6月10日より公開となった『わたし達はおとな』の公開記念イベントが6月11日都内劇場にて行われ、キャスト・監督が登壇し、公開の喜びとともに、登場人物について語った。

2022年6月10日(金)より新宿武蔵野館ほか全国公開した映画『わたし達はおとな』は、「俺のスカート、どこ行った?」(2019年/日本テレビ)や第10回市川森一脚本賞を受賞した「きれいのくに」(2021年/NHK)の脚本を手がけた加藤拓也のオリジナル脚本で、20代の等身大の恋愛の危うさと⻭がゆさを描いている。加藤拓也は本作の脚本だけでなく、メガホンもとっており初の長編映画監督作となる。
加藤監督は、撮影時 “覗いている感”に最もこだわり撮影し、主人公の優実(木⻯麻生)とその恋人の直哉(藤原季節)、 二人の男女の日常を覗き見しているかのような圧倒的リアリティを追求した。緊張感と切迫感、狂おしいまでの人間らしさや感情のグラデーションが生々しく突き刺さる、これまでにない恋愛映画だ。

主演を務めるのは、瀨々敬久監督の『菊とギロチン』(18)で映画初主演を果たし、同年の『鈴木家の嘘』(野尻克⺒監督)でもヒロインに抜擢され、第40回ヨコ ハマ映画祭最優秀新人賞や第92回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞など、その年の多くの映画賞を受賞し、その後、映画、TV、舞台、CMなど幅広い分野で活躍して いる女優木⻯麻生。
そして近年、映画『his』(20/今泉力哉監督)や『佐々木、イ ン、マイマイン』(20/内山拓也監督)などに出演し、2021年には、『くれなず め』(松居大悟監督)、『明日の食卓』(瀬々敬久監督)、『のさりの島』(山本起也監督)、『空白』(吉田恵輔監督)など4本もの⻑編映画に出演し、第13回 TAMA 映画賞最優秀新進男優賞を受賞した 藤原季節が木⻯演じる優実の恋人役・直哉を、桜田通は優実の元カレで今だに想いを寄せる同級生・将人を演じている。

物語の主人公はデザイン学科に通う大学生の優実。ある日、演劇サークルに入っている知人から公演のチラシ を作って欲しいと頼まれ、そのサークルの演出を手掛ける直哉と出会う。初めはサークル活動の関わりだけだったが、やがて直哉が優実の家へ頻繁に出入りするように。半同棲状態となり、言えないことがつもりつもったある日、バイトを終えて帰ってきた直哉に、優実は「怒らないで欲しい」と言いながら使用済みの妊娠検査薬を渡す。表面上の祝福をする直哉に対し、「話し合いたい...」と口にした優実。そしてここから、ふたりのクライマックスが始まっていくー。

6月10日に公開を迎えた本作の公開記念イベントが、6月11日(土)都内劇場にて開催され、主演の木竜麻生をはじめ、藤原季節、桜田通、メガホンをとった加藤拓也監督が登壇し、2人のタイプの異なる男性キャラクターについて語られた。

冒頭の挨拶

木⻯麻生「本日はお忙しい中、観に来ていただいてありがとうございます。今日はよろしくお願いします」

画像: 冒頭の挨拶

藤原季節「加藤拓也監督第一弾作品の舞台挨拶に登壇できたこと、そして桜田通くんとは、(2014 年公開の映画)『人狼ゲーム ビーストサイド』以来、8 年ぶりにこの新宿武蔵野館に帰ってくることができまして。ここまで来るのに 8 年かかったということで、とてもうれしいです」

桜田通「実はほかの作品でも来たことはあったので、ここに来ること自体は8年ぶりではないんですが、ただ(藤原)季節と同じ作品の共演者として登壇したのは8年ぶりだったんです」

藤原季節「その時の新宿武蔵野館はリニューアル前だったと思うんですけど、たしかスク リーンはここだったと思います。いやぁ、いい景色だなぁ」

2人の異なるタイプの男性について

藤原演じる直哉は、一見優しそうに見えて実はとんでもなく無責任な面を持つ人物。そして桜田演じる将人は、 優実の元カレでありながらも、優実と別れた後もしつこくアプローチを仕掛け続ける人物。

木竜麻生「どっちと付き合ってもくじけると思います(笑)」

藤原季節「僕はきわめて上品な人間ですから(笑)」

木竜麻生「すみません、どの口が言ってるんで しょうかね?」

藤原季節「昨日、(SNS などで)感想を観ていたら、歴史的クズ野郎みたいに書かれて。これは褒められているのかわからないですけどね。通くんなんかは、すごいストーカーみたいに書かれて。(木⻯に向かって)歴史的クズ野郎と、ストーカーに挟まれてお疲れさまでした」

