イギリスを代表する劇作家サイモン・スティーヴンスの、ロックスターとして頂点に立った男のワールドツアー最後の一週間を描いた戯曲が、日本で初上演となる。
本作は、2014年にキャリー・クラックネルの演出により上演された、英国を代表する作家のサイモン・スティーヴンスによる戯曲。世界的な人気の絶頂にあるロックスターの世界ツアー最後の一週間、ツアーが終わりに近づくにつれ、 精神が不安定になっていく・・・。富や名声によって変えられ、観衆に“スター”として消費されていく一人のロックスターの物語だ。
演出は、劇団「ゴジゲン」主宰で作・演出・出演をこなし、映画『くれなずめ』やドラマ『バイプレイヤーズ』シリーズのメガホンをとる松居大悟が手掛ける。
主演は、近年、ホフェッシュ・シェクター率いる世界的ダンスカンパニーの『ポリティカル・マザー ザ・コレオグラファーズ・カット』 日本初演や、21年続く大人気ミュージカル『Endless SHOCK』への出演など、ジャンルの枠を超えた活躍が続く上田竜也。
残酷で、不安定で、カリスマ的な、名声の頂点にいる世界的な人気の絶頂にあるロックスター・ポール役を演じる。
共演には、安達祐実、玉置玲央、佐津川愛美、劇団ゴジゲンの看板俳優の目次立樹、名バイプレイヤーの池津祥子や、岡田義徳といった個性豊かな俳優陣が揃った。
スタッフ プロフィール&コメント
【作】 サイモン・スティーヴンス(Simon Stephens)
英国を代表する劇作家。トニー賞、オリヴィエ賞など各賞を受賞。
代表作に『The Curious Incident of the Dog in the Night-Time』『Punk Rock』『Pornography』『On the Shore of The Wide World』など。 日本での上演作品に2012年『ハーパー・リーガン』(長塚圭史演出)、2014年『夜中に犬に起こった奇妙な事件』(鈴木裕美演 出 森田剛主演)、2020年『FORTUNE(世界初演)』(ショーン・ホームズ演出 森田剛主演)などがある。
【演出】 松居大悟(Daigo Matsui)
1985年11月2日生まれ 福岡県出身
劇団ゴジゲン主宰、全作品の作・演出・出演を担う。2012年に『アフロ田中』で長編映画初監督。その後、映画『アイスと雨音』『君が君で君だ』など作品を発表し、『ワンダフルワールドエンド』でベルリン国際映画祭出品、『私たちのハァハァ』でゆうばり国際ファンタステ ィック映画祭2冠受賞。外部舞台では2011年『トラストいかねぇ』(作・演出)、2016年『イヌの日』(演出)、2019年『みみば しる』(作・演出)など。17年・18年・21年とテレビ東京系で放映されたドラマ『バイプレイヤーズ』シリーズの監督を手掛け、現在劇 場版『バイプレイヤーズ 〜もしも100人の名脇役が映画を作ったら〜』(21)と映画『くれなずめ』(21)が公開中。枠に捉われない作 風は国内外から評価が高く、ミュージックビデオ制作やコラム連載など活動は多岐に渡る。
〈コメント〉
パルコ劇場で見た『ピローマン』の帰り道は、いまだに覚えている。母とスペイン坂を降りながら、シネマライズの向こうに広がる小さな夜空。「やばかったね」「ね」と会話にならない会話で駅までの時間をなんとなく埋めながら、埋まらない心のデコボコをなんとなくなでていた。そのザラついた衝撃を忘れられないまま僕は演劇を始めて、ゴーチ・ブラザーズに入って、いつか自分もパルコ劇場で 舞台を...なんて思いながら、こうして今、発表の日を迎えた。 色んなことがあった。こんな日は来ないと思っていた。やれるんだ、パルコ劇場で。どんなに悔しい傷を作品に刻みつけたって、悔しいことが確かにあったものだと気づくだけで。でもその傷を以って、誰かの傷に寄り添うことはできる。 サイモン・スティーヴンスの戯曲は、いつも体温の向こうにある心の温度まで感じるほど、人と人、を描いてくる。とくに今回の日本 初上演作『Birdland』は、ロンドンで生まれたとは思えないぐらい、人の温もりから離れた今の日本でやるべきテーマだと思っています。座長の上田竜也さんからは、色気と繊細さ、嘘がつけない佇まいを感じていて、トム・ヨークなどをイメージして書かれた主 役のポールをどう生きるのか楽しみです。20人近くの役を背負う7人のキャスト、自分にはもったいないぐらいのスタッフ、新パルコ 劇場ではまだ若すぎるかもしれない座組みで無防備に挑みます。 あの日見た『ピローマン』に人生を変えられてしまったように、ザラついた景色をスペイン坂の帰り道に見せたいです。 この場を借りて、行儀の悪い自分にパルコ劇場での上演の機会をくださり、尽力してくださった皆さん、本当にありがとうございます。必ずや、面白い作品にします。
