原作は、江戸の芝居小屋を舞台にした人情作品でありながら、見事な展開構成がミステリーとしても高い評価を受け、『このミステリーがすごい!2024年版』国内編や「ミステリが読みたい!2024年版」国内篇など、多くのミステリー作品評価ランキングにもランクインした「木挽町のあだ討ち」。江戸の芝居町で語り草となった大事件をめぐるその物語は、「時代考証の確かさ」と「登場人物たちのリアルな感情描写」が各方面から高く評価され、江戸の世界へと導かれるような見事なストーリー展開に多くの読者の心を震わせた。
そして、小説という枠を超え、2025年には歌舞伎での舞台化も行われ、大好評のうちに千穐楽を迎えている。
今回満を持して、主演に柄本佑を迎え、日本映画界が誇る実力派スタッフ・キャストが極上の江戸ミステリーを映画化し、2026年2月27日に公開することが決定した。
主演を務めるのは、『きみの鳥はうたえる』(18年)で第73回毎日映画コンクール男優主演賞、第92回キネマ旬報ベスト・テンでは他2作品とともに主演男優賞を受賞するなど、数々の映画賞を受賞し、その類稀な表現力で魅了する柄本佑。本作で柄本が演じるのは、仇討ちに隠された真実に迫る田舎侍・加瀬総一郎。刑事コロンボを思わせるチャーミングな性格でありながら、鋭い観察眼も持ち合わせ、探偵のように事件を暴いていく。
共演には、2003年公開の『ラスト サムライ』で第76回アカデミー賞助演男優賞他、数々の賞レースにノミネートされると共に、第 30/第 33 回日本アカデミー賞でも最優秀主演男優賞を受賞している日本映画界屈指の名優・渡辺謙。海外でも高く評価されるその演技力は今年の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(25 年/NHK)の田沼意次役でも遺憾なく発揮され、視聴者に衝撃を与えた。映画化が決まる前から原作ファンであった渡辺は、総一郎が訪れる芝居小屋「森田座」の中心人物であり、仇討ちを成し遂げたその裏で密かに謀略を巡らせていた黒幕の立作者・篠田金治を重厚かつミステリアスに演じている。(*立作者 = 江戸時代の歌舞伎における、企画から脚本執筆の総指揮を執る人物)
時は江戸時代、とある芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆による仇討ちが成し遂げられた―。
解禁された特報映像では、「一年半前、そこで仇討ちがあったとか。」という総一郎の台詞と共に、雪が舞う中で艶やかな真紅の着物で傘を差し佇む何者かの後ろ姿が映し出されている。続いて何かを斬りつけるような効果音と共に、返り血を浴びながら生首を手にした白装束の男が――。物語の発端となる“仇討ち”を示唆する衝撃的なカットで幕を開ける。そこから典雅な音楽が乗ると、柄本演じる加瀬総一郎と、渡辺演じる篠田金治による、仇討ちの真相を巡る濃密な掛け合いがテンポよく展開され、「有り得ないんです。」「騙されてくれていりゃよかったのに…。」などの意味深な台詞とともに、飄々としながらも真相究明に向け鋭い眼差しを見せる加瀬と、真相を隠そうと画策する篠田の不敵な高笑いが印象深く映し出される。
本作が初共演となる柄本と渡辺が魅せる軽快で華麗な演技とミステリーから目が離せない。
特報映像
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Ⓒ2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会
STORY
ある雪の降る夜、芝居小屋のすぐそばで美しい若衆・菊之助による仇討ちが見事に成し遂げられた。その事件は多くの人々の目撃により美談として語られることとなる。1年半後、菊之助の縁者と名乗る侍・総一郎が「仇討ちの顛末を知りたい」と芝居小屋を訪れるが…。菊之助に関わった人々から事件の経緯を聞く中で徐々に明らかになっていく事実。果たして仇討ちの裏に隠されたその「秘密」とは。そこには、想像を超える展開が待ち受けていたーー。
『木挽町のあだ討ち』
2026年2月27日全国公開
■原作:永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』(新潮社刊)
■監督・脚本:源孝志
■出演:柄本佑 渡辺謙
■企画協力:新潮社
■配給:東映
Ⓒ2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会
■映画公式ホームページ:https://kobikicho-movie.jp
■映画公式X:https://x.com/kobikicho_movie