画像1: 2人の異なるタイプの男性について

木竜麻生「本当に。頑張りました(笑)」

桜田通「ストーカーではないと思うんですけどね。ただ愛情とか、自己表現があまり上手じゃない子なのかなとは思いましたが。演じる時は監督にご指導いただいて。僕は気持ち悪く演じたわけではなくて。ただただ純粋に、好きな人にアピールしてたら、そうなった」

画像2: 2人の異なるタイプの男性について

加藤監督も「それがいいんです。本人、まじめにやってるからいんです」

登場人物について

加藤監督「基本、出てくる人は嫌だなと思いながら作っていて。 基本的に好きじゃないですね」

会場「(笑)」

藤原季節「さっき僕が、自分が 演じた直哉のセリフをここで言ったんですけど、そうすると(そのセリフのあまりのヒドさに)場の空気が凍り付くじゃないですか。加藤さんが書いたセリフなんですけどね」

加藤監督「好きじゃないというのはギャグですけど。ただ、いい人だからいいことをする。悪い人だから悪いことをする、というのではなく。人にはいいところも悪いところもあって。単にいい人がいいことをしたから、気持ちよく終わるみたいな感じでは書きたくないなと思っていたという感じですね」

画像: 登場人物について

最後にメッセージ

桜田通「自分と見つめ合う時間を持ったり、普段仲良くしている友だちも裏ではこんなことをしてるのかなと勘ぐってしまい、人との信頼関係がギクシャクしすぎないように。すべては加藤監督が生み出したものだと、責任は加藤監督のせいにしながら観てください」

藤原季節「歴史的クズ野郎とか、ストーカーとか言われていますが、そういう人も明日は我が身だぞと。僕 はこの映画を観て、過去の自分が、これからの自分がこうなっていないか。相手を傷つけたことを言っていないかと、ヒヤヒヤしながら観てしまいました」

木竜麻生「みなさんがいろいろとすてきなことを言ってくれたので。あまり多くは言わず、映画を観て好きでもいい。嫌いでもいいし、もう観たくないでも観たいでもいい。何か自分の中に思うことが生まれたり、残ってくれたらいいなと思います。今日はみなさんの前でご挨拶できて良かったです」

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恋人との衝突、成りゆきのセックス、不確かな将来、思いがけない妊娠...大学生の男女二人の心の機微をリアルに捉え、スクリーンを通して男女の生活を覗き見るように描かれた『わたし達はおとな』は、新宿武蔵野館ほか全国公開中。

あらすじ

大学でデザインの勉強をしている優実(木⻯麻生)には、演劇サークルに所属する直哉(藤原季節)という恋人がいるが、ある日、自分が妊娠していることに気付く。悩みながらも優実は直哉に妊娠とある事実を告白する。直哉は将来自分の劇団を持ちたいと願っていた。現実を受け入れようとすればするほどふたりの想いや考えはがすれ違っていく・・・。

映画『わたし達はおとな』

全国公開

木⻯麻生 藤原季節
菅野莉央 清水くるみ 森田想 / 桜田通 山崎紘菜
片岡礼子 石田ひかり 佐戸井けん太
鈴木勝大 山脇辰哉 上村侑 中山求一郎 諫早幸作 伊藤風喜 鳥谷宏之 平原テツ

監督・脚本:加藤拓也
音楽:谷川正憲
製作:狩野隆也 松岡雄浩 宇田川寧
エグゼクティブプロデューサー:服部保彦
プロデューサー:松岡達矢 柴原祐一
撮影:中島唱太 照明:土山正人(JSL)録音:小野川浩幸 紫藤祐弥
美術:宮守由衣 装飾:桑田真志 編集:田巻源太
衣裳:加藤みゆき ヘアメイク:内城千栄子 助監督:土岐洋介 ラインプロデューサー:谷川詩織
製作幹事:メ〜テレ 配給:ラビットハウス 宣伝:フィノー 製作プロダクション:ダブ
(not) HEROINE movies 第一回作品 メ〜テレ 60 周年

©2022「わたし達はおとな」製作委員会

公式 HP:https://notheroinemovies.com/

【(not) HEROINE movies とは】
『勝手にふるえてろ』『寝ても覚めても』『愛がなんだ』『本気のしるし』を手掛けたメ〜テレと、制作会社ダブがタッグを組み、“へたくそだけ ど私らしく生きる”、等身大の女性のリアルをつむぐ映画シリーズであり、次世代を担う映画監督と俳優たちを組み合わせ、それぞれの感覚と才能 を思う存分発揮できる場を生み出し、輩出するプロジェクトです。
何ドンもされない。
胸キュンもしない。 恋とか愛とか生きるとか自意識とか、考えすぎてこんがらがって。 それでももがいて生きている“ヒロイン”になりきれない“ヒロイン”たちの物語。

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