三谷が書き下ろす新作は、登場人物が4人のみの4人芝居。モンスターペアレントをテーマにしたワンシチュエーションのディスカッション劇で、時に笑いに溢れ、時にスリリングな丁々発止のやりとりが交わされること請け合いだ。
舞台となるのは小学校の教室。放課後、二人の教師が面談のために残っていた。そこにやってきたのが、ある児童の母親。度々学校にクレームを入れる、いわゆるモンスターペアレントだ。息子が担任に嫌われているから、その担任を変えてほしいと主張する。そこに当の担任教師も現れて、教師たちは母親と担任の二人から詳細を聞き取り、どうにか解決への糸口を探そうとするのだが……。
主演を務めるのは教師役の小栗旬。三谷が手がけたNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にて1年にわたり主役・北条義時を演じた小栗が、初めて三谷作・演出の舞台に挑む。小栗の演劇舞台キャリアは四半世紀以上に及ぶが、三谷演出で、これまでに見られなかった面が引き出されるに違いない。
そして、今回のキャスティングで最大の注目点は、舞台初挑戦となる菊地凛子。『鎌倉殿の13人』で義時の3人目の妻・のえを演じるなど誰もが知る俳優・菊地が初めて挑む舞台のプレッシャーを感じながらも、モンスターな母親役を演じるのか見どころだ。さらに、一見平凡そうな担任教師役を演じる平岩紙が、ドラマで共演歴のある菊地とどう渡り合うかも気になるところ。そしてベテランの教頭役には、三谷作品の常連ともいえる相島一之。この4人が顔を揃え、放課後の小学校の教室を舞台に、どんな世界を繰り広げてくれるのか。
キャスト4名のコメントが到着した。
出演者 コメント
■小栗 旬
次はぜひ三谷さんの舞台に出たいと思っていました。三谷さんは、笑いを封印した社会派作品をやると仰っていたけど、台本を読んだらしっかりコメディでした(笑)。僕は舞台で日本人の役、それも等身大の現代人をやったことがないので、それだけで楽しみ。ぜひ多くの方にご覧いただきたいです。
■菊地凛子
舞台をやりたいと思ったのは、小栗さんの舞台を観劇したことがきっかけです。役者の皆さんがエネルギッシュにいきいきと生きていて、そこに映像とは違う私の知らない世界があることに気づき、新たな自分を発見できるのではないかと考えました。挑戦です!初舞台、温かく見守っていただけると嬉しいです。
■平岩 紙
今回、三谷さんの会話劇に素晴らしいキャストの皆さんとじっくり向き合えることが楽しみですし、初めて当て書きしていただいたことも光栄でとても嬉しいです。皆さんと共に楽しみながら創作する余裕を持つのが目標です。
■相島一之
ワンシチュエーションで4人芝居。シンプルなだけに、俳優の力が問われる舞台、しびれますね。今、様々な問題のある教育にスポットを当てつつ、どんでん返しやミステリーの要素が加わり、めちゃくちゃ面白い!演劇の原点のような作品になるのではないかと予感しています。
■三谷幸喜(作・演出)プロフィール
1961年生まれ。83年、日本大学藝術学部演劇学科在学中に、劇団「東京サンシャインボーイズ」を結成。舞台、映画、ドラマなどで数多くの人気作を発表。2025年は、「30年の充電期間」を経た劇団復活公演『蒙古が襲来』の他、初のシェイクスピア翻案『昭和から騒ぎ』、三谷文楽『人形ぎらい』が大きな話題を集めた。11月には、三谷かぶき『歌舞伎絶対続魂(ショウ・マスト・ゴー・オン)~幕を閉めるな~』が控えている。

(C)渞忠之
舞台『いのこりぐみ』
<作・演出> 三谷幸喜
<出演> 小栗旬 菊地凛子 平岩紙 相島一之
<企画製作>
トライストーン・エンタテイメント
ディライト・エンタテイメント
<東京公演> 2026年1月30日(金)~2月23日(月・祝)
会場:IMM THEATER(東京ドームシティ内)
主催:トライストーン・エンタテイメント/ディライト・エンタテイメント
お問い合わせ:https://www.delight-ent.com/contact
<新潟公演> 2026年3月6日(金)~8日(日)
会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場
主催:公益財団法人新潟市芸術文化振興財団
<兵庫公演> 2026年3月12日(木)~15日(日)
会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
主催:兵庫県/兵庫県立芸術文化センター
<愛知公演> 2026年3月20日(金)~22日(日)
会場:穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
主催:公益財団法人豊橋文化振興財団
共催:豊橋市
<大阪公演> 2026年3月27日(金)~3月29日(日)
会場:SKYシアターMBS
主催:毎日放送