パルコ・プロデュース『Birdland』。 ぜひ劇場でご体感ください。
【キャスト プロフィール&コメント】
上田竜也(Tatsuya Ueda)
1983年10月4日生まれ 神奈川県出身
2006年、KAT-TUNのメンバーとしてCDデビュー。今年15周年を迎え、意欲的にグループ活動を 続けている。また、グループでの音楽活動にとどまらず、抜群の運動神経を活かし、バラエティ番組 『炎の体育会TV』(TBS系)にもレギュラー出演中。俳優としても、数々のドラマや映画、舞台に出 演。 近年の主な出演作に、【映画】『永遠の0』(13)、【テレビ】『ネメシス』(21・NTV)、『世にも奇妙 な君物語 「脇役バトルロワイヤル」』(21・WOWOW)、『節約ロック』(20・19・NTV)、『新宿セ ブン』(17・TX)、【舞台】『Endless SHOCK-Eternal-』(21・20)、『Endless SHOCK』 (20)、『ポリティカル・マザー ザ・コレオグラファーズ・カット』日本初公演(19)、『新世界ロマンスオー ケストラ』(17)、『青い瞳』(15)、『冬眠する熊に添い寝してごらん』(14)、『ロミオとジュリエット』 (09)などがある。
〈コメント〉
「Birdland」は、なかなかエグイ話もあるのですが、とても興味をそそられています。ごく一部の限られた人しかなれないスター性を持っている人は、衝動的で、狂っていく様だったり、生きざまで魅力をバクハツさせていて、短くても凝縮された人生を送っている方が多いイメージがあります。僕が演じるポールも誰もが認めるスターでありながら、自分で破壊しようとしていく様はあらゆる意味での「スターである事」が備わっていて、それ自体と戦っている印象を受けています。 演出の松居大悟さんともお話しさせていただいて、自分の意見も伝えて話し合いながら創っていけそうで、とてもありがたいですし、松居さんをはじめ共演者の方々とは年が近い方も多く、どんな稽古場になるのか、今から楽しみです。いま準備中なので、どんな作品をお届けできるかはこれからですが、観に来てくださる皆さんの約2時間に何かを残せる作品にしたいと思います。是非、劇場でご覧ください。
あらすじ
生きること、死ぬこと。覚えること、忘れられること。 消費すること、消費されること。 目の前の人、目に見えない沢山の人。 ロックスターとして頂点に立った男・ポールのワールドツアー最後の1週間。
ロックスターのポールの世界ツアー最終週。彼は名声の頂点にいる。誰もが彼の名前を知っている。 望むものは何でも持っている。何でもやりたいことができる。何でも買うことができる。何でも食べることができる。 何でも飲むことが。何でも吸うことが。どこにだって行ける...。 世界ツアーの終わりが近づき、帰国が現実になると、ポールの中の音楽は騒ぎ始める。
パルコ・プロデュース 2021 『Birdland』
作 サイモン・スティーヴンス
演出 松居大悟
出演 上田竜也
安達祐実 玉置玲央 佐津川愛美 目次立樹 池津祥子 岡田義徳
東京公演
公演日程:202年9月9日(木)〜10月3日(日)
会場:PARCO劇場(渋谷 PARCO 8F)
入場料金:11,500円(全席指定・税込) ※未就学児入場不可
一般前売開始:2021年8月14日(土)
企画・製作:パルコ
公式サイト: https://stage.parco.jp /
公演に関するお問合せ:パルコステージ 03-3477-5858(時間短縮営業中)
愛知公演
公演日程:2021年10月9日(土)
会場:刈谷市総合文化センター
入場料金:11,500円(全席指定・税込) ※未就学児入場不可:お問合せ 詳細後日
京都公演
公演日程:2021年10月15 日(金)〜18日(月)
会場:京都劇場
入場料金:11,500円(全席指定・税込) ※未就学児入場不可
お問合せ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(11:00~16:00/日曜・祝日は休業)
福岡公演
公演日程:2021年10月30日(土)〜31日(日)
会場:久留米シティプラザ ザ・グランドホール
入場料金:11,500円(全席指定・税込) ※未就学児入場不可
お問合せ:ピクニックチケットセンター 050-3539-8330(平日12:00~15:00) www.picnic-net.com