャストと福井嶺南地方の皆様に心より感謝申し上げま す。
(プロフィール)
1970年6月4日生まれ、⻑崎県出身。95年に古厩智之監督『この窓は君のもの』に主演し俳優デビュー。00年、北村龍平監督との出会いにより 『VERSUS ヴァーサス』に出演、多くの海外映画祭にて支持を得る。以降、映画、TV ドラマで活躍。近年の主な出演作は、映画『ファンシー』(20/ 廣田正興監督)、自身が監督も務める配信ドラマ「暴力無双-サブリミナル・ウォー‐」(21)など。07年、『GROW-愚郎』で商業監督デビューを果 たし、『ぼくのおばあちゃん』(08)、『誘拐ラプソディー』(10)、『木屋町 DARUMA』(14)、『トマトのしずく』(17)、『アリーキャット』(17)、『生 きる街』(18)など幅広い作風の作品を次々と手がける。14 年公開の『捨てがたき人々』は、第26回東京国際映画祭コンペティション部門正式出 品、第9回 KINOTAYO 映画祭批評家賞を受賞した。また、TVドラマでは「侠飯〜おとこめし〜」(16/TX)、安田顕を主演に迎えた「ミステリース ペシャル 満願 第二夜『夜警』」(18/NHK 総合)、「ミリオンジョー」(19/TX)などがある。
STORY
とある地方都市。須貝は運転代行ドライバーとしてひっそりと暮らしていた。しかし、満月の夜に、その小さな町で女子中学生の連れ去り事件が発生。犯人が捕まらないまま迎えた次の満月の夜、新人の刈谷が入社し須貝とタッグを組むことに。「――満月の夜には何かが起こる」。そう嘯く同僚の言葉を背に車に乗り込む二人だったが、一癖も二癖もある乗客たちを相手にするうち、お互いの過去が交錯していき...。 初対面の須貝と刈谷、二人の過去にはいったい何があったのか――。地方都市の夜に浮き彫りになる、男たちの人間ドラマ。
映画『ハザードランプ』
2022年 全国公開
出演:安田顕 山田裕貴
監督:榊英雄
脚本:清水匡
製作:東映ビデオ、UNITED PRODUCTIONS
制作プロダクション:UNITED PRODUCTIONS 配給:東映ビデオ
©2022「ハザードランプ」製作委員会
公式サイト:hazard-lamp.com